本校は、明治41年5月1日に「於将府(オショップ)教育所付属藻琴特別教授所」として開校しました。それは、明治39年に東藻琴入植が始まって間もない時期であり、生活が困窮を極めた時期でした。物理的にも環境的にも恵まれない開拓期にありながら、関係住民は、子どもの教育を願う一心で結集し、浄財を持ち寄り、可能な限りの労力提供をするなどして学校創設に向けて動きました。その努力が結実し、明治41年、間口6間、奥行3間、児童数22名の本校が開校されました。

 以来、学校は様々な変遷を遂げてきました。校名は、「網走尋常小学校」「東藻琴尋常小学校」「藻琴尋常高等小学校」「東藻琴国民学校」「東藻琴小学校」と、時代の流れとともに改称され、校舎は、新築・増築・大改修を繰り返し、現在の校舎に至っています。

 また、児童数の減少に伴い、大進、新富、福富、末広、明生、山園(途中、東陽小学校を統合)の各校を統合し、地域の学校として重要な役割を果たしてきました。日々、児童は、よく学び、よく遊び、たくましく成長し、地域社会を支える担い手として立派に巣立ち、現在各界で活躍しています。

 校舎には、たくさんの笑い声が響き、一日一日輝かしい歴史が刻まれてきました。そこには、たくさんの思い出が溢れています。その歴史と伝統、学校への思いは、親から子へ、子から孫へと受け継がれ、今年、開校115年目を迎えました。本校の歴史と伝統を創り上げてくださった先達に敬意と感謝を表しますとともに、これまで学校を支えてくださった保護者、地域の皆様、関係各位の皆様に心から感謝申し上げます。

 現在、平成28年の大規模改修で綺麗になった校舎および、平成30年に新築された体育館で、校訓『胸を張れ、東小の子』のもと、教育目標「心豊かに たくましくのびゆく 子どもの育成」の具現化に向けて取り組んでいます。児童には、この学校で学んだ経験を生かし、本校の卒業生であることに誇りをもって、胸を張ってたくましく変化の激しい社会を生き抜いていってほしいと願っています。

そのために、教職員がワンチームで児童の健全育成に向けて取り組んでまいります。今後とも、本校の教育活動にご理解・ご支援を賜りますようよろしくお願いいたします。

                                       大空町立東藻琴小学校長  大西 篤