はり灸治療とは
鍼や灸は、柔らかい銀の鍼や、艾(もぐさ)を使って体の表面に軽く刺激を与えて、体の「気のかたより」を調整し、病気や症状を改善する治療法です。 ひとりひとりの体の状態に合わせて刺激をしますので、『痛い』などの心配もいりません。
当院の治療方針
当院では、体を気の集合体ととらえ、体の「冷え」を取る『積聚(しゃくじゅ)治療』を行っています。
人体を気の多重構造として捉え、その気のひずみや偏りという気の異常があらゆる病気をもたらすというものです。
生命ある人体は温かいものですが、何らかの理由で人体に気の異常が生じると根元的な冷えが生じると考えます。
根元的な冷えとは、感覚的な冷感はもちろんですが、筋肉の力の無い状態や機能の衰えも含みます。また逆に発熱などのように、異常に機能が興奮しているものもその深部に冷えがあると理解します。
積聚(しゃくじゅ)治療とは
病気は自己治癒力の低下と診ることができますが、その背景には「冷え」が存在します。病気とは体の「冷え」が具体的な症状となって現れたものなのです。
つまり、どの病気の背景にも「冷え」がある、ということになります。
この「冷え」を治療する方法を積聚治療(しゃくじゅちりょう)といいます。
積聚(しゃくじゅ)とはお腹が痛いとか硬いなどの症状のことです。もちろん積聚も「冷え」から来ています。
体の芯が温まると、いろいろな症状は徐々に消えていくのです。
―冷えと病気―
ここでいう「冷え」とは単に冷たいということだけではなく、生命力の低下を指しています。
この「冷え」により体には様々な症状が現れます。
これらの症状を軽減するには「冷え」を解消することが必要です。
―積聚治療―
例えば膝の痛みを訴える患者さんを丁寧に診察してみると、膝以外にも腰や首など様々な場所に異常が現れていることが良くあります。
わたしたちは、体のいろいろな異常の中でも特にお腹に現れる症状(積聚-しゃくじゅ)を重要としています。
お腹に現れている症状、つまり積聚に応じて背中に刺激を与えることにより、効果的に「冷え」を解消することができます。