チャーリーと14人のキッズ
スティーヴ・ザーン目当てで借りた。チャーリー(エディ・マーフィ)はシリアル会社か何かで開発を担当しているが、新製品が不評でリストラされてしまう。6ヶ月たっても再就職できず、弁護士として働き始めた妻キム(レジーナ・キング)の代わりに息子ベンの世話をする。そのうち同じくリストラされたフィル(ジェフ・ガーリン)を誘って自宅を保育園にすることを思いつく。町にはミス・ハリガン(アンジェリカ・ヒューストン)が経営するエリート保育園か、わけのわからぬ低級保育園しかない。子供の預け先で困っている親は多い。絶対儲かる・・はず。てなわけでわりと安直に始めた”パパの保育園”。クソガキ揃いで翻弄されるが、途中でマーヴィン(ザーン)が加わり、何とか軌道に乗り始める。当然ハリガンのところの生徒が減り、おもしろくない彼女はいやがらせを始める。クビになって次の仕事が見つからず・・というのは「ディック&ジェーン」と同じ。またこの映画は「ディック」「ホーンテッドマンション」などと同様出だしがもたつく。コメディーなんだからああでこうでなんていう理屈っぽいシーンなんかいらない。さっさと本題に入り、笑わせてよ。ベンが引っ込み思案なタイプなのも足を引っ張る。映画がどよ~んとしてしまう。プルート同様チャーリーもわりとまともなタイプで好感は持てる。キムとの描写があっさりめなのもいい。普通ならもっとケンカしたりいちゃつく。子役で知られているのはダコタの妹エル・ファニングとジミー・ベネット。特にジミー君は「ホステージ」「ファイヤーウォール」「ポセイドン」「エバン・オールマイティ」「スター・トレック」と売れっ子。これから(来年?)公開される「ショーツ(原題)」(久々のジェームズ・スペイダー!)にも出ている。私にとってはフレディ・ハイモア君なんかよりよっぽどなじみがある。マーヴィンは変人だが子供の扱い方はうまい。「スター・トレック」のスポックと「スポック博士の育児書」を引っかけたセリフなどおもしろい。彼は園児の母親(独身)に一目ぼれするが、ハリガンの下で働いている若くてきれいなジェニーと仲良くなった方が、ストーリー的にはおもしろくできたと思う。ヒューストンはさすがにうまい。映画の半分は彼女が支えている。悪役は大事。人のよさそうな福祉課のキュービッツ(ジョナサン・カッツ)もよかった。物足りないけどヒマつぶしにはなる。