トゥルーライズ

トゥルーライズ

この映画はかなり変わっている。普通にシュワちゃんの超重量級アクション見せればいいのに、妻とのゴタゴタに時間を割く。割くったって並たいていの量じゃない。何でこんなの延々見せられなきゃならないんだ?ってくらい脱線する。家族揃って安心して楽しめるスパイアクションコメディーと思って見ていると、大人向きすぎてアレレとなる。ジャミー・リー・カーティスはシュワちゃんがかすむほどの大熱演だが、見ている間中この部分必要なの?と思いっぱなし。監督がジェームズ・キャメロンだけあって、スケールが大きい。やることがけたはずれ。バイクと馬のチェイスがすごい。ハリー(シュワちゃん)が最後ビルの屋上から飛ばせようとするけど、これはいくら何でもひどすぎる。止まってしまった馬をしかりつけていたけど、飛ぶわけないじゃん。そんなに飛びたいのなら自分一人で飛べっての!!橋の上の暴走とヘリのシーンもすごい。でも核爆発をバックにハリーとヘレン(カーティス)が愛の再確認のキスというのはひどすぎるな。馬への強要にしろ核爆発にしろ、デリカシーがなさすぎる。戦闘機を使ったクライマックスもハラハラドキドキ。全体的には確かによくできているのだ。でも欠点も多すぎて、差し引きすると・・平均より下の出来か。中盤のヘレンの浮気騒動・・相手のサイモンはハリー同様スパイ?いやいやただのスケコマシ。ビル・パクストンが情けないお漏らし男を熱演(こんなの見たくねえ!・・涙)。ヘレンを拉致して尋問とか、コールガールとしてホテルへ行かせ、夫ハリーの前でみだらなダンスとか・・もうホント「午後のロードショー」にしてくださいという感じ。つまり40分ほどこれらいらないシーンをばっさばっさカットしてちょんまげ・・という気分。そうすりゃ筋の通った(ぶれない)スピーディーな展開を大いに楽しめたと思う。たぶん当時のキャメロンは女性を信じられず、いじめて仕返ししたかったのでは?そうでなきゃあんなに脱線しないよ普通は。夫妻の娘役でエリザ・ドゥシュク、ハリーの相棒・・と言うより女房役なのがトム・アーノルド。この頃はまだそんなに太っていない。ハリー達のボス役でチャールトン・ヘストン。犯人役の人はがんばっていたけど、もうちょっと知名度のある大柄な人の方がよかったかも。