※2027年度募集用 (2026/10/25更新)
概要
本演習は、約2年間の学習を通じて、計量分析を用いた政治に関する実証的な研究を行い、卒業論文を執筆することを目的としている。政治に関する実証的な研究とは、「どのような政治現象が起きているのか?」「それはなぜか?」といった問い/リサーチクエスチョン (e.g., 女性候補者は男性候補者と比べて選挙において不利なのか?なぜ多くの先進民主主義国において、急進右派政党が支持を伸ばしているのか?) に対して、データを用いて答えるスタイルの研究を指す。
その準備として、本演習では実証政治学のテキスト・学術論文や、データ分析に関するテキストを輪読する。文献には、日本語の論文・書籍だけでなく英語のものも含まれる。こうしたトレーニングを通じて、卒業論文の執筆に必要な次の3つの力を身につけることを目指す。①実証政治学の先行研究に関する知識、②データ分析の基礎的な知識とスキル、③実証論文を速く正確に読む力。
授業内容・テキスト
3年次から4年次春夏学期にかけては、主にテキストや学術論文の輪読を行う。扱う文献は、履修者の関心や知識レベルを踏まえて決定する。以下に、輪読の対象となるテキストの例をあげる。
【政治学の知識に関するテキスト】
浅古泰史・善教将大編. 2025.『数理とデータで読み解く日本政治』日本評論社.
飯田健・松林哲也・大村華子. 2025.『政治行動論 [新版]:有権者は政治を動かせるのか』有斐閣.
谷口将紀・金子智樹・大森翔子・淺野良成. 2026.『政治コミュニケーション:変わるメディア、変わる政治』東京大学出版会.
【データ分析手法に関するテキスト】
マイケル・ベイリー. 2026.『社会科学のための統計分析入門:リサーチにすぐ使える統計テクニック (上)(下)』勁草書房.
授業外学習について
課題文献はすべて事前に読み、内容の要約や疑問点をまとめた文書を提出すること。報告担当者は、報告資料も事前に作成する。データ分析のテキストを輪読する場合には、プログラミングの練習課題を適宜課す。
なお、データ分析の知識とスキルを本演習だけで十分に身につけることは難しい。そのため、以下の授業をあわせて履修することを強く推奨する。
量的データ解析法 I・II (社会学部)
国際政治の計量分析 I・II (法学部)
基礎計量経済学 (経済学部)
計量政治学 (SDS学部)
履修上の注意・その他
3年生と4年生では学習内容が大きく異なるため、演習は学年別に行う。
データ分析や論文読解のスキルは、かけた時間に応じて上達する。そのため、継続的に学習する習慣が重要である。学期中の予習・復習はもちろん、長期休暇中にも主体的に学習・研究に取り組める、意欲の高い学生の参加を歓迎する。
扱うトピックの性質上、数学やプログラミングから逃げない姿勢が求めらる。
卒業論文のテーマについては、計量分析を用いるものであれば特に制約は設けない。ただし、ゼミ選考において選抜が必要になった際には、政治行動論、政治心理学、政治コミュニケーション、日本政治、アメリカ政治のいずれかに関心のある学生を優先する。
人種や国籍、性別などの属性に基づく差別的な言動は、一切許容しない。
海外留学や大学院進学を希望する学生には適宜助言・サポートを行うので、早めに相談すること。