処刑特急/テロリストの罠

処刑特急/テロリストの罠

ヒュー・グラントのアクション物を見たい・・と常々思っているので、これを見つけた時は喜んだ。「ボディ・バンク」以来の、ラブコメじゃないグラントを見られるかも・・と期待。ところが!!これがまあ大変な駄作なのだ。いやホントこんなのが作られ、ビデオ化されているなんて信じられない。マーティン(グラント)はネオ・ナチに関する原稿を書いている(らしい)。オリエント急行でベニスへ行く(らしい)。乗客の取材をしている(らしい)。列車にはなぜかネオ・ナチの連中が乗り込んでいて、車掌を窓から突き落としたりするが、マーティンは女優のベラ(ターニー・ウェルチ)と恋に落ちるのである。ベラの周囲にはストレンジャー(マルコム・マクダウェル)がいて、何か関係があるような(ないような)。なぜか列車は無事ベニスへ着き(今までのことは何だったんだ!?ネオ・ナチにやられた連中はどうなったんだ?)、マーティンはバイク事故で記憶を失い、あっという間に一年たつ(早!)。記憶が戻らない、君に興味が持てないと言いつつベラといちゃつき、家に住まわせてもらっている。ベラは「自分を苦しめないで」とマーティンに言うが、見ている我々をこそ苦しめないで欲しい。何がどうなっているのか知りたく思うのは罪ですか?ストレンジャーは名前わからず正体わからず(金持ちではあるようで、ネオ・ナチに軍資金出しているがなぜ?)、幻を見ているようであり(妻と息子の幻か?)、超能力もあるようだ(もうどうにでもして!)。ラストも何も解決せず説明されず変な歌が流れ、マーティンとベラのいちゃいちゃが長々と流れる。ドーベルマン(たぶん)、鳩、ベニス、カーニバルの仮装、オリエント急行、ネオ・ナチその他いろいろ無意味に出てくる。IMDbのユーザー評価は1.9。「ヒドゥン2」を下回る映画がこの世にあったなんて!!まああちらは曲がりなりにもストーリーはあったからね。ウェルチは名前でわかるがラクエル・ウェルチの娘。マーシャ・トマソンに似ている。美人だが演技はへた。たった一つ印象に残ったのは、列車のバーでマーティンが同室になった男(ネオ・ナチ)にどこへ何しに行くのか聞くところ。おっそろしくしつこく聞くので、相手も根負けしてつい答えてしまうところが笑えた。まあとにかく作った連中を処刑したくなるような究極のゴミ映画。絶対レンタルしてはいけません!