チーム概要

■活動方針 「人間力の向上をめざし活動」


1973年野球殿堂入りした人物のレリーフに次の様に記されている。「カント哲学の権威で一高校長。文部大臣、日本育英会長などを歴任。少年時代から野球を熱愛し、50余年の教育生活で常にスポーツ精神の尊さとその実践の必要を説きつヾけた。安部磯雄についで第二代学生野球協会の会長となり、戦後学生野球の復興と秩序の確立に尽瘁し、学生野球憲章の制定、学生野球会館の創設など多くの業績を残した」。この人物こそ、姫路獨協大学の母体である「独逸学協会中学」、旧制第一高等学校、京都帝国大学を卒業し、旧制第一高等学校校長、京都大学教授、文部大臣を歴任の後、母校の獨協中学・高等学校校長に就任し、1964年に創立された「獨協大学」の初代学長天野貞祐先生に他ならない。

姫路獨協大学硬式野球部は、天野先生の「大学は学問を通じての人間形成の場である」という建学の理念を受け継ぎ、大学野球を通じて部員並びに指導者が真摯な態度で自己形成に励むことをモットーとする。

学園中興の祖・天野貞祐先生

「野 球 哲 學」 天野貞祐


野球の長所は人生のあらゆることが當てはまる點であろう、常に自己と全體とが調和を守らねばならない、各人が勝手にポジションを離れたり、無茶な行動はとれない。しかもその中に個人としての自由が無限にある。

自由というものは、一定のルールの中にあってこそ存在するものなのに、ともすれば、自由と放縦をはき違えるものが多いが、野球の中の個人の自由こそ、人生の自由にあてはまる。また野球には細心の注意と忍耐力と、最後までくさらずに食い下がって行くねばり強さ、フェアプレーなどあらゆる長所がある。

私はこの點を學んだから、人に惡口を言われても、くさらず、最後までやりぬく修練ができたと喜んでいる。特にフェアプレーを忘れては野球の價値は全然ない。ヒットを打って出た選手は一、二壘でケンセイ球に倒れる率が非常に多い。これは人間に氣のゆるみのある證據で一つの教訓だ。また、ファインプレーをやった選手がいい球を返す場合も少ない。ファインプレーの後に立派に返球するものは名選手であるといえる。このような野球哲學は、そのまま人生哲學に通ずる。

(『私のスポーツ観』、河出書房、1952年)

■創部年度 昭和62年

■所属リーグ 阪神大学野球連盟

■部員数 82名(2021年4月現在)

■年間の主な活動