2012年1月の第37回試験にて3回目の受験で合格して、晴れて気象予報士となりました。合格体験記をまとめました。
【参考】 気象予報士試験について(気象業務支援センター): http://www.jmbsc.or.jp/hp/cwfe/p0010.php
2. 動機
①農業が趣味(親戚の農家の農作業を年に数回手伝う)のため、農作物の収量や農作業の効率に大きな影響を及ぼす気象について理解したかった。
②大学で物理を専攻していたため、自然科学の基礎知識を持っている。気象予報士はその知識を活かせる。
③2007年に取得した保育士資格に続く新たな資格がほしかった。
3. 合格までの道のり
4. 学習時間
計:約340時間
小さな子どもが3人いて自宅では勉強に集中できないため、平日の会社の昼休みに勉強時間を30分確保し、週3~4回勉強した。試験1ヶ月前は子どもが寝た後や出社前の時間を使って勉強した。
≪普段≫ ⇒会社の昼休み
0.5時間/日 × 3.5日/週 × 60週(14ヶ月) = 105時間
≪試験1ヶ月前≫ ⇒会社の昼休み+自宅
第35回試験 : 2時間/日 × 30日 = 60時間
第36回試験 : 2時間/日 × 30日 = 60時間
第37回試験 : 3時間/日 × 30日 = 90時間
≪ハレックス 実技直前対策スクーリング≫
8時間/日 × 3日 = 24時間
5. 費用
計:171,565円
ハレックス教材と副読本に絞って勉強したため20万円以内で資格をとることができた。ハレックス添削課題が受講期間内に終わらなかったため教育訓練給付金は受け取れなかった(リトライ制度で受講期間を1年延長した)。
≪費用内訳≫
受験費用(第35回) 11,400円
受験費用(第36回) 11,400円
受験費用(第37回) 11,400円
気象予報士登録手数料(収入印紙) 3,600円
ハレックス 総合講座 60,900円
ハレックス リトライ制度 10,500円
ハレックス 実技直前対策スクーリング 47,250円
ハレックス 回答分析(第36回分) 6,000円
(本)一般気象学 2,800円
(本)気象予報士のための天気予報用語集 2,400円
(本)気象・天気図のすべてがわかる本 1,500円
(本)Newton みるみる理解できる天気と気象(増補改訂版) 2,415円
6. 学習内容
≪勉強方法の選択≫
次の理由から通信講座を選択した。
・独学は試験の難度を考えると短期間での合格は難しい。
・通学は学費が高く時間の融通が利かない。
保育士資格取得の際に利用したユーキャンと迷ったが、リトライ制度などサービスの充実度からハレックスを選択した。
≪勉強の内容≫
①ハレックス総合講座教材(添削課題 19回分) ⇒ 4回繰り返し学習
ハレックスの教材は添削課題の分量が多く内容も充実していた。添削課題をハレックスのテキスト・市販参考書・インターネット等で調べながら解き進めるというスタイルで勉強した。添削課題は問題の意味や意図が理解できず、いくら調べても解答できないことが多くて苦労した。1回分の添削課題を終わらせるのに数週間かかった。添削結果が返ってきたらなるべく早く復習した。1年間の受講期間で添削課題19回分の2/3しか終わらなかった。リトライ制度で1年延長して添削課題を終了させた。
②ハレックス実技直前対策スクーリング(演習課題 9回分+模擬試験) ⇒ 4回繰り返し学習
実技試験のみの受験となった第37回試験にて、1回で確実に合格できるように、ハレックスの実技直前対策スクーリングを受講した(本番1ヶ月半前)。講師の説明はわかりやすかったし、質問にも丁寧に回答してくれた。理解が不十分だった部分はこのスクーリングでかなりクリアになった(特に天気図とエマグラムの解析方法)。試験には出ない気象のよもやま話も楽しかった。スクーリング最後に行われた模擬試験は66点だった。講師から「70点以上取れないと合格は厳しい」と言われた。80点以上を目標に設定して残り1ヶ月勉強をした。
③過去問(第32回~第36回の5回分) ⇒ 2回繰り返し学習
第37回試験(実技試験のみ)の1~2週間前に実技試験の過去問を解いた。本番に近い環境を再現するため、図書館の自習室で本番通りの時刻に開始・終了した。過去問の傾向から、計算問題の比重が多くなっていること、台風と寒冷渦が出る予感がしたことから、それらはハレックス教材で重点的に復習した。
④その他
第37回試験(実技試験のみ)の2ヶ月前くらいからなるべく毎日テレビの天気予報と気象庁のWEBサイトをチェックした。テレビは日テレの地デジデータ放送が天気図、衛星画像、レーダー画像が並列で掲載されていて見やすかった。気象庁のWEBサイトは雲の動きを動画再生して天気図との関係を確認するようにした。
気象庁WEBサイト:http://www.jma.go.jp/jma/index.html
7. 試験当日の流れ(実技試験のみを受けた第37回試験時)
・試験開始1時間前の12時頃に会場入り(自宅から会場までは約2時間)した。
・部屋は実技試験のみの受験者専用で開放されていたため、そこで昼食をとり勉強した。
・実技1は「雪水比」という初めてみる単語が出てきて焦った。時間は余らなかった。
・実技1と実技2の間の休憩時間20分は、実技1の解答用紙チェック等で待たされるため、ほとんど勉強に手をつけられなかった。
・実技2は重点的に勉強してきた台風と寒冷渦が出題されかなり余裕を持って回答することができた。10分程度余った。
8. 合格発表と気象予報士登録
・合格発表当日3/9(金)に通知のハガキが自宅に送られてきた。会社に出勤していたので妻が確認して合格したことを知らせてくれた。
・数日後に気象予報士登録手続きのための書類が入った封書が送られてきた。A4用紙2枚の簡単なものなのですぐに返送した。
・1週間程度で気象予報士登録通知書が送られてきた。
9. 学習方法/テキストのお勧め度
≪通信教育≫
ハレックス 総合講座 60,900円 :★★★★★
テキストや添削課題の内容は難解だが、その分地道に学習して理解すれば合格レベルに到達できる。添削には解答内容に合わせてとても丁寧な解説がつく。リトライ制度・回答分析等、オプションが充実している。
≪スクーリング≫
ハレックス実技直前対策スクーリング 47,250円 :★★★★★
3日間のスクーリング。気象予報関連の業務経験者がとても分かりやすく丁寧に講義してくれる。質問時間も十分確保される。不明点が一気に解決しモチベーションが大きく向上する。気象予報関連の最新技術動向等のお話もあり、飽きさせない内容になっている。予習をしてから受講すればより効果的。
≪本≫
①一般気象学(東京大学出版会) 2,800円 :★★★★★
気象学を詳しく理解するのに重宝した。
傾圧不安定波、温度風、台風など複雑な気象現象を理解する際に活用した。この本の内容を理解し、説明できるレベルに達すれば気象予報士試験合格に近づくと思う。
②気象予報士のための天気予報用語集(東京堂出版) 2,400円 :★★★★★
気象関連の専門用語を調べるのに重宝した。
専門用語を理解できないために問題や解説が理解できない、ということが多かったため購入した。理解できない単語を目にしたらこの本ですぐに調べた。調べた単語は下線を引き、下線を引いた単語は試験前に2~3回繰り返しチェックした。
③ブルーバックス 図解・気象学入門(講談社) 1,092円 :★★★★★
この本で、理論と現象の関係性やさまざまな現象の発生要因が理解できた。理論や試験問題の背景が理解できるようになったため、勉強するモチベーションが上がった。
④気象・天気図のすべてがわかる本(ナツメ社) 1,500円 :★★☆☆☆
イラストが多くわかりやすくはあるが、気象予報士試験の参考書としては内容が不十分だった。
⑤Newton みるみる理解できる天気と気象(増補改訂版)(ニュートンプレス) 2,415円 :★☆☆☆☆
イラストが多くわかりやすくはあるが、気象予報士試験の参考書としては内容が不十分だった。
10. 合格後の活動
◆~2013年12月
・気象予報士資格取得後も携帯電話関連の仕事を継続。
・ラジオやインターネットを通じて、天気にまつわるよもやま話や最新の気象技術をなるべくわかりやすく一般に伝える活動をしている。
◆2014年1月~2015年3月
・日本の測位衛星 準天頂衛星「みちびき」のプロモーション部門に異動。
◆2015年4月~
・会社を退職し、農業に転職。