スイス出張・クリスマス



11月中旬に、セミナー発表と研究室見学のために、スイスのチューリッヒに行ってきました。なんと招いてくれた研究者の方本人が COVID でダウンしてしまったのですが、周囲の研究者たちや秘書の方が色々と助けてくださり、たくさんの人に会って実りある有意義な議論を交わすことができました。唯一困ったのは大学の建物があまりにも複雑だったことくらいです。地元の博物館では日本のアニメで描かれたアルプスの少女ハイジについての展示がありました。

現在は、クリスマス休暇を取る人も多いですが、私はヨーロッパの研究費申請書を書いています。今年一つ(驚くべきことに)ノルウェーの研究費に通ったので、知らないうちに研究費申請書を書く能力が上がったのではないかと喜んだのですが、別の機関の研究費に応募する際には、重視される点や表現方法が随分違うようで、読んでもらった人たちから余りにもたくさんの改善点の指摘を受けて、どうしたものかと思っているところです。アメリカでのポスドク時代に学んだ書き方も、ヨーロッパ式とはまた違うようで、四苦八苦しています。


最近は雪の日が多いです。池の水も分厚く凍り、池の上の雪をかき分けてスケートをしている親子なども散見されています。バッファローにいた時は、雪を溶かすための薬剤で車が真っ白になったり、錆びついたり、道路が春先にはボロボロになったりしていたものです。一方で、ノルウェーでは除雪はされていますが、車が薬剤で汚れている様子も、道路が剥がれている様子もありません。雪の質や量の違いなのか、除雪の方法の違いなのか気になるところです。機会があったら聞いてみます。

12月中旬には子供が蝋燭を頭にかぶってシラクサのルチアを祭るサンタルチア祭がありましたが(とはいえノルウェーは非常に宗教色が薄い国です)、現在はLEDが蝋燭の代わりに使われるようです。同僚が子供の頃は本当の蝋燭を使っていたようですが、って子供の髪に火がつくなどの事故もあったようです。


研究所のクリスマスパーティは、11月中と早めに設定されていたので、COVID流行が小康状態の間にかろうじて行うことができました。五人程度の「クリスマスパーティ委員」は、夏のセミナーキャンプの際にクジで決められました。今年のパーティのテーマは「ディスコ」で、気合の入った人(30人中15人くらいは少なくとも… シニアの方が気合が入っていたような)はギラギラの衣装を着てきていました。ディスコに関するクイズが出題され、司会者が歌い踊る人を募集したのですが、20分くらい皆恥ずかしがってか動こうとしませんでした。ところが2杯のワインを飲んだ瞬間、シニア層(まあ40代〜50代の教授やベテラン技術職員、エンジニアなど)から率先して元気に歌い踊り始めました(私もステージに引っ張られました)。ノルウェー人もノルウェー文化もなかなか奥深く面白いです。