第7回 九州人類学研究会 オータム・セミナー(2008)

(終了しました。たくさんのご参加ありがとうございました。)

【日時】2008年10月25日土曜日~26日日曜日

【場所】サンビレッジ茜

所在地:福岡県飯塚市山口845-38

JR篠栗線(福北ゆたか線)の筑前大分(博多駅より約30分)下車

【参加費】学生:4,000円(宿泊費+一日目夕食+二日目朝食を含む)

一般(常勤有職者):6,000円(同上)

*大部屋への宿泊となります。部屋着、タオル、洗面具等は各自でご用意ください。

【日程】

10/25(土)

各自、現地まで移動 (送迎バスをご希望の方は13:00にJR筑前大分駅前にご集合ください)

13:30 現地集合

14:00~17:00 セッションA :「アクションを待つフィールド」

18:00~ 懇親会(バーベキュー)

10/26(日)

8:00 朝食

9:00~12:00 セッションB :「ポスト・モダニティの呪術研究へ」

終了後、現地にて解散

【参加申し込みにあたってのご注意】

① 会場の都合上、基本的に1泊2日の全日程ご参加いただける方のみ受付いたします。

1日のみの参加はできませんのでご了承下さい。

② ご参加申し込みの締め切りは2008年10月6日(月)までとさせて頂きます。

③ お申し込みはreligion@lit.kyushu-u.ac.jp まで「セミナー参加希望」の旨、メールにてご連絡ください。

④ お申し込みを頂いた方には、10月7日(火)以降にご確認のメールならびに最終のご案内をお送りいたしますので

お確かめ下さいますようお願い申し上げます。

⑤ 万が一、申し込み後にやむを得ない事情で参加取り消しの場合は、必ず事前にご連絡くださいますようお願いいたします。

無断でご欠席の場合は参加費用を頂戴することになりますのでご了承ください。

⑥参加費用は現地にて、受付の際にお預かりいたします。

⑦すべての連絡はメールにてお願いします。電話連絡は緊急の場合のみご利用ください。

【セッション詳細】

□ セッションA:「アクションを待つフィールド」

飯嶋秀治(九州大学大学院)「共生社会システム論の核」

内藤順子(日本学術振興会特別研究員)「生きる文脈の交錯する現場から:開発プロジェクトで<利用される>」

亀井伸孝(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所)「少数言語と研究者: 学ぶ、話す、暮らす」

辰己佳寿子(山口大学エクステンションセンター)「むら社会と出逢う:みえてきた様々な境界線」

コメンテーター:山室敦嗣(福岡工業大学)

趣旨:人類学は、進化主義の反省から、各異文化を「自律的」なものとみて、それを「理解する」というディシプリンをメインストリームとして発達させてきた。これは他の社会工学などが先行する現場やそうした学問的再帰性以前の現場では、現在もなお有効と言えよう。他方で「それだけでいいのか?」と研究者の姿勢が問われるような現場もある。災害・暴力・差別などが生じている現場などは典型的である。そこでは「このように理解しました」という報告書をフィールドワークの後に一本書き、現地に「還元」してハイ終わり、という訳にもいかない状況が研究者を新たな「アクション」へと招くことがある。本分科会では、こうした研究者からの「アクションを待つフィールド」として、共苦の構造の趣旨説明(飯嶋秀治)の後、チリの障がい児支援プロジェクト(内藤順子)、アフリカろう者の研究と日本での手話講義(亀井伸孝)の報告を踏まえ、学会運営の在り方(辰己佳寿子)の可能性も含めて、メインストリームの人類学とはささやかに異なる在り方を呈示する。

□ セッションB:「ポスト・モダニティの呪術研究へ」

コーディネーター:東賢太朗(宮崎公立大学)「趣旨説明」

発表者①:神谷良法(名古屋大学大学院)「カメルーンの村落社会から「妖術のモダニティ」を再考する」

発表者②:藤原潤子(国立民族学博物館)「ポスト社会主義ロシアにおける呪術リバイバル」

コメンテーター①:川田牧人(中京大学)

コメンテーター②:片岡樹(京都大学)

趣旨:文化人類学において、80年代後半から現在までの間に、呪術研究は華麗なるカムバックを果たした。いうまでもなく、それはコマロフ夫妻やゲシーレらの研究に代表される「モダニティ論」によるところが大きい。呪術的な事象を近代から切断し、衰退しいずれ消滅する伝統というゾーンに囲い込むのではなく、市場経済や国民国家、またグローバル化といった極めて近代的な事象と連動しながら活発化するものとして捉えるモダニティ論の視座は、呪術研究に大きな貢献をなしたといえよう。しかし他方で、モダニティ論には、それが過度に近代一元論である、あるいは装いを変えた機能主義であるといった批判が付きまとい、また支配的なパラダイムとなったがゆえに、以降の研究が縮小再生産を繰り返すという帰結を生むに至っている。以上の、モダニティ論による呪術研究リバイバルからその批判までの経緯を前提としながら、本セッションではモダニティ論以降の呪術研究が進みうる道筋を展望してみたい。セッションのタイトルには、ポスト・モダニティ論という理論的な野望と、ポスト近代というコンテクスト的な眺望が二重に含意されている。西アフリカとロシアという2つのフィールドからの報告を経由しながら、本セッションでは、はたしていかなる地平を開拓できうるであろうか。

お問い合わせは下記のメールアドレスにお願い致します。

九州人類学研究会事務局 後藤 晴子

〒812-8581

福岡市東区箱崎6丁目19-1

九州大学文学部比較宗教学研究室内

TEL&FAX: 092-642-2424

E-mail: religion★lit.kyushu-u.ac.jp(★⇒@)