血と薔薇

血と薔薇

「血とバラ」と言えばロジェ・ヴァディムのを思い出すが、こちら全然関係なし。あんまり食指動くわけじゃないけど、久しぶりにレンタル店へ行ったら、明らかにビデオが減っていて。あれもなくなってる、これもなくなってる状態。だからちょっとあわててる。目についたのから借りないと。この映画はやたら独白が多い。何か大河物語と言うかサーガと言うか、そういう大きな流れがあって。つまりシリーズ物みたいになっていて、その一部分を切り取った・・みたいな。もう始まっていて、でも見ていても何がどうなのかわからない。だから誰か説明してくれる人が必要。この場合主人公らしきやや若いのがあれこれ独白。彼ザッカリーは旅人で”真実の剣”を持っている。彼自身吸血鬼だが、自分のボスを殺し、種族の根絶を誓っている。100年前、まだ人間だった彼には、レベッカという恋人がいたが、セレーナという女性に心を奪われてしまう。セレーナは吸血鬼で、彼女のせいでザッカリーは・・。冒頭出てきた女性はレベッカ?さて彼がたどり着いた東欧のある町・・”神秘の街”と呼ばれているが・・ここのボスは、数百年生きてるというアッシュ。女性はいろいろ出てくるが、誰が誰やら。ザッカリーとアッシュの区別もつきにくい。片方は金髪のイケメンにするとか、ほっそりと優雅な体形にするとかしなくちゃ。二人のうちではアッシュ役ジョナサン・モリスの方が印象に残るかも(演技少しマシ)。ザッカリー役デヴィッド・ガンは顔の下半分が角張っていて頑丈そう。魚の骨も鶏の骨も粉砕できそう。口を開けると歯茎が目立つ。彼を見る度ヴィジュアル系グループの、後ろで黙々とベース弾いてるタイプ・・と思う。前の方ではボーカル担当のかわいいのが・・化粧似合うのが・・飛んだり跳ねたりして黄色い声援浴びているけど、彼はスポットライトの外で・・。どんなに化粧したってあのがっしりしたアゴじゃ映えない。別にガン君が悪いわけではないが、ザッカリー役は別の人の方がよかったかも。さてアッシュはピアニストのソフィアに目をつける。ザッカリーは守ろうとするけど、独白ばっかしてることでもわかるけど、うじうじうじうじ。用心深いと言えば聞こえはいいが、強引さがない。だからソフィアを救えない。たぶんこの映画見た人は「ブレイド」シリーズ思い浮かべるんだろう。吸血鬼ハンタープラス剣。

血と薔薇2

ソフィア役の人はなかなかきれいだ。ただ、彼女もガン君もあんまり出演作ないようで。モリスはいろいろ出ているようだが。ストーリーはもったらもったら。吸血鬼映画の見せ場である、首に噛みつき、血をすするシーン・・何回も出てくるが・・どうもうまくいっていない。いろいろ工夫して・・オッパイ見せたり数人で絡んだり(首と両手で三人)するけど全然。何か学芸会みたいで。一番がっくりするのが、ハンターであるザッカリーも吸血鬼なので、血が必要なこと。一口で十分と言いつつ、誘惑されると腹いっぱい飲んでしまう(←?)意志の弱さ。しかも夢中になってるとこソフィアに見られ・・。まだまだ修行が足りん!アッシュは美神クラブというのをやっていて、会員には保護を約束する代わりに財産の半分を要求。ところが中にはごまかそうとするアントンみたいなのもいて。もちろんアッシュは契約守らんようなやつは殺しちゃう。クラブを切りまわしているアイリスは人間なので、昼間も平気。アッシュは昼間寝ている時はミイラみたいにひからびている。日が沈むと起きてくるわけだが、いろいろあってけっこう忙しいのだ。アイリスはアッシュのやり方には嫌気がさしている。殺人は後始末が大変。警察に対処するのはいつも自分。面倒押しつけておいて後は知らんぷりのアッシュには怒り心頭。カサンドラは外に出て狩りをしたい。家の中でくすぶってるのは飽き飽きだ。彼女が外へ出て「夜って広い」と驚くところはよかった。アッシュがソフィアに御執心なのは気に入らない。一番のお気に入りは私のはず。他にディミトリという女子寮の舎監みたいなのがいるが、女性ではなくオッサン。男性を引っ張り込んで死なせてしまう。アッシュとしてはさあ夜になったぞソフィアの血を吸おう・・とルンルンなのに、ちょっと来てください、まずいことが、お話したいことが・・とごちゃごちゃ邪魔が入るわけ。吸血鬼のボスがこんなに忙しいとは知らなんだ!しかも見かけないのがウロチョロしてるし。剣は700年前まではアッシュのものだった。ザッカリーが吸血鬼になったのは100年前だから、その間600年はどこに?まあどうでもいいけど。ラストも何も解決せず、これからも続いていくだけ。アッシュは太陽の光で文字通りアッシュ(灰)になっちゃうし。何だよ~あっさりやられすぎ。