設立に至る経緯
1.氷川神社の神輿
渋谷氷川神社には、現在三基の神輿が現存しています。
一基目は、明治33年(1900年)9月に氏子奉賛により、日本橋小伝馬町で作成された屋根唐破風型の台輪寸法四尺一寸の江戸神輿です。昭和の終わりまでは、本祭りの際、この大神輿がトラックに載って各町内を渡御していました。
二基目は、常陸宮殿下のご誕生を祝して作成された台輪寸法一尺一寸の極彩色の神輿で、昭和53年(1978年)9月、常陸宮殿下よりご下賜頂いた神輿です。
三基目は、一番新しく、平成元年(1989年)9月に氏子奉賛により京都で作成された台輪寸法四尺の京風鳳輦の神輿で、現在、本祭りの際に各町内を渡御しています。
2.平成大改修・奉祝奉納行事の実現
平成25年9月1日、奉祝奉納行事として上記一基目の大神輿を神社境内で渡御いたしました。
この奉祝奉納行事の実現に向け、氷川地区・恵比寿地区・新橋地区の祭礼会代表主体の実行委員会にて準備を行い、三地区350名の氏子の力を合わせて実現できました。
この際、渡御に不可欠であった担ぎ棒と飾り綱を新調し、神輿の部分修理(ガタ締め)も行うことが出来ました。
3.氏子青年奉賛団体(仮称)の設立に向けて
奉祝奉納行事実現後、参加された総代、祭礼会委員長、氏子・祭礼会のメンバーは、素晴らしい感動を得たことと思います。
この感動をこれで終えてしまうには残念すぎる、この感動を後世に伝えなければならないとの思いは、奉祝奉納行事の反省会ご出席の皆様からもご賛同を得ました。
これを受けて、奉祝奉納行事の実行委員会が中心となり、平成25年11月22日の第一回打ち合わせで当該奉賛団体設立準備委員会を設立し、数回の打ち合わせを重ねて来ました。
その結果、単に神輿を担ぐだけではなく、上記三基の神輿の保存・伝承、各種神社行事への協力を行える、将来的には神社の青年部的な活動ができるような団体として、当該団体の設立を決意いたしました。
渋谷氷川神社 氏子青年会 設立趣意書
総代・祭礼委員長各位におかれましては、つつがなくお過ごしのこととお喜びいたします。
平成25年、渋谷氷川神社平成大改修が完成し、奉祝奉納行事として同神社が有する明治33年製作の大神輿が神社境内を渡御したことは、皆様もご存じのことと思います。
この渡御の後、この大神輿を継続的に担ぎたいとの氏子各位からの要望に対し、奉祝行事の実行委員会が中心となり準備委員会を立ち上げ、田村宮司のご指導のもと氷川神社氏子三十一祭礼会が一体となった標記「氏子青年会(仮称)」を設立し、当該大神輿の継続的渡御、保存・伝承、神輿活動を通じ各種神社行事への協力を行おうとの結論に達しました。
なにとぞ、皆様方に本会の趣旨・設立にご理解を賜りご賛同いただき、本会を発足いたしたく、お願い申し上げる次第です。
ご賛同を得ましたら、準備委員会にて会則案の起草準備に着手いたしたいと考えますので、皆様方のご意見・ご提案等もお願いいたしたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
記
一.会 員 個人資格(会費制を取ります)
○祭礼会区域に居住するか、主たる勤務先を有する者。
○宮神輿渡御・神輿の保存・伝承に係りたい者。
○神社に対する奉仕活動に積極的に参加できる者。
一、活 動 渋谷氷川神社の宮神輿の運営を主な活動とし、その活動を通して
①氏子が主体となり、和の心をもって睦みあい、神社と氏子地域の繁栄に寄与する。
②氏神様への崇敬と祭礼を次世代に伝承していく。
③日本の伝統文化を守り、故郷を愛する心を育てる。
以上三点を柱とし、地域社会への貢献を果たすことを目標とします。
さらに具体的活動として、元日の甘酒奉仕活動、適宜行われる神社境内清掃活動、大祭準備活動を行ってまいります。
また、次世代への上記活動の継承のため、子供たちが参加できる活動を、今後検討してまいります。
以上
平成27年 1月 28日
渋谷氷川神社宮司 田村 康雄
氏子青年奉賛団体設立準備委員会
委員長 内藤 重行