館長あいさつ

  木更津聖嘉館館長の古泉です。

私が子どもたちに「空手を教えよう」と思ったのは,近くに住む子どもが受けた「いじめ」がきっかけでした。

いじめに負けない強い心と体を培ってほしい,そんな思いから自宅の物置を改築し,空手を教え始めました。

平成6年11月には道場を建設し,いつでも空手の稽古ができるように道場生に開放しています。

 

空手道は,日ごろの稽古を通じて技を磨き,体を鍛えるだけでなく,正しさや礼節を尊重する心や人格を形成するという日本のすばらしい文化・伝統を継承している武道です。

近年は金銭的な損得で物事が判断されることが多くなっており,日本人の倫理観・道徳観が衰退してきているように思われます。

手本となるべき大人たちの倫理観が欠如した行動が日常的に繰り返され,経済的・物質的には豊かになったものの,日本人の精神構造が明らかに変質してきているのではないかと危惧しています。

日本人の根源は,正しさや礼儀,思いやりであると思います。

これからの社会を創っていく子どもたちに,正しいこと,礼儀,思いやりなど豊かな人間性を教えていかなければなりません。

 

木更津聖嘉館では,全国レベルの空手の競技力を身につけさせるだけではなく,何よりも豊かな人間性を身につけさせたいと考えています。

競技である以上勝つことも大切ではありますが,勝ち負けだけにこだわるのではなく,道場での稽古を通じて得られる努力する姿勢や先輩を敬う気持ち,同輩との切磋琢磨する気持ち,後輩を慈しむ気持ちなどを大切にしながら指導してまいります。

 

 

       木更津聖嘉館 館長

       千葉県空手道連盟 理事

        古 泉 多 嘉 夫