技術研修会「大学の軽音楽部と懇談会」を下記の通り開催いたしました。
国際教養大学軽音楽部様の協力を頂きアマチュア音楽愛好者の方々と懇談会を行いました。
演奏する立場、その音源を調整する立場の者同士が意見交換をして改めて今後の活動の一助となる時間を過ごすことができました。
記
■ 日時 平成 30 年 2 月 28 日 (水) 17 時 ~ 20 時位
■ 懇談会会場 国際教養大学 D棟 101号室(無料)
キャンパス Map → こちら
「懇談会報告」
始めに当会会長の加藤 平より開始の挨拶、そして「コンサートの始まりから終り」と題したスライドショーによる国際教養大学軽音楽部様が同大学敷地内のホールでコンサートを開催する事を想定した技術的・運営の関わる内容でお話をさせていただきました。
スライド詳細 → こちら
スライドショー終了後に何点か軽音楽部様側から質問が有り・・・
Q: 自分たちのコンサート(MIX操作も)でモニターに関して自分の音(声・演奏)が聞こえない状況、色々な音を返し過ぎが原因と思われるがその善処策は?
A: バンド側は練習時に弱音(声?)にハウリングなどが無い適宜なモニター音量を確保し楽器のアンプの音量を調整、それを自分たちの基準の演奏環境と踏まえる習慣をつける。
ミキサーはコンサート会場で演奏したバンドの練習時とは違う感覚(音量・音質バランス)を確認して必要な部分のフォローを過度にならない様に調整・操作する。
Q: 複数バンド出演のミキシングを行っている場合、リハーサルの時と本番では音が変わってしまう対応?
A: アナログミキサーならばそれぞれのバンドの調整部分のメモを取る。(ドラムなどの共通楽器は極端なアタックの違いがなければ固定とし極端な相違がある箇所を特に正確なメモ)
デジタルミキサーならばシーンメモリー機能を習得し活用する。
バンド側はリハーサル時のアンプ(特に各バンド共通で使用している)、エフェクター類のヴォリューム類のメモを取り本番でも変わる事が無い様にする。
Q: 複数バンド出演コンサートの場合、入れ替え時にライン回線などチェックが大切なのは理解しているが客席待ち時間解消の演出方法は?
A: トークに長けているスタッフがMC役で繋ぐ、BGM対応などはある。
と、同じく機材動作のチェックは確実に必要な事ではあるがスタッフも急ぎ過ぎによる事故などには十分に気を付けてほしい。
次にゲスト講演者としてザ・パワーオブミュージックフロムアキタの(事務局長)で
(有)コムズ代表取締役・佐藤智司さんより・・・
毎年9月に秋田市で開催される秋田県内最大の音楽イベント、ザ・パワーオブミュージックフロムアキタの運営状況、本番までの活動内容について。
街頭で行われて事で適宜な音量の確保、
地域の協力を得ながら行われている事を踏まえクレームなどが無い運営姿勢、
ミキサー人員確保の重要性、
地域活性が大前提で行われているイベントである。
国際教養大学からは参加履歴が無いのでぜひ参加を。
等々のお話が有り・・・
次にザ・パワーオブミュージックフロムアキタの(施設担当理事)で
当会会員、(有)サウンドファクトリー・ビーオンの進藤 潤さんから・・・
配布したザ・パワーオブミュージックフロムアキタのステージプロットに基づき説明があり、
様々なコンサートイベントにおける適宜音量とは、
定禅寺のイベントを例にストリート音楽イベント(複数個所)の理想とされる運営形態
等々のお話が有り・・・
次に当会副会長、ABS秋田放送の加藤 寛さんから・・・
放送に携わる立場での臨場感のある音源、音量、音質についての講話、
クラシック音楽を例にコンサートにおける音源(ダイナミクス表現)収録の留意点、
著作権における留意点、
放送局としてのアマチュア音楽への支援・取り組み。
等々のお話が有り・・・
次に当会会員の秋田椿台エフエム放送の黒崎一紀さんから・・・
国際教養大学に隣接しているコミュニティーFM放送局しての放送姿勢、
トーク・会話をする事の重要性、
リスナーへ意見・提言の発表の場として枠を設けている、
自分(地域)たちを発信する部分で活用してほしい、
等々のお話が有り・・・
次に当会相談役、初代会長 赤坂光典さんより・・・
合同バンドコンサートにおけるアナログミキサーで苦労された頃のお話、
現在のデジタルミキサーの利便性へと変遷しているお話があり、
物理的に良い音(サウンド)造りは機材的に容易とはなったかもしれないが基本として演奏する、調整する立場こそ違いはあるが双方がコミュニケーションを取り合う事が大切である。
他にホールとは違う俗悪な環境(会場)でのミキシング業務を機材機能だけでなく壁に布を張り反射音を軽減させた苦労話などがあり、
懇談会(研修会)は終了となりました。
今回は懇親会などの企画などはありませんでしたが軽音楽部から今後も疑問点があれば当会への連絡頂く事、次回の開催を約束させて頂きました。
以上