団塊ボーイズ
楽しそうだな~見たいな~と思ったけど公開時は見るチャンスがなくて。今回はDVDをレンタル。中年男四人がバイクで太平洋岸を目指す。最初に四人を個別に見せてくれるのでどういう境遇なのかわかる。一番安定しているのは歯科医のダグ(ティム・アレン)か。女房の尻に敷かれているのがボビー(マーティン・ローレンス)。さえないパソコンオタク、ダドリー(ウィリアム・H・メイシー)。一番悲惨なのがウディ(ジョン・トラボルタ)。女房はスーパーモデル、自分は実業家。でも離婚し、破産し、仕事もダメ。ツーリングを言い出したのは彼。一種の逃避。でも三人は事情を知らない。ドジなダドリーのせいでテントが焼けたり、ゲイの警官に目をつけられたり。彼は二度出てくるが、キャラを気に入った監督はラストでも登場させるつもりだったらしい。でも別のにして正解。演じているジョン・C・マッギンレーが悪いわけじゃないけど笑えない。アメリカでは受けるんだろうけど。途中バイカーグループのたまり場である酒場に寄るが、四人はそこでは浮いた存在。リーダー、ジャック役はレイ・リオッタ。こういう役はお手のもの。ウディのせいで酒場が吹っ飛ぶところは、コメディーにしては大規模。その後マドリッドという町であれこれある。ウディはバイカー達の報復が怖くて先を急ぎたいが、他の三人は事情を知らないのでのん気にかまえている。そのうちダドリーが食堂の女主人マギー(マリサ・トメイ)と恋に落ち・・。もっと転々とするのかと思ったら一つの町に落ち着いてしまった。そのせいで展開はのろくなり、話も広がらない。ラストは町を出て海岸へ。広々としたところで終わるので後味はよい。私自身はトラボルタに目が行った。ウディ役はマイケル・キートンという話もあったそうで、彼でもいいけど、カリスマ性という点ではトラボルタの方が・・。さえない中年男四人組の話でも一人くらいはカリスマ性のあるキャラがいた方がいい。でないとみんな同じに見えてしまう。クライマックスで突然登場するのがピーター・フォンダ。風格があり、主役達もかすんでしまう。ジャックとの関係がわかるセリフが意外でいい。他に「ナチョ・リブレ」のエクトル・ヒメネス、ライアン・オニールの息子パトリックなどが出ている。こういうのはコメンタリー聞かないと気がつかないね。トメイが登場すると男どもがそわそわし始めたなんていう撮影裏話も楽しい。