ドゥームズデイ

ドゥームズデイ

ローナ・ミトラという女優さんはなかなか魅力があると思う。「インビジブル」とか「ザ・シューター/極大射程」とか、印象に残る。インドの血がまじってるとかで色が浅黒く、スレンダーな体形。アクションもいける。冒頭は「バイオハザード2」や「アイ・アム・レジェンド」風味。死のウイルス、感染拡大、封鎖、逃げようとする人々。舞台はイギリスで、グラスゴーなどスコットランドが隔離される。アメリカなら核で始末つけるだろう。そのまま25年たつ。ある日ロンドンで感染者が出る。原因は不明。ミトラ扮する特殊部隊隊員シンクレアが隊長となって、精鋭チームが壁の内側に潜入。無人のはずの壁の内側で生き延びている連中がいる。ウイルス特効薬が研究者ケインによって作り出されたに違いない。シンクレアは25年前の封鎖の際運良く脱出できたが、片目を失った。それだけではなく、心も・・。「バイオハザード2」的ムードで始まるが、中に入ると生き残った連中が「ニューヨーク1997」ワールドをくり広げている。男のストリップダンサーみたいなのが出てきた時は、客席にアーネスト・ボーグナインがいないかと捜しちゃった!シンクレアはモロスネーク・プリスキン。片目だし、寡黙で冷静。途中で狂乱の町を出て田園地帯に入ると、馬・甲冑と中世かのような世界へ。「タイムライン」みたい。クライマックス(たぶん)のカーチェイスは「トランスポーター」か「ワイルド・スピード」。まあとにかくサービス満点と言うか、節操がないと言うか。出来はともかく、見ている人が、あ、ここは「マッドマックス2」だとか「エイリアン2」だとか、そういう楽しみ方のできる映画。作り手も自分の好きなもの全部入れちゃえって楽しんでる。あわよくば「2」も・・と思ってたかも。でも、コケちゃったようで。ラストは権力者に従うと見せて自分の意志を貫く。強烈なしっぺ返し。ここもスネークと同じ。いやはや新しいスネークを待ち続けていたけど、女性の形を取って現われてくれるとは・・。意外でした。他の出演者は先頃亡くなったボブ・ホスキンス、マルコム・マクダウェル。ショーン・パートウィーは生きたまま丸焼きにされ、食べられちゃうというあんまりな役。ソルの恋人役の人はリリコさんに似ていたな。