水爆と深海の怪物

水爆と深海の怪物

最新式の原子力潜水艦が、試験走行中謎の生物と遭遇する。艦に付着していた妙なものを科学者カーターとレズリーが調べる。レズリーがマスク(放射能よけ?)を取った瞬間二つのことが起きる。一つは艦長マシューズが彼女に一目ぼれすること、もう一つはこの映画前にも見たぞ・・と私が思い出したこと。ウーム、情けない。これを見たのはそんなに前ではないはずだが、またレンタルしちまったぜ!見たのに感想書いてないのはおもしろくないからだろう。巨大なタコが出てくるけどあんまり怖くない。日本人ならタコが出てくる度、刺身にしたら何人前だろう・・と考えるのがオチ。それと天下の一大事なのにマシューズ達がお気楽なせいもある。「遊星よりの物体X」のケネス・トビーが(いちおう)主演。リチャード・ベースハートにちょびっとだけアラン・ラッド入ってる。この人いつもこんな役やってるのかな。仕事そっちのけ・・とまではいかないが、艦長のくせに原潜は部下にまかせっぱなし。陸で女の尻追っかけてる。レズリーの方はカーターに片思い。カーターは研究一筋だが彼女の気持ちには気づいていると思う。でも気づかないふりをする。仕事をするには今のまま友人・ライバルでいた方がいい。レズリー役フェイス・ドマーグはベティ・デービスを丸顔にしたような感じ。と言うか、そういう化粧法、目つき、口つきをしている(が遠く及ばない)。カーターを見る時は、「私はこんなにあなたのこと思ってるのになぜ気づいてくれないの」目線。マシューズと一緒の時は、相手の顔ではなく別の方向を見ている。「いくら言い寄ってもだめよ私には好きな人がいるんだものでもちょっとだけなら相手してもいいわよ」方向。海岸で抱き合う時は、「顔は斜め45度上向きであらぬ方向を恍惚とした目つきでながめ口は半開き」の原則を守る。こういうシーンではこういう演技・表情というカタログ見せられているようでしらける。要するに演技がうまくないってこと。まあ船員からタコのこと聞き出す時のややはすっぱな演技はよかったけど。タコ調査に来たはずなのに浜辺でいちゃいちゃしてるのには呆れたな。ちゃんと水着まで用意していて。「水爆と深海の怪物と渚の恋人たち」でしたとさ。それにしてもこういう映画での女性の悲鳴って「キャー!」じゃなくて「ギヤアアア!」なのね。楳図かずお氏のマンガみたい。タコよりこっちの方がよっぽど怖かったぞ。