飛べないアヒル

飛べないアヒル

予告の感じではもっと笑わせてくれるかと思ったけど、それほどでもなかった。向こうではヒットして「3」まで作られたけど、日本ではだめだったようで。アイスホッケーはなじみがないし、試合中はマスクで顔が見えにくいし。私がこれを見たのはジョシュア・ジャクソンが出てるから。子供の頃はどんな顔をしてたのかな・・っていう単純な理由。何だか彼のこと気になってる。「ルール」のアホな役のせいで嫌いだったけど、なぜか好きになり始めている。「シャッター」がかわいそうだったせいもあるかな。映画は出だしからちょっとまずい雰囲気。どうやら回想シーンらしいが、暗くて長すぎる。主人公は子供の頃の失敗を引きずって・・きっと大事な時(クライマックス)にまたこれを思い出すんだわ。このシーンがまた出てくるんだわ。出ると負けチームがだんだん強くなっていく、その間にいろいろ笑えるシーンがはさまれる、明るく楽しい作品のはずなのに、出だしから暗くてもったらもったら。テンポが悪く、倍速で見てちょうどいいような感じ。弁護士ゴードン(エミリオ・エステヴェス)は、子供時代のみじめな経験のせいでとにかく勝たなきゃというタイプ。ある日酒気帯び運転でつかまり、社会奉仕(地元アイスホッケーチームのコーチ)をすることに。昔彼が所属していた強豪チームとも対戦するが、コーチのジャックは昔同様汚い手でも何でも使って勝ちにいく。ゴードンの方はもっとアイスホッケー自体を楽しんでやるべきだと思い始めている。両チームが勝ち進み、決勝へ。直前に誤解が元でメンバーが離反とか、最後は一致団結とかお約束通り。全然意外性がなく、子供達の個性も生かされていない。ジャクソンが演じたチャーリーは、コブつきのせいで再婚できないでいる母親を案じる、大人しくて頭のいい子。ゴードンとママが仲良くなってくれたらいいなあ・・と思っている。ジャクソンは今とは顔つきが違い、ふっくらしている。強い眼力の持ち主バンクス役の子もよかったが、ジャクソンはどこがどうというわけではなく全体が印象に残る。飛び抜けてはいないが、その場面にしっくりはまっている。「2」や「3」での彼も見てみたい。ラスト、ゴードンは(コーチを続けるのではなく)マイナーチームで再チャレンジしようと町を離れる。チャーリーのママとの恋や子供達の指導より自分の夢の実現の方が大事なのだ。そこがいかにもアメリカ的・・と感じた。