黒い炎(ステレオ・4チャンネルサウンド) (2012.7.26)
前回「ステレオ(死語)」という記入をしたが私が少年の頃のりっぱな家電名称である。
今回はその思い出を・・・
中学1年の時、近所の親戚が新築する事になり、その家にあった従兄弟の「ステレオ」を預かる事になった。預かっている間は好きに「ステレオ」を聴いても良いと言うことで時々、レコードに針を落して聞いていた。
従兄弟は私よりかなりの年上(年齢が30歳位)で持っているレコードも様々でポップス有り、歌謡曲有り、演歌有りの多彩であったが自分的には黛ジュンのLPに入っていた水着のポスターに胸をときめかせた記憶が強い。
木目調の家具を思わせるステレオで再生される音のイメージは当時の自分には広がりとかの判別が付く様な聞き方は出来なかった。(記憶が無い)ただ、家のテレビやラジオのスピーカーから流れる音に較べたら圧倒的な音圧には感動をした事を覚えている。
親戚の家が新築されステレオが我が家から無くなったが、その翌年に何の気なしに「ステレオが欲しい」的なことを両親に話してみたら何とあっさり買ってくれたのだ。(我が家のバブルの時代だったのか・・・?)しかも当時、流行していた4チャンネルサウンド(W)再生可である。
自分のステレオに自分で始めて買って聞いたレコードがあがた森魚の「赤色エレジー」だった。4チャンネルサウンド再生可のステレオにあがた森魚の「赤色エレジー」とは今思うと何だか可笑しく思えるが当時の自分には最高のフォークソングサウンドを感じた事だったろう。
自分は現在でもオーディオファンではないと思うがこのステレオ購入を境に音楽を聴く事へ夢中になって行ったと思える。
近所にオーディオマニアの予備軍的な先輩がおり1枚のレコードを持ってきた。
そのレコードはチェィスというブラスロックバンドの邦題が「黒い炎」(Get It On)が入っているLP盤だった。SQサウンド盤(W)という事で4チャンネルサウンド再生が聞けるという。
その先輩はまだステレオは持っていなかったので私のステレオで体感しようとやってきた。
4箇所にスピーカー(自分たちの背後に小型のサブスピーカー2台)を配置しこの曲を聴くとラッパ(トランペット隊)がグルグル(音像が)回るという。
再生してみた。結果は自分も先輩も良く分からないだった。CD-4・SQモードの切り替えの問題か。カートリッジの不備だったのか、それとも4チャンネル再生が微妙だったのか・・・。
ただ・・、この曲のトランペットの音が回るように聞こえるであろう部分は通常のステレオ再生でも自分たちにも予想がつき、とてもカッコよいフレーズに感じられた。
今になってもサラウンドなどという言葉が聞いたりするとこのトランペットのフレーズが心に響く。
http://www.youtube.com/watch?v=cVt_M1bY_Sw
(Chase 黒い炎)
(4チャンネルステレオ ウィキペディア)