現在おこなっている研究プロジェクトは以下のとおりです。
研究室では共同研究をしていただける方を募集しています。以下の研究に興味のある方は是非坂本までメールしてください!
動画での紹介はこちら です。(7分18秒)
(1)ダイズと微生物の共生関係に関与する宿主遺伝子の解明
わが国の基幹作物のひとつであるダイズと微生物(根粒菌・菌根菌)の共生関係に関与している植物(宿主)側の遺伝子の解明を行っています。これまでの研究でストレスに応答する遺伝子群とトランスポーターの遺伝子群が共生によって強く発現していることがわかりました。現在は明らかになった遺伝子の機能について解析しています。本研究は園芸学科の中村先生、応用生命化学科の園田先生、理化学研究所などと共同でおこなっています。
(2)菌根菌との共生関係を高めた作物の環境ストレス耐性の強化
植物は周囲の環境から様々なストレス(栄養欠乏、重金属、塩分、高温・低温、乾燥・冠水など)を受けながら生長していますが、菌根菌が共生することで植物の環境ストレス耐性が高まることが知られています。この菌根菌の植物への生理作用を遺伝子レベルで解明するとともに、分子育種技術を用いて菌根菌との共生関係を高め、ストレス耐性が強化された作物を作出することを目指しています。
(3)各種畑圃場に生息する菌根菌のバイオマスと種類組成の解明
菌根菌を利用するためにはまずその生態をよく知る必要があります。本研究では普通畑、施設畑、水田転換畑などの各種畑土壌に生息する菌根菌のバイオマスと種類組成を、全国規模の野外調査によって明らかにしています。また緑肥植物の影響についても検討しています。本研究は千葉県農林総合研究センター、名城大学などと共同でおこなっています。
(4)植物生育を促進する糸状菌エンドファイトの機能解明
植栄グループではキャベツやトマトなどの生育を促進し、さらに病気を防ぐ有用微生物 Penicillium sp. EU0013株を分離しました。現在本菌の有用機能のメカニズムの解明をおこなっています。本研究の一部は宇佐見先生の協力を得て進めています。