永遠(とわ)に美しく・・・

永遠(とわ)に美しく・・・

ヘレン(ゴールディ・ホーン)とマデリーン(メリル・ストリープ)は昔からの親友だが、仲は悪い。マデリーンはいつもヘレンの恋人を横取りするので、婚約者アーネスト(ブルース・ウィリス)もそうなるのではと心配していたら・・やっぱりそうなった。二人は結婚、ヘレンは激太り・・日々マデリーンを呪って暮らす。ダイエットもカウンセリングも効果なし。ところがある日目が覚める。マデリーンを殺せばいいのだ!女優のマデリーンは近頃容色の衰えが気になっている。腕のいい美容整形医だったアーネストは、今では酒びたり。作家であるヘレンの新作記念パーティでの14年ぶりの再会。ヘレンは信じられない若さを保っており、マデリーンはおもしろくない。そのうち金さえ出せば永遠の若さが得られるという話が舞い込み、不思議な薬を飲んで若さを取り戻す。その頃ヘレンはマデリーンを殺すようアーネストに迫っていた(ヘレンの若さが薬のおかげなのは言うまでもない)。全体的に気色の悪い話だが出演者のおかげで楽しめる。ストリープが指をナイフで切られて悲鳴を上げるところとか、薬を飲んだ後でリスル(イザベラ・ロッセリーニ)に「ただし」とか言われて、「飲んじゃった後で言わないでよ~」と文句言うのが笑える。ホーンは太ってだらしなくなって家中猫だらけなのが笑える。後半目の色が変わって不気味。ウィリスは珍しく気の弱い善人役。何だかとってもかわいい。演じているのが彼だと気づかなかった人もいるようで。冒頭髪の毛フサフサで「サロゲート」と同じなのが笑える。アーネストは二人のせいで人生狂わされ、とても気の毒。ヘレンの方がマシに見えるが、殺人を持ちかけるなどだんだんひどくなる。女は二人とも死ぬが、薬のせいで死人のまま生きてる。顔色の悪さなどをごまかすにはアーネストの腕が必要なので、彼にも薬を飲ませようとする。しかし彼は誘惑には乗らず姿を消し、再婚して家族を作り、一生を終える。私がこの映画で印象に残ったのは(特撮ではなく)、女どうしの奇妙な団結。さっきまで殺し合っていたのにくるりと引っくり返り、無二の親友になって協力し合う。それでもアーネストに逃げられたけどね。ロッセリーニはほとんど裸で妙な色気をふりまく。リスルや薬の正体は不明。別にいいけど、マデリーンがどの程度のランクの女優なのかくらいははっきりさせて欲しかった。冒頭酷評されていたようだけど・・。