小さな吹奏楽部の音が球場に響いた日 (2014.8.18)
41年前の終戦記念日、8月15日正午、私は背中に「11」という数字をつけて秋田市営八橋球場の3塁コーチャーズボックスで黙とうをしていた。
中学校の軟式野球・全県大会の決勝は中断で試合は終盤。
自分たちの町立・小規模中学校がよもやの決勝進出、スタンドは町の人々で盛り上がっていたが極端に静寂となる風景とサイレンが鳴り響いた事を記憶している。
相手校はその頃から使用が認められた金属バットだけを使用している、自分たちは木製のバットのまま。そして相手校応援では吹奏楽部の演奏が大人数で迫力があり(試合以外の事に関心するあたりが自分は補欠だった所以・・・)、我が町立中学のチームは「設備的(見た目)」なハンデイ等、負い目を感じていた。
が、勝利の女神は自分たちに微笑み、僅差で優勝を手にした。
大興奮のスタンドにいる生徒、大人たちの声を浴び、閉会式へ・・・。
そこでちょっとした事件が起きた。
場内放送担当の女子中学生が「最後に優勝した雄和中学校を先頭に準優勝校の秋田東中学校がダイヤモンドを行進します。演奏は秋田東中学校の吹奏楽部にお願い・・・・・(しばらくの間)・・・失礼致しました、雄和中学校吹奏楽部にお願い致します。」
思うにきっと・・・その女子中学生も少数の我が方の吹奏楽部より大人数の相手校吹奏楽部の方が演奏力はともかくとして行進には映えると思い、ついうっかり自然と言葉に出たのだろうと私は当時、解析?した。
スタンドから多少の失笑はあったが我が方の吹奏楽部は気を取り直したかの様に少数ながら思いを込めた音を球場に鳴り響かせ、そして自分たちは心で「一、二 ・ 一、二」とカウントしながら行進した。
その時の音(サウンド)と感謝の気持ちは今も忘れない。
https://www.youtube.com/watch?v=sTa7ADWjrYY
ブラスバンド言えばこの人たち