DETとは

定義

キャス・ギャレスピー=セルズとジェーン・キャンベルは、DETを次のように説明しています。

「障害者と関わる人々」が、「社会の差別的な慣習の本質を理解し、何をなすべきであるのかを明らかにすることを目的に、障害者本人の手によって計画・立案」されるものです。講義に加え事例検討やロールプレイ、行動計画作成などで構成され、グループワークを中心にした、いわゆる「参加型」のトレーニングが基本となっています。

歴史

1980年代からイギリスを中心に障害者運動と共に発展してきたものです。障害平等研修として確立したのは1990年代前半ごろで、背景には女性やマイノリティなど権利運動や障害者運動の発展がありました。障害者の差別を禁じる法律の成立はDETの存在を決定的なものにしました。

参考)

Gillespie-Sells, K. & Campbel, J., 1991, Disability Equality Training, Central Councile for Education & Training in Social Work. (=2005,久野研二訳,『障害者自身が指導する権利・平等と差別を学ぶ研修ガイド――障害平等研修とは何か』明石書店.)

久野研二,2005,「日本語版補足」Gillespie-Sells, K. & Campbel, J., pp. 55-78.