ドッジボール

ドッジボール

こういう映画があるのは知っていた。ブレンダンがヴィンス・ヴォーンと一緒にうつってる写真見たことある。宣伝のためドッジボール大会でもやったのか。ブレンダンもカメオ出演でもいいからしてくれていたら・・(世間から忘れ去られないために)。日本でも公開されたが、どこでやっていたのかな。ほとんど話題にもならなかったのでは?「ナイトミュージアム」で見たばかりのベン・スティラーが悪役。・・ええと、つまりこの映画をWOWOWで見たのが「ナイト」公開の頃ってことなんですけどね。もう一年以上たつのかな。見てすぐざっと感想書いたんだけど、日記に書くのはもう一度ちゃんと見て(運悪く録画しておかなかったのよ)、はっきりしないところ確認してから・・と思って。そしたらあっという間に一年たっちゃった。WOWOWはいろんな映画やってくれるのでありがたいけど、映画によってはほんの数回しかやってくれないものもあって。「ドッジボール」もその後やってくれなくて・・。いつまでもほったらかしにしとくわけにもいかないので、今回こうやってここに書くことにしたのよ。本当はDVDレンタルしてもう一度見てから書きたいんだけど、引越しして以来まだレンタル店には行っていない。さて、スティラー扮するホワイトは髪とヒゲをなびかせ、チビだけど筋肉ムキムキ。イケイケモード全開で何とも暑苦しいイヤミ男。経営するスポーツジムは大繁盛。近くにあるジムはさびれてつぶれる寸前。でも趣きがあるのはこちらの方。「ミリオンダラー・ベイビー」みたい。ヴォーン扮するピーターはホワイトとは正反対。長身でちょっとゆるんだ体形、性格もアバウトでろくに会費も取らない。自宅も(電話代とか)ジムも赤信号だがあんまり気にしない。ヴォーンのぼーっとしたムードがのどかでいい。銀行から美人弁護士ケイトが派遣されてくるが、ルーズな経営に驚きつつも、「ここが好き」と気に入ってしまう。何しろホワイトの方はギンギンギラギラ、気取りまくってるし相手の気持ちなんかおかまいなし。オレとつき合え・・みたいな高慢な態度だからケイトもおもしろくない。ついピーターの方に同情しちゃう。そのうちドッジボール大会に出て、優勝賞金5万ドルでジムを倒産から救おうということになる。素人ばかりだがコーチの特訓受け、ラスベガスの全国大会へ。コーチ役は若い頃はハンク・アザリア、現在はリップ・トーン。

ドッジボール2

彼は「潜望鏡を上げろ」という傑作コメディーに出ている。シシー・スペイセクのいとこだそうな。大会の実況がゲイリー・コール、主催者がウィリアム・シャトナー。途中でコーチは事故死。この映画でも老人は旅(いちおう)の途中で死ぬね。チームの一人スティーヴ(アラン・テュディック)は行方不明、ピーターはホワイトに10万ドルで買収され、決勝はホワイトのチームの不戦勝かと思われたが・・。クライマックスのあたりは、ピーターがうじうじしたり、スティーヴがなぜか姿を消し、試合が終わってから現われるなど、もたついたり不自然だったりする。アランは「アイ,ロボット」のサニー役の人なので興味を持って見ていたのだが・・。選手の中では、男か女かわからないようなものすごい顔をしたフランがおかしくてよかった。この猛女にピーターのチームの一人が一目ぼれ。コートの中で見つめ合って・・なんていうシーンは笑えた。ゆきすぎたギャグ満載のわりには、こういうシーンでハートマークとか出したりしないんだよな、何で?もっと遊べばいいのに。フラン役ミッシー・パイルは個性的な顔立ちで、「ギャラクシー・クエスト」に出ていた人だな・・とすぐわかる。さて、ホワイトは自分をよく見せるためにかなりムリをしている。体形を保ち、筋肉をつけるため、食べたいものも食べず、まずい栄養食でガマン。ストレスはたまるばかり。結局試合はお約束でピーターのチームが勝つ。賞金の5万ドルの他に、ピーターはホワイトから受け取った10万ドルを賭けていた。ピーターのチームが勝つという賭け率は50倍なので500万ドルがころがり込む。これでホワイトのジムの株を買えば・・。ぼーっとしているように見えて、意外に頭のいいピーター。一方プライドもジムもぺしゃんこにされたホワイトは暴食に走る。今まで押さえつけていたが、一気にたががはずれる。たちまち「もしも昨日が選べたら」のアダム・サンドラーみたいな肥満体となる。ばかばかしいがよくできた特殊メイクだ。いろいろぼやくんだけど「チャック・ノリスのせいだ」というセリフがおかしい。いったんは失格となったピーターのチームを、決勝で戦わせるかどうか三人の審判で決を取ったのだが、三人目OKを出したのがノリス。それで2対1となって決勝をやることになり、やった結果ピーターのチームが勝ち・・というわけ。

ドッジボール3

ノリスはいくつになったのかな。見かけはあんまり変わってないな。でもって、「チャック・ノリスのせいだ」というセリフで終わっていれば、ラストにほどよいギャグということでくすっと笑えて終われたんだけど、スティラーだからそうはいかない。巨乳だ・・とか言って(ファットスーツの)おっぱいつまんでゆらす。それを長々とうつすから、笑うというよりげんなりする。下品だ。何で手前でやめとかない?もう一つ、こういう映画では珍しくケイトはガードが固く、仕事優先。若くて美人でスタイルもよく、頭もいいしスポーツも得意(ただしドッジボールではなく、ソフトボールをやっていたという設定。細いが選手姿はなかなかかっこいい)。当然ピーターも彼女に好意を持つ。ロマンスに発展しても不思議じゃないが、この映画そっちの方へはいかない。おかしいのはコーチが彼女のことをレズ女、レズ女と呼ぶこと。その度にピーターは「レズじゃない」と言うのだが、それが控えめな言い方なのでいっそうおかしい。で、ラスト優勝してばんざーい・・となってる時、一人の女性が現われ、ケイトとぶちゅーとキスしたのでピーター達はびっくり。旅行か何かで不在だった恋人が帰ってきたらしい。コーチはどういうわけか彼女がレズだということを最初から見抜いていたのだ。で、ピーターは当然ちょっぴりがっくりするんだけど、ケイトは「バイよ」とか言って今度はピーターともキス。ここもなあ・・。「えッ、レズだったの?」で終わっていれば、コーチの言葉思い出してそうだったのかぁ~となって、軽く笑って終えられるのに・・。またまた余計なことをする。この二つのやりすぎが残念だった。その一方で、別にハデなことは何もせず、ぼーっとしたヴォーンの演技には感心した。スティラーと反対だけど、印象に残ってしまうのは彼の方。「レズじゃない」っていうセリフも、普通抗議するような感じで叫ぶとかするものだが、さらっと控えめに。顔だってほとんど無表情で・・。だからこそおかしい。出演は他に「ダイ・ハード4.0」のジャスティン・ロング、デヴィッド・ハッセルホフなど。ケイト役クリスティーン・テイラーはスティラーの奥さんだそうな。へぇ~こんなにかわいい奥さんがいたんですか!ドッジボールの試合自体はあんまり印象に残っていない。もう一度見ればあれこれ思い出すだろう。