research-jpn

高阪 史明 (Kohsaka, Fumiaki)

研究分野

凸解析, 非線形解析, 不動点理論, 最適化理論

キーワード

凸最小化問題, 不動点定理, 劣微分, 近接点法, 単調作用素, 増大作用素, ヒルベルト空間, バナッハ空間, アダマール空間, 測地的距離空間

研究内容

自然科学, 工学, 社会科学における諸問題を数学的に表現したときに現れる非線形問題を, 凸解析と不動点理論の立場から研究しています.

凸解析は, 下に凸な関数の一般化である凸関数や, 円や楕円のようにへこみのない集合である凸集合の数学的性質を解明するために考え出された現代解析学の一分野です. 応用面では, 凸性を有する諸問題に対する現実的な解決方法を提供することが可能となります.

一方, 不動点理論は, ある操作 (写像) によって変化しない点を意味する不動点について研究する現代数学の一分野です. 身近な例では, 遊園地などの案内図に書かれてある「現在地」は不動点であると考えることができます. 不動点理論においては, 不動点の存在性, 近似方法, 種々の応用を議論することが基本的な課題となります. 不動点を用いることにより, 多くの複雑な問題をシンプルで統一的な枠組みの中で効率的に解決することができるようになります.

これまで, 非線形写像に対する不動点理論とその応用について研究して来ました. 特に, 極大単調作用素の零点問題や凸制約可能性問題の研究に関心があります. 前者は凸最適化問題, ミニ・マックス問題, 均衡問題などの非線形問題の一般化であり, 後者は連立方程式, 連立不等式, 最適化問題における実行可能解を求める問題の一般化です.

何れの研究課題においても, 集合と論理, 解析学, 線形代数学, 距離と位相, 関数解析学を基礎とし, 数学的な厳密性に重点を置いた研究を進めています.

ホーム