NCIS~ネイビー犯罪捜査班シーズン10

NCIS10の1抹殺指令(決死の反撃)

海軍ビルが破壊されても、ギブス達が死ぬことはありえないので、誰も心配しない。心配するとしたら心臓発作を起こしたダッキーのこと。これが2012年5月の出来事。エレベーターに閉じ込められたトニーとジヴァ救出され、マクギー軽傷ですみ・・。FBIからはフォーネルが応援に。長官も出てくるし、ちょっとした同窓会状態。大統領からはディアリング抹殺指令が出、ヴァンスは自分の車が爆発に使われたと怒りがおさまらない。ディアリングにロレインという女性が声をかけるので、そっち方面に話がそれるのかと思ったら違った。彼女はFBIの囮捜査官。しかしチームもろとも爆殺される。見つけたのなら尾行してひとけのないところで始末すりゃ・・。次にディアリングが乗ってる車を突き止め、SWATが急襲するが、またまた爆発。少しは学習しろよ。車に死体があったので、ディアリングは自した・・となるが、ギブスは釈然としない。7月になったがダッキーにはまだ復職許可は出ない。ディアリングの死体は引き取り手がなく、ギブスは義理の妹ジョアンに話を聞く。ディアリングの元妻ヴィクトリアは引き取りを拒んだのかな。ダッキーは一目で遺体がおかしいことに気づく。代理のジミーではまだまだ見落としが多いってこと。遺体は心臓発作で死んだ弟ローレンスのもの。妻のジョアンには25万ドルの入金が。ディアリングのアジトも見つかるが、逃げた後。と言うか、こういう時は爆発しないのね。テルミットやギブス達の資料も残されていて、どうやらこれ以上のテロ行為はなさそう。ディアリングは息子エヴァンの死を海軍やギブスのせいと逆恨みをしている。海軍への報復はもう十分した。この後はギブスへの報復だ。とは言え本当の完了は自分の死で、それをギブスにやって欲しいという思いもある。多くの者と同じく、二人には似たところがあるとディアリングは思っている。ギブスにすれば一緒にされるなんて迷惑だが。で、お約束の結末となる。9月になって日々は元通りになりつつある。息子パーカーのことで危険を感じて姿を消したライアンはあのままなのか。コールのコの字も出なかったから、ウォッチャーズ艦隊関連もこれでおしまい?

NCIS10の2修復(深い爪痕)

アビーは悪夢に悩まされている。何年か前の悪夢の再発?ん?前にもそんなことあったの?夢では自分は検視台の上にいるらしい。だから検視室の中へ入るのを拒んだのね。オフィスの復旧のために出入りするジュディに、トニーは盛んにモーションかける。他にもクライシス・カウンセラーのマイルズがウロウロしている。あの爆発で武器保管庫のミッジが行方不明になっていたが、車が見つかり、中には死体。一方まだ復職許可が下りないダッキーは退屈で仕方がない。ダッキーの年齢は不明だが、2012年というとマッカラムは80近く。もうとっくに定年のはずだが、そこはテレビだからジミー以外に後継者も助手も出てこない。今回はアビーやダッキーなど、やや脇にいるキャラにスポットがあてられる。話を戻してミッジの同僚はフェルプスとフィリス。フェルプスの方が後で話に絡んでくるのは予想がつく。ミッジは女性の地位向上に熱心で、ジヴァあたりにはありがたい存在だった。ミッジに恨みを持っているのがウィルソン。彼の代わりにフィリスが採用されたからだ。でもこういうやつは時間稼ぎに出てくるだけで、犯人じゃない。彼ではなくフェルプスに話が戻るのではないかと、見ている者は予想する。その通り彼は一時ミッジと関係を持っていた。ミッジ殺害に使われたのは古い銃だが、彼はそういうもののコレクターでもある。でも犯人ならそんな・・自分に結びつく銃なんか使わないだろうし、フェルプスも犯人じゃないな。トニーはジュディに「彼氏がいる」とあっさりふられたけど、その彼氏が実はフェルプス。彼女はミッジとフェルプスの関係を知って頭にきて、テロのどさくさにまぎれて殺したのだった。アビーはカイルに自分は姉だと名乗り出て、孤独から来ていた悪夢から解放される。ギブスが事前にカイルに話をしてお膳立てしたようだが、そういうのなしで再会して欲しかった気も。今回私の印象に残ったのがマイルズ。みんなに忙しいとか、自分は大丈夫とか避けられ続ける。それでも辛抱強く話を聞き出そうとする。最初はしつこいやつだなと思ったけど、何とかして相手を助けたいと思っているのがわかってきた。それにしても大変な仕事だなあ・・。演じているのはスティーヴ・ヴァレンタイン。「ミッドナイトマン」に出ていたらしい。

NCIS10の3遺体発掘(不死鳥)

ん?この不死鳥って誰のこと?ダッキーは12年前に亡くなったブルース中佐の棺を掘り返させる。墓暴きです。今の彼にはそんな権限ないんだけど、新聞の訃報欄でブルースの父親の死亡記事を読んで、いてもたってもいられなくなったらしい。ブルースの死因はアルコールの摂取による事故死と、当時の自分は判断した。しかし父親の死因からみて、ブルースにも肝臓に遺伝的疾患があったのではないか。アルコールに思えたけど、実際は毒殺されたのではないか。とは言えダッキーにはまだ復職許可が下りてないから、彼は検視医ではなく殺人事件の指揮をとるということに。たまにはダッキーを活躍させてやろう、ダッキーファンを喜ばせてやろうというわけですな。一方ヒル軍曹が一酸化炭素中毒で死亡。5万ドルの現金は手つかず、どうやら旅に出ようとしていたらしい。妙なことに彼のパソコンにはダッキーの墓暴きの指示書が・・。ダッキーの行動のせいで、彼が死ぬはめになった?ブルースは宇宙マニアだったが、パイロットも宇宙飛行士もみんな不合格。娘のエレンは父親が飲んでるのは知ってたから、事故で死んだと疑っていない。毒殺と聞いてショックを受ける。ダッキーは恨みを晴らすとか言って彼女を慰めるけど、後でジヴァに安請け合いはするなと釘をさされる。第一彼女は父親の死で遺産400万ドルを手に入れている。彼女だって容疑者の一人なのだ。ここらへんはダッキーの思ってもみなかったことで。ブルースの衣服からは月の石のニセモノが検出された。微量だが放射能を含んでおり、大量に集めれば放射能爆弾を作れる。エッと驚かせておいて、結局そっちへは行かない。コレクターに月の石だと言って、ニセモノをつかませる・・要するに詐欺でした。本物の月の石は貴重なので、実験などをするには同じ成分で作ったニセの石を使う。これをコレクターに本物と偽って売るわけだが、相手をだますにはこれは本物と鑑定する専門家が必要。それがNASAのブラックウェル。NASAの人間が太鼓判押せば、誰も疑わないわな。ヒルは当時警護担当で、二人して組んでいた。ラスト、ダッキーはやっと許可が下りる。自分はもう用ずみの人間とくさることもあったけど、復帰すりゃそんな気分も吹っ飛びますって。

NCIS10の4幻の墜落事故(消えた海軍ヘリ)

海軍のヘリが行方不明になってから四日。四人のクルーのうち三人は救助されたが、機長のハップは行方不明のまま。沿岸警備隊のボーリンも捜索に加わるが、司令官ドイルもヘルナンデス少佐もあまり協力的とは言えず、ギブスはダッキーに頼んでクルーの一人、ジョプリンに会う。ダッキーは医療センターに入り込んでマスターキーカードを失敬してきたようで。ジョプリンは何があったか覚えておらず、収穫はなし。トニーとマクギーが漂流物を集めていると、クンという男が銃を突きつけてくる。金属とかそういうのを集めているのか。トニーはゴミ拾いの漁師君とかバカにしてたな。そのうちハップの死体が見つかるが、頭には銃弾。妻のケティとの間には6歳の息子ガンナーがいるが、彼不治の病にかかっており、そのせいでハップは動揺していたようだ。ヘリは最初航空機と衝突したことになっていたが、調べても何も飛んでないし、海水にオイルもまじってない。ヘリはどこへ消えたのか。ハップを殺したのはスパークスの銃だが、彼女が言うにはハップがみんなを殺そうとしたと。彼は息子の病気を悲観し、精神的に不安定になって自殺したのだと。家族のために事故だということにしたのだと。ハップの家の外には酒ビンも隠されていた。しかしケティは息子を見捨てて自殺するはずがないと主張。ではクルーが示し合わせてウソをついているのか。あまりグズグズしているとマスコミが騒ぎ出すので、ペンタゴンは自殺で発表するようだ。そのうちジョプリン、スパークス、ポーティス、ヘルナンデスの四人が海外に口座を作っていたことがわかる。この後はわりとスラスラとことが運ぶ。中古のシーホークは30万ドルで売れる。バイヤーも見つけたし、代金は四人で山分けすればいい。しかし直前になってヘルナンデスがおじけづき、はずれる。本当は彼が機長として乗り込むはずだったが、代わりにハップが。計画を知らされたのは飛び立ってから。ここらへんでもうバイヤーがクンだというのは予想つく。彼は計画に反対するハップを撃ち殺す。残りの三人救命ボートも、捜索隊が来そうもないところに置き去りにする。悪いやっちゃな~!てなわけでクンはつかまり、ヘリは無傷で見つかる。ところでギブスは幼い子供に弱く、やさしい。特に父をなくし、しかも難病となればね。そこはよかった。

NCIS10の5もう一人のジェスロ(和解の時)

フェラーリをぶっ飛ばしていたコリン兵曹が射殺される。犯人はなぜか凶器の銃を置いていった。このフェラーリは大富豪チャヤのもの。コリンは借金があるため、ホテルの駐車係をやってる。で、無断で乗り回していて・・。銃は質流れ品で、キムという女性が護身用に買っていったが、試し撃ちをしていて怖くなり、弟のクリスにやってしまったと。そのクリスは車上荒らしにあってなくしたと主張。結局犯人はクリスのルームメイト、アレック。彼はコンピューターの天才で、自分の開発したものをチャヤに横取りされたのを恨んでいた。訴えようにも勝ち目はなし。彼はフェラーリを運転しているのがコリンだとは気づかず、チャヤだと思って撃ったのだ。今回はギブスの所在がわからず、トニー達はヤキモキする。銃の件で訪れた質屋で見つけたのが名誉勲章。女主人リタによると金に困った老人が売りに来たのだと。勲章の売買は禁止されているらしいが、相手は英雄だからとリタは3000ドル渡したらしい。ギブスが複雑な表情してるのは、それがリーロイ・ジェスロのものだったから。L・Jはギブスの父ジャクソンと一緒に店をやり、息子に名前をもらうほどの親友だった。それが突然L・Jは町から出ていってしまった。おまけにジャクソンは彼の話するのをいやがる。いったい何があったのかギブスにはずっと気にかかっていた。いつもならギブスはもっと怖いと言うか、突き放したような態度取ったりする。しかし今回は二人とも自分にとって大切な人だし、老人でもあるしで、どことなく態度がやわらかい。別に話してくれと言ったわけでもないダッキーについつい打ち明けちゃったりかわいいところも。結局原因はジャクソンの妻アン。彼女はガンで、安楽死を望んでいたらしい。それを助けたのがL・J。ジャクソンにすれば何で夫である自分じゃないのかってのと、一日でも長く生きていて欲しかったのにというのがある。L・Jもアンを愛していたけど、黒人である彼は、アンがジャクソンと結婚するのを見ているしかなかった。当時はそういう時代だったのだ。人種差別のせいで勲章もらったのだって戦争終わって40年もたってから。3000ドルは自分が働いている老人施設のリフトを直すため。チャヤみたいなIT長者がいる一方で、慎ましく生きるL・Jのような者も。何だか考えさせられる話ではある。L・J役はビリー・ディー・ウィリアムズ。

NCIS10の6壊れた兵士・前編(フラッシュバック・前編)、10の7壊れた兵士・後編(フラッシュバック・後編)

トーレス中尉と元大尉のウエスコットはいきなり数人の男に襲われ逃げるが、トーレスは連れて行かれてしまう。朝になってトーレスの死体が見つかるが、ウエスコットの証言には矛盾があるようで。二人は幼なじみの親友で、ウエスコットの方はアフガンで負傷して除隊。現地で奇襲を受けて仲間を死なせたことがトラウマとなって、すぐカッとしたり現実と記憶がごっちゃになったり、要するに苦しんでいることがわかる。いろいろな刺激・・VRとか事件直前に立ち寄ったコンビニへ行ってみるとか・・によって、徐々に記憶が蘇る。忘れていたことを思い出したり、事実とは違うふうに記憶してたのに気づいたり。ウエスコットは自分一人の問題と、抱え込んで悩み苦しんでいたけど、ギブスには様々な経験・後悔があるから、何とか彼を助けようと心を砕く。兄を心配する弟エヴァンがけなげ。彼自身現役の軍曹で、それなりの悩みはある。また、オハイオから出てきたものの、事件解決までおらず、忙しいからと帰ってしまう父親ジョージも、単に冷たいのではなく、どうしていいかわからずとまどっているのだと思う。このジョージ役はマーク・ロルストン。鼻の形に特徴があって、いろんなのにチョコッチョコッと出ている人。さて、襲ってきた男のうち、ウエスコットが顔を覚えていたのがカーシーという男。カーシーによればいきなり殴りかかってきたのはウエスコットの方で、トーレスは止めようとしたのだと。トーレスを殺す気はなく、正当防衛だと。ところが後でカーシーはIJI抵抗軍の一人だったことがわかる。ウエスコットはコンビニでカーシーを見かけ、アフガンで奇襲受けた時の敵の一人と思い込んで殴りかかったわけだが、その記憶は正しかったのだ。カーシーはいち早く姿を消したが、爆弾を製造していたらしい。建物の図面の切れ端も残っていたから、彼はテロリストで、どこか爆破するつもりなのだ。いやもちろん事前に阻止されますけど。カーシーも気の毒な生い立ちで、生まれつきの狂信者ってわけじゃない。そういう描写はよかったかな。それにしてもあんなふうに細かいところまでパッパッと思い出せるものかね。日々パッパッと忘れ続ける私にはとても信じられましぇ~ん。

NCIS10の8少女誘拐事件(さらわれた少女)

今回は・・チーム一人一人の人柄のよさのようなものが強調され、そのせいで事件の方はピリッとしない・・かな。深夜、映画館でのバイトが終わって出てくるローズとリディア。まだ16歳だから、両方の親が代わりばんこに車で迎えにくることになっていて、今夜はリディアの父ウェード大佐の番。ところが二人の男が少女達に襲いかかり、ローズは連れ去られ、止めようとしたウェードは撃たれて死んでしまう。ショックで呆然とするリディア。母親のジェニファーは中佐で、空母に乗艦中。すぐには戻れない。ジヴァやアビーは彼女を励まし、ギブスは自分のところへ泊まるよう言い・・。ローズの両親は娘が心配なあまり、気が立っている。特に父親の方はちょっとしたことでも逆上し、暴走するタイプ。余計なことをして世話を焼かせるものだが・・。男の名が浮かぶともう犯人と思い込んで暴力ふるうとか。でも今回は最初に書いたように親切大会だからな。16歳の少女ということでギブスも熱くなりがち。冷静になるようにというダッキーの忠告も効き目なし。まず浮かび上がったのはローズとチャットしていたディーゼル。でも彼は関係なし。時間稼ぎで出てくるだけのキャラ。途中でローズからリディアへ「助けて」のメール。行ってみるとトレーラーの中に男の死体。あれこれあってローズはオークションに出され、金持ちのロリコン変態に売られそうだとわかる。ギブスが頼ったのはペネベカーという女性。人間以外は何でも売るというのが仕事。過去、彼女が提供したものをギブス受け取らなかったこともわかる。あら、ギブスでも据え膳食わないことあるんだ。まあ今回彼に力貸したことで、彼女もずるずるとこんな商売続けることはやめて、きっぱり足を洗おうと決心したよう。ギブスはあんまり信用してなかったけど。ペネベカーは気になるキャラだ、出演は今回だけらしい。ラスト、ローズは無事両親の元へ。リディアは母親と再会。アビーとジヴァの仲良しぶりが強調され、そこはよかったかな。トニーとマクギーはいつも通りで、特にトニーはいつまでたってもガキ。ジヴァの私生活をあれこれ詮索し、微笑ましいどころかあれじゃストーカー。

NCIS10の9元夫婦の合同捜査(魔の三つ巴)

今回はコメディー映画を見てるような感じ。一人の女を元妻とする男二人。女は再婚したけど、男二人は独身のまま。一人は最初の妻が忘れられないから。もう一人は懲りたから。後者のフォーネルは夜、車の中にいる時狙撃されるが、返り討ちにする。食べていたのはフライドポテトだろうな。今日の夕食はポテトとハンバーガーなんだろうな。死んだブラウンが海軍水兵だったため、NCISが捜査することに。ブラウンのバイト先のバーへ聞き込みに行くと、現われたのが”我々の”元妻ダイアン。国税庁の査察官として脱税を調べていると言っても、”我々”は信じない。ところが彼女の主張は本当で。フォーネルはともかく、普段冷静なギブスまで、彼女が相手となると頭に血が上る。そばで見て楽しんでいたマクギーは、そのうちえらい目にあう。フォーネルが狙われたのは、ダイアンがミセス・フォーネルと名乗っていたため。彼女も狙われるかもとなって、身を隠すにしても・・夜泊めるにしても・・”我々”はまっぴらお断り。そこでマクギー宅へ・・となるのだが、普通ならジヴァのところでしょ。でもそれだとマクギーがダイアンとソファで一緒に寝ているのを”我々”が目撃するという、おいしいエピソードを持ってこれない。まあ今回はこういう楽しいエピソードやセリフが満載で、ファンをさぞ喜ばせたことだろう。ま、私は別にファンではないのでバカバカしいと思いながら見ていましたけど。私が「NCIS」を見続けているのは、あくまでもデヴィッド・マッカラム目当てです!まわりを振り回すダイアンだけど、一皮むけば今の夫とうまくいかなくて自信を喪失しそうになっている普通の女性。心の底では今でもギブスに未練があって、あわよくば・・みたいなところがある。ギブスの方も彼女と距離を置きたがっているように見えて実は温かく見守る気持ちはあって・・と、まあお約束ですな。ほんわか気分で終わる。フォーネルが彼女と二人きりになった時にどういうふうにふるまうか気になるが、そっちの方は描かれない。事件のこと何にも書いてないけど、まあ今回は三人がメインで、事件は付け足しですから。

NCIS10の10クリスマスの贈り物(新100ドル札)

メーガンが派遣先から帰宅すると、夫のノエルが腐乱死体に。メーガンはきちんとしたタイプだが、ノエルは無職で酒飲みだったようだ。彼の財布から見つかったのが妙な100ドル札。製版印刷局のリンガーによると、流通前の新札らしい。印刷したものの不具合があって、三割ほどが不良品。そのためまだ世間に出せないでいる。札についていた指紋から浮かび上がったのが以前印刷局にいたジャスティン。不良品は細断され、廃棄されることになっているが、彼の手引きで・・。そのジャスティンも死体で見つかった。ノエルはメーガンのカード使って1万ドル作り、40万ドル分の新札を買ったらしい。あれこれあるが、ノエルやジャスティンが通っていたバーの主人ギレスピーが犯人。衛星からのカメラではゴミ処理場にうつっていた二人の人相も車のナンバーもわからなかったけど、ギブスは車の形を見てすぐわかった。それはいいけど、古いけどピカピカに磨いて大事にしている車を、ゴミ処理場へ行くのに使いますかね。ま、今回は事件なんか実はどうでもよくて、トニーの父シニアがクリスマスを祝うためやってくる。トニーは自分のところへ泊めるのはいやだけど、仕方がない。マクギーやジヴァは彼の部屋には一度も行ったことがないのか。だとしたら今回のお披露目はファンへのクリスマスプレゼントかも。広々としていてピアノがあり、ケイトという金魚を飼っている。食事は作らず外食ばかり。ベッドはシングルで、女性を連れてくることはなく、自分が女性の部屋に泊まる。自分の城は守りたい。ところがシニアはツリーを飾り、クッキーを作るため台所を散らかす。それでもキャンドルの温かい光に心がなごみ、少しは打ち解けようという気分になったのに・・。シニアは向かいの部屋の女性をベッドに連れ込む。そりゃトニーが怒ってシニアを追い出すのも無理ないですってば。ベッドを燃やしたくなる気持ちもわかる。でも・・和解するんだよな。シニアはトニーのこと思ってるという、ただそれだけのことで、何もかも許されちゃうのだ。クリスマスにはぴったり。家族愛、和解、許し。こういう感動の押しつけって大嫌い。メーガンはなぜあんなろくでなしと一緒にいたんだろう、でも死んでくれたしこれからはもっとマシな生活送るんだろう、ちっとも悲しそうじゃないけどそれも当然だ・・などと思ってた。

NCIS10の11安息日の晩餐(償いの第一歩)、10の12追悼(喪失)

川で見つかった死体はグリズマー2等兵曹のIDを持っていたが、実際はジャーナリストのウィルクスだった。その頃イーライがジヴァに会うためアメリカへお忍びでやってくる。一見何のつながりもなさそうだが、後でウィルクスを殺したのはイーライだとわかる。ウィルクスは基地内にいるドラッグ依存症者の記事を書こうとしていて、空港でたまたまイーライに気づいたのが運の尽き。イーライはジヴァとの和解を求めているが、彼女にはそのことのためだけに父が渡米したとは思えない。結局イスラエル側のイーライと、イラン側のカズミが和平について話し合うのが目的だったとか何とか。二人は天敵どうしではあるが、幼なじみでもある。子供の頃遊んでいた時には国境なんて関係なかった。それとイーライのジヴァへの気持ちはウソではない。はいはい、そういう大義名分の前では評判の悪いジャーナリストを殺したことなんて取るに足らないことで。基地内にドラッグ依存症者がいることもスルーされる。一方子供達がいなくて今夜は二人きりというジャッキーの期待は、ヴァンスがイーライ親子をディナーに招待したことで水を差される。何しろ昼間仕事中のヴァンスの前に現われ、わざわざ念を押すのだ。たぶん多くの人は今夜重大発表・・赤ちゃんができたのとか・・があるのだと思ったでしょうな。不満を押し隠して親子をもてなすジャッキー。ところが、ジヴァがちょっと席をはずした間に銃撃があり、イーライとジャッキーが死亡。もちろんこの後は復讐の念、後悔の念・・いずれにせよ暗いシーンが続く。まあよかったじゃないの、子供達が巻き込まれずにすんで。犯人は毒をあおいで自殺。12話の終わり頃になると、ああこりゃ何も解決しないで持ち越しだな・・とわかる。イーライの座を狙うボドナーが黒幕なんて、登場した時から見え見え。カズミが殺されるってのも見え見え。ボドナー役はオデッド・フェール。前回に続いてトニーの部屋が出てくる。映画マニアの彼ならもっと膨大なDVDコレクション・・少なくとも壁いっぱいの・・があるはずと思ったのは私だけ?

NCIS10の13アビーの初捜査(幸せの種)

葬式をすませ、アメリカへ戻ったジヴァは少し落ち着いた様子。・・と思ったら今回はアビーが憂鬱にとらわれる。あのさ、それはいいんだけどさ、事件の方をもっとちゃんとやって欲しいんだわ。転落した車の中に男女の死体。カーブを曲がり損ねたのか。どうやら女性は事故の前に死んでいたようで、そうなると交通事故ではなく無理心中か。いつもは元気いっぱい、自信たっぷりのアビーだが、なぜか今回は様子がおかしい。ぼんやりし、ミスをし、そのうち病欠。さて例の男女は短大生のライラと兵長のチャド。ライラの父スコットは妻をなくしている。チャドの母メレディスと愛し合っており、10年前そのことでチャドの父ウォルターと大ゲンカ。しかしその後も二人は文通を続け、メレディスは離婚を考えているようで。まあそれも無理のない話で、ウォルターは短気で横暴。一番よくないのはメレディスも一人の人間で、意思があるということに気づかない、あるいは無視していること。メレディスが聞かれているのに、もう言った・・自分が言ったのと同じ意見だから聞く必要ない・・という態度を取る。メレディスは10年前は子供のこと考えて離婚は思いとどまったのだろうが、そのチャドも死んでしまった。これからは自分のことを第一に考えて欲しいものだ。どなり散らすウォルターが犯人なら万々歳だが、あいにく彼にはアリバイがあった。それにこういうタイプは見かけは暴君でもなかみは意外と弱虫なことが多い。メレディスを支配することによってしか自分の強さを感じることができないから、彼女に固執するのだ。結局犯人はチャドのいとこシンガー。親のケンカで疎遠になっていた二人は再会し、恋に落ちる。同棲しようにも銀行からはローンを断られてしまう。それでシンガーの勧めで彼の事業に投資したのだが・・。親の問題がなければこの二人、死ぬこともなかっただろうにねえ。アビーの方は・・要するに悩んでいる部下を的確に慰めるギブスはできた人間だと・・そういうことを言いたいんでしょうな。見ている方はこういうアビーは見たくないし、彼女の悩みの解決よりメレディスがどうするのか、そっちの方が気になって気になって。

NCIS10の14強制移送(沈黙のハッカー)

今回は「スパイ大作戦」風味。チームはサイバー・テロリスト・・と言うか、すご腕のハッカー、カーンをつかまえる。NCISやFBIなどのシステムに侵入し、そのためにNCISの潜入捜査官の身元がばれ、なぶり殺しにされたらしい。しかしこういう連中は罪の意識が薄く、自分がやらなくても誰かがやるとうそぶく。大した罪には問われないとわかっているし、これからもハッキングはやめないだろう。カーンはナンバー2で、上にはナンバー1がいるが、MCと呼ばれているそいつの顔も正体も不明。カーンのパソコンは煙になったが、倉庫の住所らしきものだけはわかったので急行すると、男の死体が。その様子からエボラウイルスに感染したのだとわかる。後でわかるが、疾病管理センターがエボラウイルス用ワクチンを開発したものの、不具合があったと。で、ハッカーがインフルエンザ用ワクチンと偽って出荷。幸いこちらは何とか未然に阻止したが、MCにつながる線はカーンしかいない。自分ではしらばくれているが、絶対MCのIPアドレス知ってるはず。グァンタナモへ送ると言っても本気にしないが、空軍基地から輸送機で空へ。途中で眠らせ、目が覚めると独房の中。以前カーンが裏切ったせいでここデルタ刑務所には何人か送り込まれている。彼がここにいるとわかったら・・。強がっていても連中に復讐されるのではという恐怖感はあるはず。で、囚人のわめき声やら、セキュリティ・システムのダウンで扉が開き、凶悪な囚人が野放しとか、まあ最初にも書いたけど「スパイ大作戦」ではおなじみの展開。もっともあちらのような一分のスキもない緻密なストーリーとは違い、こちらは・・。いつものようにメンバーのあれこれが付け足される。ヴァンスは休職中なのか。副局長のクレイグが局長代理やってるけど、いわゆる器の小さい、肝っ玉の小さい男。リスクが苦手で心配性。そのせいでまわりもやや彼を軽んじる傾向がある。ただ、彼自身自分には局長は務まらないと自覚していて、かえってもっと自信持ちなさいよと励ましてやりたくなる。最後の方では、こりゃ一回では終わらないで次に続くな・・と見ながら思っていたが、意外とあっさり決着つきましたな。

NCIS10の15不可解な傷痕(生と死)

クワンティコでの訓練中、クロウ兵長が急死。体には暴行のあと。すぐには症状出なくて、少したってからというのは頭だとよくある。NCISではトニー達がクレイグの陰口。彼はコーヒーが好きで旅行の土産としてよく配るらしいが、みんなの好みには合わないと。ヴァンスは家で書類の整理や子供の世話。二人とも手のかからないいい子。ところがジャッキーはヴァンスに黙って銀行に口座を作っていた。貸し金庫には宝石や現金、財産分割協議書。夫婦の間には秘密はないはずなのにどーゆーこと?ジャッキーはこっそり自分と別れる準備をしていたのでは・・と、ショックを受けた模様。不安をまぎらわせるには仕事が一番とNCISへ顔を出し、みんなをびっくりさせる。ただし局長室ではなく、そこらの空いているデスクで仕事。私はてっきりジャッキーの意図を探るためあれこれ・・と思ったんだけど、違った。ギブスと違って彼は頭が固いから、マクギーに命じて銀行のシステムに侵入・・とはならないのだ。事件の方はクロウがファイトクラブみたいなところへ出入りして金を稼いでいたことがわかるが、彼の死とは関係なさそう。こういうのは違法らしいが、それでいてネットには動画流れてる。隠したいんだか見せびらかしたいんだか。そのうちホランドが死亡。結局上官のエリスが、弟の死をきっかけに頭がおかしくなり、部下を変な方法で鍛えていたとか、何かはっきりしない決着。まあ見ている方はそんなのどうでもいいからな。ヴァンスはギブスにだけは悩みを打ち明ける。何しろ彼は妻子を失うという過去を乗り越えてきている。たぶんNCIS爆破事件以後、ジャッキーはもしもの時に備えて準備をし始めたのだ。ただ皮肉なことに自分の方が先に死んでしまったが。黙っていたのは、言えばヴァンスは仕事をやめるから。彼の生きがいを奪うわけにはいかない。それはいいけど人間いつ何があるかはわからない。ジャッキーは自分の考えを書いた手紙とか添えておくべきだったね。でないと残された者は混乱する。あの弁護士もそれくらい助言すりゃいいのに。今回よかったのはヴァンスの家へ子供達の世話をするためにジヴァと行ったトニー。子供嫌いらしく、最初は固まっていたけど、ヴァンスが帰ってきた時にはジョーズごっこで子供達は大はしゃぎ。段ボール製というのがいいね。

NCIS10の16命懸けの解剖(検視官たちの闘い)

今回は珍しくダッキーとジミーが大ピンチ。ロス大尉がパイプ用洗剤を飲んで自殺。その前に撃たれていたから、飲まなくても死ぬはずだった。遺体を乗せたバンは途中でパンク。修理していた二人の前に現われた男女に拉致され、山小屋へ。そこで解剖をしろと脅される。遺体を探ったが目当てのものが見つからず、計画変更ということらしい。ギブスはダッキー達が戻っていないことに気づき、不安を覚える。ロスは仕事柄最高機密に触れることも多かったようで。そのうち彼は実はニセモノで、誰かが彼になりすましていたのだとわかる。本物は知能が高く、論文も多数書いていたらしいが、ニセモノも頭がよかったのか。でないとバレちゃうじゃん。ニセモノはキューバに機密を流しており、要するにスパイだった。パイプ用洗剤の容器には別の人間の血がついていて、ダンケル大尉が浮上。ギブスはダッキー達が心配なので、しらばくれるダンケルに詰め寄るが、わかったのは・・。何とニセモノは彼の妻・・ロスの上官のクリーブランド中佐・・と浮気していたというのだ。怒ったダンケルがニセモノともみ合いになり、ニセモノが負傷。もう助からないと悟って自殺したらしい。・・てことは浮気などせず、身を慎んでいればスパイ行為も当分バレずにすんだということか。たぶん美人の奥さんもらったせいで、ダンケルは心配が絶えないんだろうな。クリーブランドはハル・ベリー似。てことで、ダンケルはシロ。一方ダッキーやジミーは、解剖がすんで用ずみになれば自分達も消されるとわかっているので、何とか助かる方法はないものかと知恵をしぼる。死体から発生するメタンガスを利用して爆発を起こし、一人をやっつける。二人は森へ逃げ込むが、足枷はどうなっていたんだっけ?夜の山の中、追われているってのに二人はペチャクチャしゃべり、懐中電灯もつける。見つかりたいのかな?もちろん、あわやという時にギブス達が駆けつけるが、そんなに早く着けるか?なんて、ほじくってはいけない。犯人の一人アンナ役の人は見覚えがある。「ザ・フォロイング」に出ていたヴァレリー・クルーズ。

NCIS10の17第一容疑者(バラの切り裂き魔)

今回は何だかとっちらかってる。欲張りすぎ。”バラの切り裂き魔”が三年間の沈黙を破ってまた女性を殺し始めた。被害者の胸に一輪の枯れたバラを置くのが特徴。似顔絵はあるが、他の手がかりはなし。ギブスの行きつけの床屋のフランキーは、息子のキャメロンが犯人なのではと悩んでいる。妻は死に、息子とはうまくいっていない。似顔絵は息子に似てるし、行動も怪しい。と言って口に出せばますます親子関係がこじれてしまう。要するにギブスに何とかしてくれというわけ。ギブスは事件担当のシャード刑事に探りを入れたりするが、当然不審に思われてしまう。そのうちキャメロンを調べていることも。彼は夜、女性をアパートまで尾行するなど確かに怪しいが、結局はシロ。海軍の友人に妻が浮気しているのではないか調べるよう頼まれたのだった。フランキーは警察にバレたと知ると、ギブスに「売ったのか」などと言う。自分で頼んでおきながら何だよという感じ。自分が疑っていることは息子には知られたくない・・要するに自分はいい人でいたい、嫌われたくないってことだ。虫がいいにもほどがある。まあ最後には父子の和解となってギブスも一安心。でもたぶんまたすぐ険悪になりますぜ。警察から事件の資料持ってきたラムジーはアビーの大学時代のルームメイトか何かで、徹夜の調査も楽しそうなのがいい。で、バラのトゲからDNAを発見。浮かび上がったウィルクスは似顔絵にそっくりだが、妙なことにすでに死んでいる。ということは三年前の犯行は彼の仕業で、今起きているのは模倣犯の仕業となる。被害者の口の中には結婚指輪が・・というのはごく限られた人しか知らない。で、テレビのレポーター、バートが自分のキャリアのため・・となる。ウィルクスの件はどことなく「ザ・マーダー」風味。そう言えばこれに出ていたレイ・リオッタ・・死んじゃったのね残念。ダッキーは心臓発作のリハビリのため走っているようだが、大丈夫なの?今回のマッカラムはいやに若々しく、動きも軽やか。不思議な人だ。他にトニーとドニーが別件でバハマへ。新米をいびって悦に入るトニーを、ヴァンスがお仕置き。もうすっかり復帰したようだ。

NCIS10の18忠犬デックス(前進)

今回は犬好きの人なら泣いちゃうんじゃないの?デックスは地雷探知犬。今日も飼い主の軍曹テッドと、子供の命を救った。ところが直後にテッドは狙撃されて死亡。ここはアフガニスタンだから、タリバンの仕業・・と、誰もが思う。テッドの妻ルビーがNCISを訪れ、夫の死を調べて欲しいと言ってきたのは、死の前日妙な動画メールを受け取ったから。夫は何かを告発するつもりだったのではないか。しかもおびえているように見える。アメリカへ送られてきた遺体を検視したダッキーは、弾の破片のようなものを見つける。アビーの調べではアメリカ製だ。狙撃された時一緒にいたのはヴァージルで、民間業者らしい。彼の話では、犬の訓練士ピットと大ゲンカしたとか。ピットもアフガンから戻ったばかり。テッドは犬を甘やかしすぎで、ピットとは考えが違うが、まあこういうタイプは時間稼ぎのために出てくるようなもの。ルビーは夫からの郵便物の中に入っていたペンダントをNCISに届ける。しかもそれを狙ってテッド邸へ侵入した男もいる。ギブスはマクギーを連れてアフガンへ飛ぶ。あ、デックスも一緒にね。容疑者カリドはすでに射殺されている。タリバンはこれ以上死者を出したくないし、こっちはこっちで住民の不安をおさめるためにも犯人の死で事件は解決ということにしたい。ところがギブスは現場でヴァージルに話を聞いただけで、銃撃は山の方からではなく反対側の建物から・・と断言。さすが元スナイパー。まあ弾の角度とかもわかっているからな。ということで犯人はヴァージルの部下ダイバーでした。混乱した状況の中では例のペンダントのような宝石類が残されていることがある。ヴァージル達はそれを略奪と言うかちょろまかすと言うか。テッドにも片棒かつがせようとしたけど・・。宝石をアメリカへ持ち込む役目はピットの甥マーティ。テッド邸へ侵入したのも彼。どさくさでデックスが撃たれるので、見ている者は心配する。次のシーンではテッドの葬式。しかも沈痛な面持ちでギブスが来るから、ルビーは泣き出し、見ている者はますます心配に。でも、ご安心ください。アメリカのテレビや映画では(人間は助からなくても)犬は助かるのです。デックスはケガをしたので退役。これからはルビーと一緒に暮らせます、よかったね。ギブスの名セリフ・・”あれは犬じゃない、海兵隊員だ”。ラストシーンは棺の前で動かないデックス。さぞみんなウルウルしたことでしょう

NCIS10の19マクギー大将(嵐の海)

猛烈な嵐の中、誰かがデッキにいるというので、運の悪いのが二人見に行くはめに。倒れていたのは軍医のヘイバー中佐。首に注射のあとのようなアザが・・。てなわけで駆逐艦ボレリアスの乗員全員足留めして捜査開始。前にも出てきたバーリーが再登場。ジヴァと親しげなのがトニーには気に食わないが、バーリーは下心ゼロ。何しろ婚約したばかり。トニーも一安心。艦を下りたいとごねる大将は何とマクギーの父。二人の仲はうまくいっていない。乗員の聞き取りの中で、グレイヴスは違法に薬物を流しているのがいるとか何とか。で、浮上したのがワイエス兵曹だが、彼は病気で手もふるえるから、頸動脈に細い注射針を狙い通り刺すなんてのは無理。艦内のカメラ映像にはグレイヴスの不審な行動がうつっていて。データを消そうとしてたとかタブレットをどうとか。タブレットは結局ゴミ箱に捨てられていたのを大学生が拾っていた。ここらへんの、カメラにうつってしまうとか、データをちゃんと消さずに捨ててしまうとか、犯人側の行動がお粗末すぎるんだけど。タブレットなんかメチャクチャに壊すとか海に捨てるとかさあ。薬物を流していたのはグレイヴスだが、なぜ自分からわざわざ言い出したのかね。ワイエスに容疑かけるため?結局黒幕は大将の側近メイン大尉。大将がヴァンスに会うあたりで、彼は不治の病なんじゃないかとぴんとくる。ヴァンスやギブスが彼が告白するまで気がつかないのは不思議。大将はステージ4のガン。薬を出してもらった時点でヘイバーも気づいたはず。医師には報告する義務があるが、それをされては困るのがメイン。大将にはホワイトハウス入りするまでその地位にいてもらわないと、自分のキャリアが・・。で、ヘイバーを殺し、グレイヴスにタブレットを盗ませたと。もちろん病気を機に大将とマクギーは和解する。あっちでもこっちでも和解、和解、和解。何度おんなじ題材使うのかね。視聴者だってそのうち飽きてくるよ。それとも何度見てもこういうのには感動するのかね。グレイヴス役の人は目が大きくて、鼻の感じとかデヴィッド・ウェストンに似ている。ラッセル・サムズ・・「消えた天使」に出て?ああ、そうか、それで見覚えが・・。

NCIS10の20見えない敵(亡霊を追って)

キャリーが帰宅すると、夫ノアがいない。部屋は争ったらしく乱れ、血痕もある。後で切断された指がクズ箱から見つかる。ノアは不動産業、キャリーは予備役大尉で機密を扱う仕事をしているが、二人とも犯罪歴はなく夫婦仲も問題ない。思いあたることと言えば、ノアの亡父が200万ドル遺したことくらい。突然ノアから電話がかかってくる。争うような男の声、銃声。発信元を突き止め、見つかった車は空っぽ。連れて来られた車の持ち主オートンには何が何やらわからないが、もしかしたら弟ダリルが関係してるのかも。車は弟に貸したから。また、ダリルは半年前までムショにいた。レベッカの経営するレストランにはノアもダリルもよく通っていた。ノアが金が入ったと話してるのをダリルも聞いたらしい。ウ~ム、何だか深みのないストーリーだな。ノアが電話かけてきた時点で芝居っぽい。おまけにキャリーは夫の身を案じているからとは言え、ギブス達に文句ばっかり。気が強くて待つのが嫌い。それでいてジヴァには実は夫婦仲はうまくいってなかったと打ち明ける。いなくなって初めて自分は夫を愛しているのだと気づいたそうだが、今更遅いんだよな。だってノアが姿消したのは彼女に嫌気がさしたからに決まってるんだもん。FBIの情報で、ダリルのいるモーテルへ急行すると、すでに死んでいて。遺書によればもうノアは死んでるようで。今回は偽装が次々バレる。通報したのはレベッカで、彼女の店は経営難で金が欲しかった。ノアも見つかる。離婚となれば彼女に半分取られる。それがいやだったのか。でも仲間には分け前払わなきゃならないし・・痛い思いはしなきゃならないし、あんまり利口な計画とは言えないね。キャリーはショック受けるけど、まあすぐに立ち直るだろう。強い女だから。普通はここで終わるが、まだ続く。ずっとくすぶり続けているのがジヴァの復讐心。トニーは彼女のことが心配で仕方がないが、やってることはストーカー。マクギーがずっとジヴァに協力していたことを知った時にはショック受ける。仲間はずれにされた・・マクギーの方が頼りにされた・・。でもまあそれも当然で。マクギーの方が真面目だし仕事はちゃんとやるし人の領分にずかずか入り込んでくるようなずうずうしさもない。友人として頼りになるのだ。

NCIS10の21ベルリン(モサドの騒乱)、10の22復讐の誓い(敵討ち)

ボドナーはローマにいるというので、トニーとジヴァが向かうが、行ったのはベルリン。ボドナーは金をダイヤに換える気でいる。ベルリンで取引するはず。向こうで協力してくれるのがジヴァの連絡員アダム。NCISにイーライの後任、新長官のオルリが来るがジヴァは彼女のこと嫌っている。後でわかるが、ジヴァの両親が離婚したのは彼女が原因らしい。もっともそのうちジヴァも気づく。ボドナーへの復讐心は、ジヴァもオルリも同様ということ。愛する人を失ったという点では同じ。さて、ボドナーがローマにいるとされたのは、空港でうつされた写真のせい。ベルリンでつかまったのはボドナーの弟ヤニフ。どうやらボドナーは空港で弟とすり替わり、ずっとアメリカにいたのだ。NCISにFBI、国家安全保障省にCIAにモサド・・いろいろ入りまじっていて、しかもウソをついたり、こっちの領分だとなったりで何が何やらわからない。それと一番困るのが、画面が暗いこと。目が疲れる。あれこれあったがヤニフはつかまえた。ダイヤも押収したからボドナーは無一文・・と考えたのはちと甘かった。トニーとジヴァの乗った車に別の車がぶつかってきてダイヤは奪われてしまった。幸い二人は軽傷。と言うか、ボドナーにはジヴァを殺すチャンスだったけど、そうしなかった。イーライを殺したのは路線変更を止めたかったからだが、ジヴァまで殺す気はない。手を引いて欲しいと何度も言ってくる。また、彼はカズミは殺してないとも。このことはまた後で出てくるのかしら。そのうちボドナーが貨物船で逃げようとしてることがわかる。ジヴァは一足先に駆けつけ、ボドナーを見つけ、格闘の末倒す。何と言うか・・いちおう捜査する側にも規則はあるわけで。やられたらやり返せではまずいわけで。親の仇とか妻の仇とかそういうのが絡んでくるととたんに規則は無視してもいいとなるのではまずいわけで。ジヴァが単独行動を取ったこと、火事騒ぎを起こしたことはどうなるのか。ジヴァが抜け駆けしたのは、正式に逮捕されたのではボドナーを殺す機会が失われるかもしれないからだ。あるいは駆けつけた他の者によって殺されては困るのだ。見る側は作り手に乗せられて「ジヴァ、お父さんの仇が討ててよかったね」と喜ぶのだろうが、え?これでいいの?って思うことも大事だと思うよ。

NCIS10の23謎の契約(監視者)

クワンティコでラウリーが騒ぎを起こす。彼は誰かに尾行されていると主張。どう見たって被害妄想だが、彼の車にはGPSがつけられていた。彼は少し前強盗にあい、脳震盪を起こし、記憶が飛んでいる。尾行やメールを読まれたりするのが始まったのはそれ以来だ。彼は駆逐艦のコックで、狙われる覚えはない。そのうち彼はある実験の被験者だとわかる。監視されたりすることが心理的にどういう影響を及ぼすのかとか何とか。ラウリーは礼金目当てで被験者になったが、その数時間後に強盗にあい、脳震盪のせいで契約したことを忘れてしまったのだ。実験しているヘイル博士は、かえって都合がいいとそのまま監視を続けていたと。事件は解決だが、ギブスは不満でさらに調べさせる。被験者の中には海軍の者もいるからだ。ところがほどなく例の実験研究所で爆発が・・。後でわかるがラウリーの仕業。親友と会ってはいけないという規則なのに、記憶をなくしていたためステラと会っていた。記憶が戻り、このままでは礼金がもらえなくなるとでも思ったのか。ステラや子供はラウリーの妻子?何だかよくわからない事件で、それもそのはずギブス達は重大なピンチを迎えるのだ。ラウリーのことなんか付け足し。登場したのは独立検察官(って何?)パーソンズ。演じているのは何とトム・ハンクスの息子コリンだ。彼は「ブラックサイト」に出ていたな。パーソンズはピッカピカのツルッツルで、人工栽培、無菌室で育ったかのような、出世街道まっしぐらのお坊ちゃん。トム・ハンクスも若い頃はやせていて、目がキラキラしていて・・ああ、若いってそれだけですばらしい。ちょっとまずいのはパーソンズとマクギーが似ていること。何で誰も似ているって言わないのか不思議。パーソンズの狙いは、ジヴァと思わせてヴァンス、ヴァンスと思わせて結局はギブス・・と、二転三転。ギブスは俺がルールだみたいな感じでやってきたけど、それに目をつける者が当然出てくるわけで。今まで・・いつかこういう日が来るって・・気にしなかったのが不思議なくらい。被験者の一人サイモンやってるのは「リトル・シングス」でスタンやってたフレデリック・コーラー。

NCIS10の24魔女狩り(ギブスの選択)

シーズンが終わりに近づくと、こういう一回じゃ終わらない、二回でも終わらない、それどころかまだ続くってのが出てくる。見ているこっちはいいかげんに終わってくれ!とうんざりだ。前回トニーはジヴァがイスラエルへ帰っていた時、さびしさからアダムと寝たことを知ってショック受けるけど、ショック受けたのこっちですがな。トニーがジヴァを想って身を慎んでいるってのなら同情もするけど、アンタは好きな時に適当な女性とヨロシクやってるんじゃありませんか。ジヴァのこと言えた義理かよ。さて、ギブスはなぜかフランクスとの幻想に浸る。彼はフランクスのものの考え方に大きく影響されているってことか。ギブスはギブスだと思っていたが。彼の弁護を引き受けたのはA・J。ギブスのことを軍曹と呼ぶ。ギブスの家はなぜか荒らされ、そのため電気も住所もない作りかけの山小屋へ。ここなら誰にも知られていない。一方マクブライト中尉の生首が届くという事件が。いつものように検視を始めたダッキー達は、放射線を感知してびっくり。首はサウジから送られてきたもので、拷問のあとがあった。後で殺されたのはアメリカで・・とわかる。パーソンズは出世のためなら何でもするタイプで、誰にゴマをすったらいいか、誰にどんな弱味があるかなど豊富なデータを持っている。それでいて法と正義を信じている。ギブス達の違法すれすれの捜査に目をつけ、やり玉に上げようとしている。のほほんとした見かけとは違い、かなり手ごわい相手なのだ。当然チームは・・中でもアビーは反感をつのらせる。チームはファミリーなんだから・・ああ、今度は家族の絆ですか。家族のためなら何をやっても許される。ボドナーの死は転落死で、ジヴァは彼に責任を取らせたかったと前回言っていたけどホントかな。パーソンズは信じてないし、みんなして口裏合わせているんだと思ってる。さて、カズミの死はCIAの仕業なんだそうな。ボドナーは罪をなすりつけられたのだと。この点ではボドナーはホントのこと言ってたことになる。その後ギブスは特殊任務についたため、パーソンズが持ち出した件は保留になる。悔しがるが、たぶん見ている者はざまあみろと思ったことだろう。また、ラストの四ヶ月後のシーンを見て、「フォーネルが・・!?」と、さぞ気をもんだことだろう。