Research

「生物を学び」・「生物に学び」・「生物を超える」ための研究を目指しています

Electrochemical imaging (電気化学イメージング):生物を学ぶ

溶液中の物質濃度を定量的に評価できる電気化学デバイスの開発を行なっています。特に多数の電極が基板上に配列した電気化学イメージングデバイスの研究開発を行なっています。これまでに、材料・細胞活性評価(特に神経伝達物質)を評価してきました。現在はバイオサンプルの高感度・選択的測定や様々な材料評価に関する研究を進めています。

Self-Assembled Polymer (自己組織化高分子):生物に学ぶ

Honeycomb Films (ハニカムフィルム)

有機溶媒の蒸発に伴う溶液の冷却、結露によって生じた水滴を鋳型とした、高分子多孔質膜の作製を行っています。生物が有する微細な多孔質構造を模倣し、撥水・親水材料や細胞足場材料として応用しています。

Polydopamine (ポリドーパミン)

ドーパミンは神経伝達物質の一つでありながら、有望な材料として機能します。この機能は、別に挙げる電気化学触媒材料や高分子ナノ薄膜の形成に限らず、様々な固体基板に接着する特性を有しています。これは、ムール貝が有する様々な基板に接着する、という機能を模倣しています。この特性を活かし、粒子や基板、さらには液体、気体の表面修飾を行い、高機能化を可能とさせます。

Catalysts for fuel cells and metal-air batteries (燃料電池や金属空気電池用の非白金触媒):生物を超える

近年、次世代自動車として金属空気電池を使った電気自動車や燃料電池自動車が注目されています。これらの次世代自動車の普及にはいくつかの課題がありますが、その一つとして、電極の触媒に白金を用いていることが挙げられます。私は白金代替可能な新規触媒材料の研究を行っています。

特に生体材料をヒントに様々な電気化学触媒の設計・合成・評価の全てを行っています。例えば、ドーパミンなどの生物由来物質を炭素材料骨格とするヘテロ元素導入触媒の創製や、生体分子のヘムやシトクロム cを模倣した触媒材料を創製に成功しております。

酸素還元反応 (oxygen reduction reaction)の触媒以外にも、CO2固定やN2固定など、世界が抱える環境・エネルギー問題に貢献する触媒設計を行っています。

Since 2014~

このように生物が持つ機能に注目し、我々が必要なデバイスに応用するために、生物機能の最適化を目指します。

Flattening droplets (液滴平面化現象):生物模倣

高分子薄膜(ポリドーパミン)が気液・液液界面に自己組織化的に形成することを見出しました。さらに、高分子薄膜に覆われた液滴が溶液量の減少に伴い液滴上部が平坦化することを見出しました。現在、この高分子薄膜の応用や液滴平面化現象の解明やその応用について取り組んでいます。

Others

細胞培養基板、メカノクロミック材料、ハイドロゲル、接着剤、多孔質材料等に関する研究

共同研究の連絡はこちらまで

hiroya.abe.c4[-at-]tohoku.ac.jp

[-at-]を@に変えてください