戦う翼

戦う翼

子供の頃、毎週土曜は夜中まで起きてテレビを見ていた。「逃亡者」「ナポレオン・ソロ」、そして洋画。「戦う翼」もその頃見た一つ。スティーヴ・マックイーンは「大脱走」は好きだけど他はあんまり見ていない。ロバート・ワグナーはその頃「プロ・スパイ(スパイのライセンス)」で人気だったけど、私はこういうにやけた二枚目には興味ない。今回DVDが出て、改めて見て思ったのは、マックイーンが誰かに似ているなあということ。貧困からはい上がってきたような、オレがルールだみたいな。反抗的で自信たっぷりだけど、一方では劣等感のかたまりみたいな。命知らずで戦時中のような非常時には役に立つけど、平和な時には使い道がないようなタイプ。ケヴィン・ベーコンに似ているなあ、ちょっとした目つきとか雰囲気とか。まあ今はマックイーンみたいなタイプの俳優ってあんまりいないんだけどさ。さて、出てくるのはB17で「メンフィス・ベル」と同じ。超低空飛行なんか本当にやっているんだろうな。その一方でここは人物と背景が合成だなってすぐわかったり。ヒロインのシャーリー・アン・フィールド・・こういうタイプの美女も今はあまり見かけない。おだやかで誠実な男と、危険で動物的な男の両方に引かれてしまう。両天秤にかけているような、その気持ちわかるけどいいかげんにしろ・・みたいな。でもはすっぱな感じはせず上品で優雅で知的。でもまあこういったことは実はどうでもよくて、この映画で一番びっくりしたのはエドワード・ビショップが出ていたこと。昔見た時はまだ「UFO」のことなんか知らないからね。今回見て「あッ!出てたんだぁ~」とびっくらこいたわけよ。セリフもあるし「2001年」より出番も多い。思いがけず見ることができてラッキー!主役三人の恋のもつれなんてどうでもいい!他に一人アジアっぽいのがいて、ありゃ「ピンクパンサー」のカトーかな?ラスト、マックイーンは死んでしまうので後味は悪い。このラストと、マックイーンがヒロイン物にしようとドレス裂くけどそこでストップというお決まりのシーンだけは覚えていたな。あとは内容全部忘れてた。まあドロドロ三角関係なんか私の好みじゃないです。本物使ってるだけあって、白黒ながらB17は大迫力。重そうな機体、爆音・・まさに空飛ぶ要塞。いくらCGが発達しても本物にはかないませんて。