嘉嶋領子(かしま・えりこ)
講師からのメッセージ
学校では今、さまざまな職種の専門家の連携によって、子どもたちを見守り、育てる『チーム学校』の態勢づくりが進められています。
また、国家資格である公認心理師の誕生により、スクールカウンセリングも新たな展開を見せようとしています。
スクールカウンセラーにはカウンセリングの力量はもちろん、連携のセンスと能力とが必須となっています。他職種それぞれの機能と特性とを知り、それぞれの人柄と個性とを引き出しつつ、より良い連携の途を拓くのもスクールカウンセラーの仕事です。
子どもたちが生きる環境には今、いじめ、不登校、家庭の機能の低下、貧困、学力格差、教師の疲弊等々、さまざまな課題があります。その中で、子どもたちのそばにいる大人として、今、何ができるのか。
本セミナーでは、セッションのみならず、休憩時間や、過去に受講いただいたみなさま全員をつなぐメーリングリスト等を通じて、ご参加の仲間同士の連携が生まれ、その連携を通じて、参加者がそれぞれにスクールカウンセラーに求められるセンスと能力とを育んでおられます。
リピーターの方も、初めてご参加の方も、仲良く談笑しながら、情報交換し、学び合っておられる姿を拝見するたびに、頼もしく、ありがたい思いでいっぱいです。みなさまのご参加をお待ちしております。
九州大学大学院人間環境学府博士後期課程単位取得退学。臨床心理士。スクールカウンセラー。かしまえりこ心理室代表。放送大学分担協力講師。福岡女学院大学大学院非常勤講師。これまで約40の小中学校で数百事例のケースに関わり、教師による事例検討会でのコメンテーターを数多く務めるほか、各地でさまざまな研修会や講演会などで活躍。直感力と独自の工夫をこらす生来のセンスに加え、神田橋條治氏のスーパーヴィジョンを400時間以上、毎週継続して受け、氏の心理療法のエッセンスを自らの実践の中に活かしたカウンセリングの力は、斯界の高い評価を得ている。著書に『スクールカウンセリングモデル100例』『現場で役立つスクールカウンセリングの実際』(以上、創元社、共著)、『いじめ臨床』(ナカニシヤ出版、共著)、『改訂版スクールカウンセリング』(放送大学教育振興会、共著)、『神田橋條治 精神科講義』『神田橋條治 医学部講義』(以上、創元社、共編)など。DVDに『心理臨床を学ぶVOL.13 スクールカウンセリング』(医学映像教育センター、原案監修)。