SPL/狼よ静かに死ね

SPL/狼よ静かに死ね

この映画は一館でしかやってない。何この軽い扱いは・・。見る前からだいたいの想像はつくの。ドロドロでコテコテで血で血を洗うみたいな。暗くて救いようのない底なし沼みたいな。あがいてもがいて死んでいくみたいな。気分としてはあんまり見たくないよな、どよーんとなること間違いなし。でもねえ・・ドニー・イェンでしょ。前々からちょっと気になっているのよ。面構えがいいでしょ。目が鋭くて表情・髪型・体型によぶんなものがない。私こういうタイプ好きなんです。あれこれよぶんなものくっつけている人は好きじゃない。ドニーは「ブレイド2」に出ていたけど、さして見せ場もないままいなくなっちゃった。「シャンハイ・ナイト」にも出ていたの?よく覚えていないな。何か彼って今いちうまく使われていないって気がするの。出演作ほとんど未見だからはっきりしたこと言えないけど。「女デブゴン」にも出ていたの?前にも書いたけどあれってオチャラケ映画には違いないんだけど、太極拳のことはわりと正確に描いているのよ。ぜひDVDで出して欲しいといつも思っているの。さてこれも何度も書いていることだけど、私は最近のアクション映画には大いに不満を持っているのよ。空を飛んだり空中で数人蹴ったり現実にはありえないこと見せられていささかうんざりしているの。カメラをゆすったりカットを細切れにしたり、要するに小細工だらけの映像にもうんざり。もっとちゃんとしたのが見たい!私が「SPL」見に行ったのは「ガチンコ・カンフー対決」と雑誌に紹介されていたからだ。中国の武術チャンピオンが出演していると書いてあったからだ。ストーリーはともかくアクションさえよければそれでいい。そういう言い方は香港映画に対して失礼かもしれないけど、香港あるいは中国にしか作れないものってあると思う。いくらハリウッドがお金かけて、白人の大スター使っても作れないものがある。それが本格的な武術アクション映画。さてサモ・ハンは珍しく悪役だが、これが意外と似合っている。悪の帝王、マフィアのボス、ポー。手を尽くし罪を逃れる。いくらがんばってもポーを逮捕できない特捜部のチャン(サイモン・ヤム)達。チャンは脳腫瘍の告知を受け、何とか死ぬまでにポーの息の根を止めたいと思う。でっち上げの罪を着せてでも有罪にしようとする。その間にポコッと三年もたつので見ていてびっくりする。

SPL/狼よ静かに死ね2

チャンはもうすぐ退職する(病気のせいで)のだが、いまだにポーをつかまえられずにいる。チャンの後任マー(ドニー・イェン)が来るが、チームの連中はあんなやつの下で働けるか・・と苦々しく思っている。チャンと堅いきずなで結ばれているのでマーはなかなか溶け込めない。冒頭から何やら象徴的なシーンが続く。時間が前後し場所があちこち飛び、凝った映像を見せられる。画面分割とか「スネークアイズ」みたいだな。冒頭の文字の出方もゲージツ的である。ゲージツ的すぎて読めん。とにかくひねくり回している。これで音楽がクールなら喫茶ルノワール・・じゃない、フィルム・ルノワール・・じゃない、フィルム・ノワールの出だしとしていい線いくけど・・。大音響で盛り上がり鳴り響きもうコテコテ。オーケストラ総動員、「ディープ・ブルー」のベルリン・フィルも真っ青の音の大洪水、音のビッグ・ウェンズデー。圧倒的、やかましい、いいかげんにしろ、静かにしろ、何考えてるアホンダラ、ムードぶち壊し、いやもうホントでかいんですよ音量が・・。スクリーン破けるかと思った。でも・・慣れるんですよ恐ろしいことに。二回目は一回目ほどには感じなかった。さて映像はひねくってるけど、ストーリーはわりと簡単です。簡単なものを一生懸命重々しく見せているだけ。余計なものいっぱいくっつけているけどなかみバレバレってとこです。深み出したいんだろうけどムリでーす。一ヶ所だけひねりのきいてるのありました。麻薬取引の現場急襲して大金を押収するんだけど(「太陽にほえろ!」風味)、チームの一人ロクはお金の入ったバッグを自分の車のトランクに入れちゃう。チャンには黙ってる。あれーネコババ?悪徳刑事?でも後で理由がわかる。ポーの手下ジェットによって殺された証人夫婦には娘がいた。孤児となったその娘ホイイーをチャンは養女にして育てている。しかし彼は病気であといくらも生きられない。ホイイーはチームのみんなで育てよう。ここまではいいんですよ。泣かせるじゃあーりませんか。ポーから奪った金を養育費にあてようというわけです。ポーがホイイーの両親殺させたんですから、彼らとしては筋の通った言いぶんなわけです。もちろんチャンには内緒です。彼がそんなこと許すわけがない。しかしなあ・・彼らは警官ですよ。やっていいことと悪いことがある。

SPL/狼よ静かに死ね3

そのうちに潜入捜査官が殺され、その時の様子がオタク青年のビデオにたまたまうつっていたことから事態は急変する。捜査官を半殺しにしたのはポーだが、銃で撃ち殺したのは彼の手下。チャンはその部分を消去し、ポーが殺したとして彼を逮捕する。オタク青年を脅して偽証させようとする。真犯人であるポーの手下を殺してしまう。ここらへん「インソムニア」ですな。いつまでたっても倒せない悪。真っ当な手段では倒せないから汚い手を使う。どっちが悪なのか混沌とした状態。そうやってドロドロ展開するわけですが、人間としてのやさしい面はポーにしろチャン達にしろ持ってる。娘、養女、赤ん坊、妻にはメロメロでやさしく尽くす。それらをまたコテコテ描写で見せつける。あっちでもこっちでもケータイが鳴り、「父の日」にソワソワする。足が地に着かず顔がとろけそうにゆるむ。見ていて私なんかは呆然としちゃうんですが、作り手としては感動させたいんでしょうか。ウルウルさせたいんでしょうか。ラストまでに登場人物のあらかたは死んでしまう。ラストシーンは「ベニスに死す」です。海辺・・いるのはタジオではなくホイイーですが。波打ち際で無心に遊ぶホイイーを見ながらチャンは死にます。ひとりぼっちになったホイイーの面倒は誰が見るんでしょう。どうせここまでコテコテのお涙ちょうだいストーリーにするのなら、あたしゃ絶対改心したポーが出てきて(彼も妻と赤ん坊なくすんです。彼が殺したも同然なのです)ホイイーを育てるのかと・・。あらぬ期待に胸ときめかしたんですけど・・だめ?終わり?終わっちゃうの?ケチ!一度画面暗くなってまたうつったと思ったら靴が三足!波に洗われ・・手前の靴にはごていねいに脱いだ靴下入ってませんでした?最後まで気取った映像見せたいのね、いいわよ、わかったわよ、救いようのないどよーんとした結末にしたいわけね。ホイイーはきっとあの直後波にさらわれて溺死するんだわ。チャンは座ったままもう死んでいるし、浜辺には誰もいないし・・あら暴言すみません。でもあくまでもハードボイルドにしめくくりたいようよ作り手は。こんなもったいぶった作りには辟易させられるけど、言い方を変えるとスタイリスティックってことで・・。まあこんなことはどうでもいいんです。私の目的ドニーですから。たいていのことは太目に・・いや、大目に見ちゃいますぅ。

SPL/狼よ静かに死ね4

見に行ってよかった!期待通り、いえ、それ以上!ドニー・イェン輝いております、鋭い目つきがいいです。チームがガサ入れに出かけるのと入れ違いに署に着きます。がらんとした室内見渡します。彼、小柄で足短いですね。でも短くて当然なんです、東洋人なんだから。今回びっくりしたのは寝技のようなものかなりいっぱい出てきたこと。プロレス技みたいなものもあったし、とにかくすごくて目が釘づけ。手に汗握って緊張して体はコチコチ、いい意味で疲れた。殺し屋ジェット役はウー・ジン。まあホントかわいい顔しているんですよ。私こういう顔立ちでおかっぱにしている女性二人知ってますよ。パンフに載っている写真もかわいいです。童顔でね。それで異常性格だから薄気味悪さが増幅されるわけ。彼は北京体育大学出身ですか。私ずっと前ですが太極拳仲間と一緒に数日ここに泊まって練習したことありますよ。その頃は北京体育学院という名称でしたが・・。猛練習(いちおう)で足がぱんぱんになって階段の上り下りが苦痛でした。若かったあの頃・・(遠い目)。さて香港製功夫映画と言えば、延々と続くファイトシーンがおなじみ。映画によっては何度見てもあきないすばらしいものもあるが、たいていはただ長たらしいだけ。「SPL」はファイトシーンは少なめだ。ドロドロしたシーンが長く、晴れ間は見えないものか・・と待ち望む。そう、ドニーのアクションは雲間から差し込む強烈な太陽光線である。100%正義ではないが、この世を殺菌消毒してくれる。悪を倒してくれる。マーは殺人犯を殴って障害者にしてしまった過去を持つ。この男を演じているのはサモ・ハンの息子である。父親と違ってやせている。この男は頭が少しいかれてしまっているが、それでも昔の人格は残っているのか暴力的なゲームに夢中になる。一緒にゲームをし、いつも負け、帰り際には小遣いを渡し、また来週・・と言って別れる。マーにとってはこれがせめてもの罪滅ぼしだ。彼は重荷を背負って生きている。だが警官になったことを悔やんだことは一度もない。後でチャンに身の上話をするシーンが出てくる。「またかよー」と正直思う。心と心を通わせるにはこれが一番!この映画にはそういうシーンがわんさか出てくる。お客をしみじみさせる、ほろりとさせるためには手段を選ばない。流産ばかりして悲しむポーの妻。「何としてでもあなたの子を産むわ!」

SPL/狼よ静かに死ね5

何年も離れて暮らし、今日も「父の日」だというのに娘に会えなくてあせるサム。「次に会えるのは来世かな」悲しすぎるぜそのセリフ!病状の悪化を一人耐えるチャン。久しぶりに実家に電話をしてみるワー。ケンカばかりしていた父親の死を知らされる。この時の母親の口ぶりが私にはちょっと心にしみた。亡くなった私の母も電話ではよくあんなふうなしゃべり方したっけ。ちょっと眠そうなちょっとめんどくさそうな声としゃべり方・・。話をマーに戻すと、彼の父も警官だった。殺されたけど犯人は一人もつかまっていない。自分と同じ運命になるから絶対警官にはなるなと言われたけど、彼は全く信じていない。そんなこと迷信だと思っている。チャン達の擬装工作を知ったマーは怒り、悩むが結局は協力することにする。きれいなままで悪を倒すのは不可能だとこの映画は言いたいのだろう。クライマックスまでの長い待ち時間(?)の間に二回ほどドニーの短いアクションシーンがある。一回目はポーを逮捕するところ。鮮やかで強烈だ。二回目はチームの連中と戦うところ。真犯人を殺すなんて何てことする!と怒る。この二つで印象づけておいて、気を持たせておいて、さあやっとこさお待ちかねのクライマックスですよ!まずはジェットとの対決です。クライマックスの前にはポーがチャンをいたぶるシーンがあります。手のひらをナイフでぐりぐりですよ。悪趣味ですねー。さてジェットは髪を金色に染め、服装はまぶしい白です。ベルサイユです。ああいうマンガに出てきそう。カッコつけてます。ジェットはただ殺すためだけに出てきます。素性とか性格とか全く不明。とにかく殺すだけ。要するに異常です。白一色のジェットに対し、マーは黒ずくめ。見かけは天使と悪魔だけどなかみは正反対というわけ。ジェットのナイフとマーの警棒。目にもとまらぬ速さで両者動きます。こんなことなかなかできるもんじゃないです。ホントすごいです。でも私は正直に言うと手に何か持ってやるのではなく、素手で戦って欲しかったです。そっちの方はポーとの戦いで出てくるけど、サモは巨体だし、それに年だし・・。若いジェットとマーの体を武器にした戦い見てみたかったでーす。まあそんなこと今更言っても仕方ないですから、二人の戦いに集中します。ところで武術大会で対練を見ることはあっても、練習しているところってあんまり見たことないでしょ。

SPL/狼よ静かに死ね6

私は北京体育学院で見たけど、もう何度も何度もくり返し練習するんです。終わるとコートから出て次のチームがやるんだけど、その後またすぐ・・という感じでやるんですよ。まだ息もはずんでいるんだけど、大した休みもなくまた同じことやるんです。若くて体力のある時でないとできませんてば。ものすごい速さだから頭でいちいち考えてるヒマなんかない。体に覚え込ませるより他にない。「SPL」のパンフによれば、監督に言われてドニーとウーはほとんどその場で作ったようだし、本物のナイフ使ったシーンではケガもしたらしい。武術大会でもたまにありますよ。対練でホントに当たって血まみれのまま最後までやったり、一人でやってて器械の一部が飛んでっちゃったりね。審判も命がけだよな。細切れにせずワンカットで見せてくれる警棒対ナイフのシーンは凄まじいですよ。なかなかこんなシーンお目にかかれません。アクションシーンはドニーが監督してますからばっちりです。こういうガチンコシーン見ると空を飛ぶのなんていかにアホらしいかわかります。人間は空を飛ぶことはできないけど、鍛錬によってこういう動きをすることはできるのです。何かそういう厳粛な気持ちにさせられちゃったなあ。第一ラウンドは当然ながらマーの勝ちです。この後ポーと戦わなくてはならないから、ここで死ぬわきゃないんです。ジェットは大量の血を流して死にます。彼は今までたくさんの命を奪ってきた。たくさんの血を流してきた。彼は今その償いをさせられているんです。血で血をあがなっているんですよ。殺される方も殺す方も「人間は血のつまったただの袋」。さていよいよポーとの対決です。こっちは肉弾戦です。待ってましたーと言いたいところだけどあの巨体だしなあ・・。大物ボスにしてはボディガード少ないし、それもすでにチャンにやられちゃってる。もうちょっと手下の数多くしてマーと戦わせて欲しかったな。え?とったけどカットしちゃったの?何てもったいないことするの!他にカットするとこいっぱいあるでしょうに。ええ、そりゃあサモは偉いですよ。肉なのか(衝撃やわらげる)詰め物なのか、まあ両方でしょうけどあの巨体でよく動けますね。グラスだかビンだかの山に落とされるシーンではスローモーションだから表情も見える。ちゃんと目を開けて着陸地点(?)見ているのがわかる。

SPL/狼よ静かに死ね7

普通だったら目をつぶるけどね。ドニーの空中連続三段蹴りはパンフに分解写真が載っている。いやーちゃんとやってくれてありがとう!号泣するとしたらこのシーンだな、あたしゃ・・。とにかくすごいんです。内容が濃いです。くんずほぐれつ・・「地獄から来た女ドラゴン」の、ヒロインが相手と組んだまま床をゴロゴロころがるシーン思い出しました。緊迫した空気を破るのが間の抜けた着メロです。生きるか死ぬかの瀬戸際なのにケータイに支配されているんです、アホか!かけてきたのはポーの奥さんです。「今下にいるの。上がっていっていい?」この奥さん、ノーテンキにもほどがあります。自分のダンナが悪の限りを尽くすマフィアのボスだと気づいてないようです。何度も逮捕されたり、新聞にデカデカと載ったりしているのに気がつかないの?まあこの映画、男の世界を描いてますから、女子供は庇護すべきもの、弱いものでしかありません。しかも全然汚い現実と触れていません。男達・・父が夫が極力見せないように触れさせないようにしているからです。男は辛いんです。情けなくもあるし、滑稽でもある。例えばチンピラに囲まれたところをチャン達に助けてもらった初老の警官の辛さ。正義を通したいけど通せない。悪の方が強い。自分の、正義の非力さをこれまで何度味わったことか。袋だたきにされるのか・・と思った瞬間現われて助けてくれたチャン。擬装工作がばれ、つかまりそうになった時、チャンを助けてくれたのはこの警官だった。「何をやったか知らないが私はあなたを信じている」・・理由なんか知らないし知りたくもないが、受けた恩義はきちんと返す。何だかほっとさせられるシーンで、「ゴシカ」を思い出しちゃったな。情けないのはあのオタク青年。何を撮影していたのか不明だが、たまたま殺人がうつっていて、正直に警察に届けたのにかえってひどい目に会う。偽証しろと脅される。彼の部屋が凄まじい。狭い部屋にぎっしりとものが置かれ、足の踏み場もない。青白い不気味な照明。天井からは何やらいっぱい垂れ下がる。ワーはその異様さに呆れ、理解に苦しむ。テープのコピーがないか調べようにもどこから手をつけていいのかわからない。オタク青年は部屋を荒らされ、脅され、痛めつけられるが、テープのコピーはちゃんと隠してあって、ポーに届ける。情けない彼にだって意地はある。ワーがもっとやさしく接していれば・・。

SPL/狼よ静かに死ね8

結局オタク青年のせいでチャン達の擬装工作がばれたというわけ。滑稽さはあの交通事故報告の若い警官。ポーとチャンが車をぶつけ合い、道の真ん中でゴルフクラブで殴り合おうとしているところへひょっこり現われる。その場の緊迫した空気をどうするのかと思ったら、やおら交通事故発生の報告始めたよこのコ!さて話を戻して・・ポーとマーの死闘の最中にもいいシーンがある。首をしめてとどめの一撃を加えようとするマーの手が一瞬止まる。ケータイから夫を心配する妻の声が聞こえ、しめていた手をゆるめ、ポーが妻と話せるようにしてやる。マーは自分には非常に厳しい人間だと思う。でもまわりに対しては100%非情にはなれない。昔からそうなのか、殺人犯を殴って障害者にしてしまったせいでそうなったのか不明だが、とにかく情にもろいところがある。元殺人犯の面倒を見るのも、ジェットがロクを盾にとっていた時撃てなかったのも・・。あの時ひん死のロクは「いいから自分ごとこいつを撃ってくれ」と合図していた。自分が助からないことはわかっていたからだ。でもマーには撃てなかった。結果、ロクは死に、ジェットには逃げられてしまった。そんなマーの弱点が結局は命取りになる。そう・・父親の予言通り彼も死んじゃうんですよ。そんなのあり?誰だよこんなストーリーにしやがったのは!ハードボイルド気取るのもいいかげんにしろ!半分くらいはハッピーエンドにしろ!しかし・・ポーにも恐ろしい運命が待っていたのですッ!すべては彼のせいなのですッ!彼自身の肉体には降りかからなくても、彼の愛する者の上に降りかかったのですッ!何が?・・ってそれは映画を見てくださいまし。それにしてもあの後チャンは誰に助けてもらったのでしょう!その場にいるのはポーだけ。しかも呆然自失。手のひらナイフでぐりぐりされ、そのまんま天井から吊るされ、ポーとマーの死闘の間ほったらかしにされていた哀れなチャンなのでした。さてこの映画、単館上映でしかも客足パラパラと言うかガラガラだったんだけど・・決して出来のいい映画だとも思えないんだけど、でもアクションシーンに関しては大満足して帰ってきましたよ。香港映画の意地と言うか誇りと言うか・・そういうものを感じましたよ。本物をずーっと待っていたんだけどやっとめぐり合えた・・っていう感じ。上映してくれてどうもありがとうございました。