ディアボロス/悪魔の扉

ディアボロス/悪魔の扉

これはだいぶ前に一回見た。今回二度目。パチーノの演説を削れば30分は短くできるのにといつも思う。フロリダで弁護士やってるケヴィン(キアヌ・リーブス)。負け知らずの彼のところへ引き抜きが来る。相手はミルトン(パチーノ)。ニューヨークで自分の能力が試せる。仕事はきついが、広いアパートに高給。冒頭弁護している数学教師ゲティは有罪だとわかっている。引き受けた時は無罪を信じていたけど。と言ってこのまま負けるのはいやだ。ゲティ役クリス・バウアーは「フェイス/オフ」や「8MM」に出ていた人だな。いかにもうさんくさいミルトン。眉毛がわざとらしい。歯や舌がわざとらしい。一生懸命仕事に励むケヴィン。最初は喜んでいた妻メア(シャーリーズ・セロン)はそのうちおかしくなる。夫はすんなり新しい生活になじんだけど、自分はなじめない。どこかおかしい。一人で過ごす時間が長くなり、孤独にさいなまれる。まわりが悪魔に魂売ったような連中ばかりなのだから、ノイローゼになるのも無理はないが、それを除くと仕事中毒の夫と、ほったらかしにされている妻で、別に珍しくもない。日本ならがんばって稼いでくれているのだからがまんしましょ・・となるところだ。でも向こうはそうはいかない。私と一緒にいてくれなきゃだめ。私の言うこときちんと聞いてくれなきゃだめ。気の毒なキアヌ・・じゃない、ケヴィン。彼の母親は信心深い。彼女は未婚の母で、ケヴィンは父親のことは知らない。彼女とメアはうまくいっていなかったが、そのうちメアのことを心配し始める。後でわかるが、ケヴィンの父親はミルトン。最初見かけた時から気になっていたクリスタベラ(コニー・ニールセン)は、ケヴィンの異母姉。ミルトンとしてはクリスタベラとケヴィンにあとを継いで欲しい。二人の間にできた息子に・・と、将来の計画はばっちりだ。メアは自殺し、出生の秘密を知ったケヴィンはミルトンと対決し・・ここはミルトンの演説が長いのでモタモタする。おまけに後ろで何やらモゾモゾ動いてる。「ホーンティング」かよ・・とうんざりする。まあ私はキアヌが出ているから見たのであって・・。でもセロンに負けていたな。いきいきとした健康的なメアと、憔悴したメア。その落差がすごかった。出演は他にデルロイ・リンドー、クレイグ・T・ネルソン。