サブウェイ123 激突

サブウェイ123 激突

デンゼル・ワシントンとトニー・スコットのコンビに、ジョン・トラボルタが久しぶりに悪役だ。おもしろくないはずがな・・・あれ?「サブウェイ・パニック」は見たことなし。地下鉄って閉鎖空間だから、おもしろさ持続させるの難しいだろうなあ。最初の乗っ取りはうまくいく。うまくいかなきゃ映画にならん。ニューヨークの地下鉄の運行指令係ガーバー(ワシントン)は、べラム123という列車の異常に気づく。ライダーと名乗る男(トラボルタ)とその仲間が1両乗っ取り、1000万ドルの身代金を要求。1時間以内に金が届かなければ、1分ごとに人質を殺すという。ガーバーは収賄容疑で内部監察中。ライダーは話しぶりからして証券マンらしい。仲間の一人エイモス(ルイス・ガスマン)は元運転士。市長(ジェームズ・ガンドルフィーニ)はスキャンダルの最中。人質救出班として駆けつけたカモネッティ警部補(ジョン・タトゥーロ)。渋い顔ぶれが揃いましたなあ。「アンストッパブル」と違い、”できる女”は出てこない。ガーバーの奥さんのヘアスタイルはすごいな。今の映画らしいなと思うのは車内でのビデオチャット、動画のネット配信、株価の変動など。株価なんか「スパイ大作戦」では電話に黒板だもんねえ。やたら相場が出るので、ライダーの目的が身代金だけでなく、事件起こして相場を操作して大儲けすることにあるとわかる。金が届くまでのつなぎにいろいろしゃべるから、そのうち身元もわかる。途中ライダーはガーバーに、本当に賄賂を受け取ったのかどうか白状させる。やったと言わないなら人質を殺すと脅される。てことは本当に賄賂受け取ってたのかな。私自身はカモネッティに注目していた。来た早々犠牲者を出すはめになり、へこんだと思うが、表には出さない。たぶん今までにもこういう失敗はあったはずで。ライダーの方は人質を殺すと必ず人のせいにする。ラスト、ヒーローになれとガーバーに自分を撃たせる。つまりあくまでも自分のせいではないのだ。責任取りたくない。私自身は、ライダーがまんまと逃げ延びるラストでもよかったと思う。人生という線路でたまたま並走することになった二人だが、そのうちまた別れて行った・・それでいいと思うのだが。作りは手慣れた感じだが、落ち着きがない。主役二人の無線を通してのやり取りが多いが、トラボルタの時はカメラが動かないのに対し、ワシントンの時は必ずぐるーっとカメラが回る。こっちまで目が回ってしまった。やり過ぎ。