ガイドブック ポカシーン

ガイドブック

「サンダーバード」は全部で32話だから32回で終わらせるつもりだった。でもまだまだ続きそう・・。「サンダーバード大全」でも「サンダーバードで少々生き方を学んだ」でもDVDのガイドブックでもサンダーバード5号の位置は地上445キロとなっている。別の本、例えば「サンダーバードクロスセクション」では約36000キロで、ずいぶん差がある。スペースシャトルは高度300~500キロを飛ぶが、仮に500キロを飛ぶとすると最初に秒速7.612キロ、時速にして約27400キロ以上のスピードがないと慣性で地球を回る衛星にはならない。重力によっていずれ地球に落ちてしまう。このスピードだと1時間34分37秒で地球を一周する。つまりもし5号が高度445キロにあるとすると1日に地球を16周くらいするわけだ。約36000キロだとほぼ24時間で地球を一周する。つまり地球の自転と同じ周期で回るので、地球から見るとあたかも静止しているように見える。通信用、放送用、気象観測用などの静止衛星はこの高度にあるそうだ。5号も秒速3.075キロ、時速にして11070キロで回っていることになる(高度35786キロ、周期23時間56分04秒として)。現在地上約400キロ上空を回っている国際宇宙ステーションは、時間によっては地上から目視できるそうだからこのこと一つをとっても445キロという数字はおかしいわけね。まあ地上から肉眼で5号が見えるなんて考えただけでワクワクしちゃうけど・・。以上本日の「毎日中学生新聞」の人工衛星の基礎知識からでした。我が家には中学生はいないんだけどね。それにしても「生き方」にはゴードンが銃撃戦に巻き込まれたのは7話・9話・劇場版の3回と書いてあるけど、劇場版にはそんなシーンなかったぞ。バージルとミンミンについての記述も違っているし(19話でバージルがミンミンの肩を抱き寄せたと書いてあるが、バージルは2号を操縦中ですぜ)、この本は読んでておもしろいけど内容はけっこういいかげん。画面に出てこない部分をいろいろ想像するのは楽しいけれど、画面にはっきりうつっていることまで曲解してはいけません。え?私?ちゃんとそういう場合は妄想ですと断ってますよ、はい。冗談はともかく445キロにしても36000キロにしてもその違いを気にせずにいたけれど、何でも頭から信じ込むのはちょっと・・という気分にさせられた。

ポカシーン

「サンダーバード」を見る時の楽しみとして、ここはおかしいぞ・・と突っ込みを入れながら見る方法がある。今までにもいくつか書いたし、これからも書くつもりなのだが、他の人の書いたものを見ると気がつかなかったこともあって、これがまた楽しい。・・で今回はある人の書いた「サンダーバード」のポカシーン。

7話でファイアーフラッシュ号の墜落に関する会議のシーンの後トレーシー島のラウンジでのシーンに切り替わるが、壁の写真が私服のになっている。これはおかしいが、この時はアランが5号にいて留守である。だからミンミンの「男友達」が島に来ていて、それで写真が来客向けの私服のになっているのだ・・と私はかってに解釈している。アランかわいそー・・というのは冗談ですが、7話のポカには気づいた私もこれは気がつきませんでした。

<1話のラスト近く、ドクターが来たのでジェフは部屋の模様替えをする。ドクターと話すジェフの後ろにうつっているのは私服の写真だ。ところが・・写真のそばに座っているスコットとゴードンがうつると写真は制服のままだ>あららホントだ。おーい、1話ですでに正体がばれてるぞー!よかったねドクターに気づかれなくて。まあこのドクターあんまり腕はよくなさそうだし、ぼんやりだし・・。それにしてもどうやってこの島に来たのかな?自分で飛行機を操縦?

<4話でアランとスコットが3号に乗り込むシーンでは、乗る前(移動用のソファに座っている時)と乗った後(エレべーターで上がってきた時)でのアランの服が違っている。最初は茶色の上下なのが青いシャツと黄褐色のズボンに変わっている。これは太陽号のエピソードと同じ服装である>つまりフィルムの使い回しってことよね。実は21話でも4話と同じシーンが使われていて、アランはやはり乗る前が茶色、乗ってからが青シャツと黄褐色ズボンである。アラン君はエレベーターの中で着替えでもしてるんですかね。21話ではスコットもうつるが、乗る前は4話と同じ服装、乗ってからは3話と同じ服装である。ややこしいこっちゃ。

<9話ではモノレールの先頭車両が、トンネルに入る前と入った後とで違っている>トンネルに入る前はブルーに白で字が書かれているが、入る直前からは白地に紺色っぽい色の字が書かれていて、車両の先端部分が赤く塗られている。

<11話ではバージルは雨の中での救助なので白いレインコートを着ている。ところが遠景になると制服のままである>やっぱり人形のシーンとミニチュアのシーンは別々にとっていたってことだろうな。

<21話ではラスト近く、スコットが”you can say that again”と言うが、人形の口が動いていない>吹き替えだとその前から話していたアランがそのままスコットのセリフのぶんまでしゃべるので、スコットは黙って聞いているように見える。しかし原語版ではあきらかにスコットの声なので、ここはきっと人形の口を動かしそびれたんでしょうな。

<22話では公爵夫人救出のためにジェットモグラ号が登場するが、コンテナの表には3と書いてあるのに、コンテナの中にはPOD4と書いてある>おーい、4号はどこに?そこらへんにころがっていたりして・・。

<32話では5号でジョンとゴードンが並んで作業しているシーンが出てくるが、ジョンがしゃべっているのにゴードン(デビッド・グラハム)の声である。隣りにいるゴードンは明らかにしゃべってはいない>吹き替えではわからないポカ。

<28話でケーブルカーが暴走するシーンでは、2号が救出を試みる間ずっと支柱が出てこない>最初はちゃんとケーブルを吊っている支柱が一定の間隔で立っているんだけど、そのうちにケーブルだけになっちゃう。あれは背景を動かして暴走しているように見せているから、通り過ぎる支柱を出すのは無理なんだろうな。

<10話で4号が地下の川で激流にもまれるが、水の中なのに水槽からあふれてガラスを伝わってこぼれ落ちる水の筋が見えてしまっている>間に水槽を置いて撮影しているってことがばればれですね。

<4話でスコットがケガをしたのでジョンが「宇宙勤務はムリでしょうね」と言っている。これだと5号勤務はジョンとアランが交代でやっているという設定に反する>吹き替えでは「宇宙ステーションまでアランを運んでくるのは・・」となっているからスコットはアランのお守ということになり、勤務そのものはしていないことになる。まあ私はあるファンが書いているように、ジェフがアランを心配してスコットを補助につけるのだと思っている。スコットが5号勤務ということはありえないでしょう!他にもあるけど意味がよくわからないものや(私の能力では訳せないってこと)、すでに知られていることなので省略。