研究室紹介(作成中・随時更新)
研究活動の考え方
認知心理学・実験心理学の研究室です。研究テーマは身体と行為と認知の相互作用,主体感・所有感,心的時間,感情,認知や知覚の個人差などです。これらに限らず,メンバーの自由な興味や発想を大切にして認知や知覚の諸側面を研究しています。自身の研究テーマをひたすら突き進めるもよし,私 (PI 今泉修) の構想も加味しながら研究テーマを設定することもよしとしています。
人間の心や行動の原理や病理を知りたい,人間と環境がどのように作用しあっているかを知りたい,という研究動機に基づく研究室です。こうした広い動機を掲げるがゆえ,さまざまな研究興味を持つ学生が集まっているのだと思います。出版物や学会発表や学位論文もご覧ください。
応用や実践をめがけた研究も重視します。誤解のないように言いますが,私たちの研究室自らが応用や実践をすることは想定しておらず,応用や実践に貢献する基礎知見の提供を意図します。実現可能性によらず,基礎研究は応用や実践に貢献する萌芽を有するべきと考えます。これまでに臨床的観察から出発した基礎研究(例:ASD者の音声聴取,上肢切断後の身体感覚,片頭痛患者の視覚)や日常的・社会的話題に由来した基礎研究(例:トライポフォビアの性質,AIの判断に人々が抱く態度)も行ってきました。
人間に関する問いに実験心理学的に答えることを通じて,研究者または研究者的視点をもった職業人を育てたいと考えています。文献読解・研究デザイン・プログラミング・データ解析といった道具的能力はもちろんのこと,他者に伝えたり他者と協調して働いたりと,社会や組織の一員として生きるための能力を育むことも重視します。
若手(学生など)の対外的な活動を後押しすることも重視します。そのため,メンバーによる学会発表や論文投稿を積極的に指導し,できる限り研究費用をサポートしています。学部生であれ意欲あれば学会発表を達成し,修士課程の学生であれ意欲あれば査読付論文を掲載してきました。
ゼミ
年間通じて,おおよそ週に1回,研究ゼミを行っています。進捗報告,発表練習,文献紹介が主です。
さらに授業期間中はおおよそ週に1回,勉強ゼミも行っています。研究法や認知(神経)科学に関する書籍の輪読が主です。
研究室の規模
大学院生5名程度,卒論生4名程度 ※年度によって変動
研究機材や手法
実験室やWebにおける行動実験が主です
調査法を用いることもあります。
VR装置,Qualtrics,力覚呈示装置,ダミーヘッドを活用いただけます
大学院生以上には1人1デスクを与えます
余談
デザイン系教員の妻と子2人と猫1匹と暮らしています。休日はあまり仕事をせず,そのためか研究室全体としてワーク・ライフバランスをとれている様子です。
音楽や漫画やお酒や海外旅行が好きなので,関連した話題で絡まれると喜ぶことが多いです。
心理学以外の学部に所属し,大学院浪人を経て修士課程に入学しました。修了後は非研究職として就職し,働きながら学振DC1に申請して,採用されたことをきっかけに博士課程入学,現在に至ります。まっすぐでないルートを通ったことが,何らか自分に好影響を与えていると思いたいものです。物事への広い関心や,似た境遇の学生に親身に接することができるなどでしょうか。