七年目の浮気

七年目の浮気

これは前にも何度か見たことがある。マリリン・モンローの映画は全部見たわけではないが、この作品での彼女が一番かわいいと思う。彼女がどう思っていたかは別として、見ている側はこういう彼女が一番好きなんだよなあ。さて、七月になって暑さがこたえるニューヨーク。妻と子供を田舎へ送り出した亭主どもは、自由を満喫。浮気の虫も騒ぎ出す。出版社に勤めるシャーマン(トム・イーウェル)は真面目な小心男だが大変な妄想狂。妻のヘレンも息子のチャールズもいない家の中は静かだ。アパートの一階はシャーマン一家が使い、二階にはカウフマンという男が住んでいるが、夏の間だけ借りたのがモンロー。彼女の役名は?昔は小説を読んでいてもあちらのアパートの構造がよくわからなかった。「ティファニーで朝食を」の語り手はなぜホリーのブザーに悩まされるのか。カギがなくてシャーマンに玄関を開けてもらうという「ティファニー」と同じようなことがきっかけで二人は知り合う。あまりに美女なので、シャーマンはすぐ魂がふらふらさまよい出す。これって元は舞台劇なのだろうか。シャーマンはしゃべり通しだ。それでいて印象に残らない。イーウェルの顔はすぐに忘れ去られる。他の女優さん達もどんな顔していたのか記憶はおぼろ。調べてみたらイヴリン・キースとかキャロリン・ジョーンズで。今の映画と違い、顔のクローズアップはほとんどない。逆に言うと今の映画はどアップが多すぎる。1955年と言うとモンローは28か29。22歳という設定はちょっと苦しいが、ぽっちゃり気味で健康そう。髪が美しく、声もかわいい。大家がたまげて「人形か」と言うのもうなずける。タバコは吸うし酒は飲むしポテトチップは好きだしで、そのうちぶくぶく太り出し、髪も肌もつやを失うんだろうけど。有名な地下鉄でスカートがフワリのシーンは、映画を見るとわかるが何てことはない。でも私も含めほとんどの人はあそこで白いパンティがちらり・・って記憶していたはず。実際は見てないのに見たと思い込んでしまう不思議さよ。でもそれも無理はない。写真が何種類もあって、宣伝にはそっちの方が使われるからね。