タキシード

タキシード

ジャッキー・チェンを初めて見たのは「ドランクモンキー酔拳」で、その後「プロジェクトA」までは全部映画館で見ている。東宝系でやる時は一本立てだが、東映系でやる時は二本立てなので、「トラック野郎」とか「不良少年」とか見たくもないものまで何度も見るはめになった。当時は私もまだ若かったからほとんど一日中見ていた。その後再び映画館で見たのは「ラッシュアワー」。この映画はとてもよかったが、次の「シャンハイ・ヌーン」も「ラッシュアワー2」も今いち。この二作にくらべれば「タキシード」はちょっとマシかな。彼の売り物であるコミカルなアクションはやや少なめという気がする。ワイヤーを使っているから不自然な動きも多く、生身のアクションで勝負といういつものジャッキー映画とも違う。まあハイテク機能満載のタキシードという設定だから、特殊効果を使わなければ始まらないんだけれどね。彼が演じるトンという男も武術の達人ではなく、ただの腕のいい運転手。ところでトンの年齢設定はいくつなのかな。来年で50になるジャッキーだが、トンは30歳・・と言っても通用するくらい若く見える。白人だとそうはいかないだろうけど。今回よかったのは相手役にジェニファー・ラブ・ヒューイットを持ってきたこと。私は名前だけは知っていたけど見るのは初めて。予告編でアチョーなんてやっているのを見た時にはあまりいいとは思わなかったが、実際に見たらとてもかわいい。ただアクションは別の人がやってるってのがバレバレですけどね。ドレス姿よりもラストの帽子にズボン姿(今の人はパンツルックって言うのかな)がとてもステキだった。ただ彼女を見ているとお化粧を全部落としたらどんな顔になるのか、そっちの方が気になる。ストーリーも悪役も大したことなくて、お金をかけたわりには消化不良。バニングと戦う時のトンの服もハイテク仕様。デブリンがスティーナに「彼(トン)にもっと似合う服を考えてやってくれ」みたいなことを頼んでいたけどあれのことなのね。二回目を見ていて気がついたわ。エンドロールの曲は「0011ナポレオン・ソロ」のテーマ曲にそっくり。何だか懐かしかった。ジャッキーの映画ということで小さな子供もいたけれど、予告で「発禁本」なんてのがいきなり流れて「あちゃー」と思った。少しは考えろっての。