フォントの説明

化学式や化学反応式のプリントをMicrosoft Wordで作成するのに便利なフォントになるようにデザインしました。

複雑な構造式は表現できませんが,高校の基礎レベルくらいまでは表現できるようにしました。

フォント名:Fujiwara Chemical

基本的なデザインの考えとしては,次のようになっています。

・横向きの矢印は2文字分の長さ。

→化学反応式で用いられる横向き矢印(→)は,2文字分の長さのものが用いられることが多いので,

「→」と「←」は2文字分で表現できるようにしました。

また,平衡を示すときの矢印も同様に表現したいので,「⇔」を割り当てました。

なお,これらの矢印の前後には,およそ半角分の余白を入れてあり,化学式と近づきすぎないようにしています。

(矢印部分以外については,化学式の前後に半角スペースを入れることを前提としています)

さらに,気体の発生を示す上向き矢印(↑)と,析出物の沈殿を示す下向き矢印(↓)については,

全角だとバランスが悪いので,半角サイズにしました。

・示性式や構造式を表現する。

→結合を表す価標も,バランスよく表示できるものを用意しました。

単結合を表す価標は,アンダーバー_)を割り当てています。

二重結合を表す価標は,イコール=)を割り当てています。

そのため,熱化学方程式では,全角の和文フォントのイコール(=)を用いてください。

三重結合を表す価標は,合同)を割り当てています。

なお,半角入力できないので,和文入力したあとフォントを変更してください。

単結合と二重結合を表す価標は,)を割り当てています。

なお,半角入力できないので,和文入力したあとフォントを変更してください。

→ベンゼン環も含めて,簡単な示性式や構造式も表現できるようにしました。

① 上記「単結合の価標」と組み合わせて用いるベンゼン環です。

四角(□)を割り当てています。半角入力できないので,和文入力したあとフォントを変更してください。

② 上記①を90°回転させたものです。異性体や様々な芳香族炭化水素に用いることができます。

三角(△)を割り当てています。半角入力できないので,和文入力したあとフォントを変更してください。

③ ナフタレンやアントラセンを表現するときに,②と組み合わせて使用します。②と綺麗に繋がるようにしてあります。

垂直(⊥)を割り当てています。半角入力できないので,和文入力したあとフォントを変更してください。

④〜⑨ 上記①〜③と綺麗に繋がるようにしてあります。組み合わせによって,様々な示性式や構造式が表現できます。

④ ¥を割り当てています。

⑤ $を割り当てています。

⑥ >を割り当てています。

⑦ <を割り当てています。

⑧ ≧を割り当てています。なお,半角入力できないので,和文入力したあとフォントを変更してください。

⑨ ≦を割り当てています。なお,半角入力できないので,和文入力したあとフォントを変更してください。

なお,構造式を表現するときは,この①〜⑨の組み合わせに,Microsoft数式3.0を組み合わせてください。

Microsoft数式3.0は,「挿入」→「オブジェクト」→「Microsoft数式3.0」で入力できます。

↓サンプルです。

・ギリシャ数字は,化合物名で利用します。

→「硫化鉄(Ⅱ)」や「ヘキサシアノ鉄(Ⅲ)酸カリウム」などのように,ギリシャ数字も使われます。

欧文パーレン ( ) とともに用いられるので,あわせて用意しておいたほうがよいかなと思い,用意しました。

字幅はプロポーショナルです。また,半角入力できないので,和文入力したあとフォントを変更してください。

・半角の中黒(・)は,Windowsなら「F8」,Macなら「option+8」で入力できます。

→このような感じに,半角で表現できる中黒も用意しました。

・アルファベット・数字・ギリシャ文字は,Fujiwara Math Roman をベースにしています。

→Fujiwara Math Romanについては,Fujiwara Math ROMAN-italicの説明ページも合わせて参考にしてください。

・算用記号は全角の文字幅です。(こちらも,Fujiwara Math Roman をベースにしています。)

→化学反応式中の算用記号は,全角の文字幅のほうがバランスのよい化学反応式に仕上がります。

そこで,全角の文字幅になるようにデザインしました。

また,欧文フォントは,ベースラインがアルファベットに合わせて下がり気味になっています。

そこで,和文中に入れてもバランスのよい位置にしました。

+(プラス):半角入力すると下がり気味になるので,バランスよくしました。

-(マイナス):半角入力するとハイフンになるマイナスも,全角の文字幅になるようにしました。

±(プラスマイナス):半角入力できないので,和文入力したあとフォントを変更してください。

×,÷(掛ける,割る):半角入力できないので,和文入力したあとフォントを変更してください。

≒(ニアリーイコール):半角入力できないので,和文入力したあとフォントを変更してください。

≠(ノットイコール):半角入力できないので,和文入力したあとフォントを変更してください。

また,教科書で用いられるような,打ち消し線が左上から右下にくる「キ」のデザインにしました。

:,;(コロン,セミコロン):半角入力すると下がり気味になるので,バランスよくしました。

・括弧類はバランスよく。(こちらも,Fujiwara Math Roman をベースにしています。)

→括弧類は,化学式中に入れたときに,数字や算用記号とバランスがよいようにデザインしました。

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