■ロイド=ウエバー作曲 『レクイエム』
ミュージカル『オペラ座の怪人』『キャッツ』等で知られるイギリスの作曲家,アンドルー・ロイド=ウエバーの作品。『レクイエム』は,カトリック教会の死者のためのミサで,そのために書かれた聖歌も指します。
♪「ピエ・イエズ」は,「慈しみ深いイエスよ,死者に永遠の安息を与えてください」と祈る美しい曲です。
■モーツァルト作曲 歌劇『コジ・ファン・トゥッテ』
Così fan tutte, ossia La scuola degli amanti(女はみなこうしたもの、または恋人たちの学校)は、モーツァルトが1790年にロレンツォ・ダ・ポンテの台本に作曲したオペラブッファ。
歌劇『コジ・ファン・トゥッテ』は1790年に初演されたモーツァルトのオペラ・ブッファ(喜劇オペラ)です。『フィガロの結婚』『ドン・ジョヴァンニ』に引き続き,ロレンツォ・ダ・ポンテの台本に作曲されました。正式なタイトルは"Così fan tutte, ossia La scuola degli amanti" (女はみなこうしたもの,または恋人たちの学校)。"Così fan tutte" (女はみなこうしたもの)は『フィガロの結婚』に出てきた台詞で,この歌劇の中では,老哲学者ドン・アルフォンソが恋人たちに説く台詞でもあります。
時は18世紀末,ナポリの青年士官フェッランドとグリエルモは,老哲学者ドン・アルフォンソと女性の貞操について賭けをします。戦場に旅立つふりをし,異国の貴族に変装して互いの婚約者を口説き,その貞操を試すのです。二人の士官が本当にナポリを発ったと信じ込んだ婚約者のフィオルディリージとドラベッラ姉妹は,異国の崇拝者達の猛烈な求愛に動揺し始め,ついに新しい愛を受け入れてしまいます。絶望する恋人達に,ドン・アルフォンソが「女はみなこうしたもの」と慰め,それぞれがめでたく元の鞘に納まって幕となります。
♪「私あの栗色のほうがいいわ」は,フィオルディリージとドラベッラ姉妹が,ちょっと火遊びをしてみてもいいかしら,と,婚約者たちが変装しているとも知らずに,異国の貴族の品定めをする二重唱です。
■コルンゴルト作曲 歌劇『死の都』
エーリッヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト(1897-1957)は,ウィーン育ちの作曲家。早くから神童ぶりを発揮し,この『死の都』はオペラ3作目ですが,1920年の完成ですから,作曲者23歳の作品ということになります。
舞台は19世紀,ベルギーの都市ブリュージュ。
主人公のパウルは妻マリーに先立たれ,彼女の遺品に囲まれて,その想い出の中に暮らしています。そんなある日,彼は亡き妻と瓜二つの踊り子マリエッタに出会います。彼女は,貞淑だった妻マリーとは違って自由奔放ですが,パウルはその魔性の虜になっていきます。
やがてパウルは,妻マリーとの清い想い出をマリエッタに穢されることに耐えられなくなり,彼女を絞め殺してしまいます。しかしそれは,想い出の中にしか生きられないパウルの心が見せた「幻」でした。彼は前向きに生きることを決意し,妻と暮らした家を後にするのでした。
♪「私に残された幸せは」は,第1幕でパウルの求めに応じてマリエッタが歌う「真実の愛の歌」。「あなたは私の光。希望は天にも昇る。死さえ二人を分かつことはない。来世で会えるのだから」
■プッチーニ作曲 歌劇『ラ・ボエーム』
イタリアの偉大なオペラ作曲家ジャコモ・プッチーニ(1857-1924)の代表作。19世紀初頭のパリを舞台にして,詩人ロドルフォとお針子ミミの悲恋物語を軸に,貧しいながらも自由奔放な芸術家の卵たちの青春群像が生き生きと描かれます。
♪「私が街を歩けば」は,ムゼッタが元恋人マルチェッロとクリスマスの街で再会したときに歌うアリア。「私が街を歩けば,みんなが意味ありげな目で私をみるわ」と色気たっぷりに歌って,マルチェッロの気を引こうとします。