基本機能

High Availability Add-Onは、アクティブ・スタンバイ型のフェイルオーバ・クラスタ機能を提供します。通常は、アクティブノードで稼働しているアプリケーションが、アクティブノードの障害で停止した際に、バックアップノードに切り替えて稼働を継続します。

2種類のアプリケーションを2台のノードで別々に動作させておき、一方のノードが障害で停止した際に、もう一方のノードで両方のアプリケーションを同時に稼働させる「アクティブ・アクティブ構成」も利用可能です。ただし、

    • 使用する2種類のアプリケーションは、同じノードで同時に稼働するように設定できるか?

    • 2種類のアプリケーションが同じノードで稼働した際に十分なパフォーマンスを保証できるか?

などの確認が必要です。

同じアプリケーションを同時に多数のサーバで稼働させる「スケールアウト機能」を提供するものではありません。また、Webアプリケーションサーバなど、アプリケーション自身が冗長化機能を持っている場合は、それらの機能を利用した方がよい場合もあります。

標準で監視スクリプトが提供されないアプリケーションについては、別途、監視スクリプトの作成が必要になります。標準提供される監視スクリプトはマニュアルに記載があります。

2台のサーバのローカルディスクのデータをコピーする「リモートミラー機能」などは提供されていませんので、アプリケーションが使用するデータは共有ディスク装置に保存する必要があります。DRBDなどのリモートミラー機能を提供するツールと組み合わせて利用することは可能ですが、レッドハットのサポート対象外の構成となります。