スター・トレック シリーズ

スター・トレック

テレビシリーズはたぶん1話しか見てない。「スパイ大作戦」でレナード・ニモイのファンになったからだが、それ以上見なかったのはおもしろくなかったからだろう。一作目とあってカークはまだお母さんの腹の中。敵の攻撃、体当たりして死ぬ父親ジョージ(クリス・ヘムズワース)、その直前の出産(いやジョージでなくて母親がさ)。いやはや冒頭から何ともめまぐるしい。生まれたコはアホガキに育ち、宇宙艦隊アカデミーに入ってもアホのまま。すれ違う女のコ全部に声をかけるまめな性格。しかしリーダーシップがあり、頭がよく決断力もある。映画だからこその設定。一方地球人とバルカン星人との間に生まれたせいでいじめにあうスポック。冷静沈着優等生。何から何まで対照的だが反発から友情・信頼が生まれ・・まあお約束ですな。船医マッコイ役カール・アーバンに目が行く。脇にいても目が行く。チェコフはまだ17歳。ういういしいアントン・イェルチンはういういしいままあの世へ行ってしまった。早すぎる~!スールーがジョン・チョー。スコッティ役サイモン・ペグはだいぶ後の方になって出てくる。パイク船長がブルース・グリーンウッド。忘れた頃になって救出される。ああ、そう言えばつかまっていたんだっけ。ウーフラがゾーイ・サルダナ、スポックの父親がベン・クロス、母親がウィノナ・ライダー。アカデミーの偉い人はコメディー映画でよく見かける人。タイラー・ペリーかな?敵役ネロがエリック・バナ。ウーフラのルームメイトが「P2」のレイチェル・ニコルズ、子供時代のカークがジミー・ベネット。クリフトン・コリンズ・ジュニアはどこに出ていたんだろう。ストーリーは・・何が何だかさっぱりわからない。ワープ中にワープするとか、ブラックホールを引き起こす赤色物質とか。ほんの少量で惑星一ケ消滅させるものを地球の近くで使って大丈夫なのかね。途中でレナード・ニモイが出てきたのにはびっくりした。まだこの頃は生きてたんだ。老スポックもネロも未来から来たらしい。ストーリーと言い特撮と言い、何もかも力くで、こういう物量作戦映画は好きじゃないです。感動的だったのはジョージが殉死するところだけ。

スター・トレック イントゥ・ダークネス

テレビシリーズの方は一回だけ見たことがある。「スパイ大作戦」でレナード・ニモイが好きだったので、どんな感じかな・・と。でも、全然おもしろくなくてそれっきり。当然映画も興味なし。キャストが若返って新しく作られても興味なし。今回これを見たのは、ベネディクト・カンバーバッチが出ていると知ったから。ただただそれだけの理由。冒頭から何やら全開で、ワーワーわめきながら全速力で走って・・それができるのは若いからで。めまぐるしい展開にも、おーおー何かやってるぞーって感じ。どっかの星でピンチになって、カークとマッコイが助かったと思ったら今度はスポックがピンチ。もうムリとか、どうしても助けるとかあれこれあって、まあ助かるに決まってるんだけど。地球へ戻るとカークは早速カワイコちゃん達(←複数)相手に命の洗濯。そこをパイク提督に呼び出され、ちゃんと報告しなかっただのやってはいけないことをやっただのとしかられる。それもこれもスポックがバカ正直に報告書に書いたからで。せっかく命助けてやったのに恩知らずめ・・とカークは怒り、提督には結果オーライだからいいじゃんよ・・と言い訳たらたら。まあ私上にも書いたけどテレビシリーズにしろ映画にしろほとんど知りませんの。「テレビジョンエイジ」で写真は見てるから、カークがウィリアム・シャトナーで、スポックがニモイで、マッコイがデフォレスト・ケリーで、あとジョージ・タケイがいて黒人の女性・・ニシェル・ニコルズか・・がいてくらいは知ってる。スポックは半分地球人で、耳の形が変わっていると。あと、エンタープライズ号がワープすると・・。これで全部どす。今WOWOWでは「スター・トレック」全作品放映みたいなことやってるし、それを見れば・・あるいは「イントゥ・ダークネス」のノベライズを読めば・・もっと正確な感想が書けるのだろう。でもまあ今回は一回・・それもあれこれ用事しながら・・見ての感想。全部きっちりは見ていないから不正確なところもあるかもしれないけど、それはそれでいいやね。・・と、言い訳はそれくらいにして・・。カーク役はクリス・パイン。若くて健康で頭空っぽで。女の子にかたっぱしから声かけそうなタイプ。

スター・トレック イントゥ・ダークネス2

努力?人間的成長?謙虚?何、それ・・みたいな。細かいことはいいじゃん、人生楽しくやろうよタイプ。シャトナーのカークもそういう性格なのかしら。スポック役はザカリー・クイントで、知らない人。スポックはカークとは対照的なキャラなので、本来なら興味深く感じるはずだが、そうでもなくて。うつる度に「ニモイに似ている」「ニモイに似ている」ってそればっか頭に浮かんでしまう。クイント不在と言うか。途中でニモイのスポックも出てきて、どうなってるんだ?と思ったけど、時間を越えて未来の自分に会えるのか。まあいいや。マッコイはカール・アーバンで、さすがに40過ぎてお肌つるつるとはいかないけれど、小顔でかわいい。表に出過ぎず、でも必要な時にそこにいて。彼がいることで奥行きが出る、スパイス的存在。若い者ばっかじゃどうしても浮ついた感じになるし、かと言って年寄りばっかじゃ停滞する。マーカス役ピーター・ウェラーは半分妖怪みたいだし、パイク役ブルース・グリーンウッドはシワシワ。とにかくアーバンやスールー役ジョン・チョーはほどよい年代。分別はあるし、体もまだ動く。ウフーラ役はゾーイ・サルダナ。スポックと恋仲なのかキスシーンがあったけど、余計だと思う。カークこそ、間際になって乗船してきたキャロルと恋に落ちるかと思ったのに。何もなかったのは意外。キャロル役アリス・イヴは「メン・イン・ブラック3」に出ていた。で、一度クビになりかけたカークだけど、もちろんパイクは見捨てたりせず、再び拾い上げる。失恋してもすぐ次の相手が見つかるとか、死んでも生き返るとかと同じで、こういう映画のお約束。実人生ではこんなことはないけど、映画だからピンチとチャンスのくり返し。反省する必要がないから、人間的にも成長しない。・・ある日ロンドンで爆発が起きる。一人の男性が娘が助かるのと引き換えに何やらかにやら。映像でもセリフでもものすごく多弁だったかと思うと、説明しない時にはな~んも説明せずにすませる。少女がどういう状態なのか・・どんな病気なのかは不明。ただ、希望がないのはわかる。父親は藁にもすがる思いで、あることを引き受ける。交渉シーンはなし。

スター・トレック イントゥ・ダークネス3

彼が決行したのは娘の容体が好転したからだが、測定値の変化とかよく見えないのではっきりしない。普通の映画なら娘が目を覚ますとか、そういうふうに描写する。それにしても娘のためなら他の無関係な人を多数犠牲にしてもかまわないのかね。で、ここがカンバーバッチ様の登場シーンなわけです。第一声が悪魔のささやきですよ!あの声、あのたたずまい!で、この爆発事件のことで主だった連中が集まって会議やってる・・実はこれが狙いで。攻撃され、パイク死亡。グリーンウッド退場です。マーカスの方はしぶとく生き残る。どうやら彼が一番偉いようで。で、彼が言うには犯人はジョン・ハリソンで、とっても危険なやつだから見つけ次第殺してしまえ・・と。で、クロノスとかいう星まで追っていく。恩人を殺されたカークは頭に血が上っている。そういう時のためにスポックがいるのだ。彼は常に論理的な思考をする・・と言うことはカークには論理的思考ができないってことね。途中で、キャロルが実はマーカスの娘だということがわかる。エンタープライズ号にはハリソン退治用の魚雷が多数積まれているが、彼女はそれを怪しんでいる。それで身分を偽って乗船したのだ。後で魚雷には冷凍された人間が入っていることがわかる。じゃあ爆弾じゃなかったのか・・と思ったら、やっぱり爆弾で。何でこんな手間をかけるのか。小分けにして冷凍・・その方が解凍時間を短縮できますってか?あれこれあってクロノスで窮地に陥ったカーク達を救ったのはハリソン。まあここでのカンバーバッチのハリソンがカッコいいんですわ。アクションもできるのね~きゃ~。魚雷の数が72と聞いたハリソンは、なぜか素直に投降。カークはこの時とばかりにハリソンをさんざん殴り、見ている者の気分を悪くする。よくもパイクを・・その気持ちはわかる。でも、彼は浣腸である。たまっているモノを出さなければならない・・いや、違った!艦長だから皆の範にならなければならない。誰かが殴りかかるのを止める立場にあるのだ。子供じゃあるまいし自分から無抵抗の者を殴ってどうする。生前のパイクの教えがな~んも身についとらんじゃないか。

スター・トレック イントゥ・ダークネス4

まあいくら殴られてもハリソンは平気で。とにかくこのシーンでパインは全カンバーバッチファンを敵に回しましたとさ。殺せという命令に従わず、ハリソンを地球へ連れ帰って裁判受けさせる気になったのは、スポック達に説得されたから。でもそんなことされたら困るのがマーカス。頭のいいやつだったら、こういう事態に備えてエンタープライズ号に刺客送り込んでおくはずだが、思いつかなかったようで。大急ぎでエンタープライズ号のそばに新型艦で出現する。ワープって便利だな。濫用してるけど副作用ないの?で、ハリソンはただの悪党ではなく、裏に何かあるのだとわかってくる。でも、彼の説明聞いてちゃんと理解できました?皆さん。私途中から、はあ~何だって~?何がどうしたって~?説明までワープしてて追いつけない。もっと子供にも、年寄りにもわかるよう説明してくんなまし。冷凍された連中は300歳だそうだが、どこを調べてわかったのかな。製造年月日でも書いてあったのか。この72人はハリソンの部下で、彼が投降したのもそのせい。意外と部下思いらしい。彼を冷凍睡眠から目覚めさせたのはマーカスで、何やら悪用しようとしたらしい。ハリソン達には特殊な能力・・再生能力とか空気がなくても平気とか・・があるらしい。きっと初対面なのに相手の生い立ち、職業、癖も正確に当てる能力もあるに違いない・・ってホームズかよッ!で、あれこれあって(こればっか)、敵の敵は味方だ・・と、カークは単純だからそっち方向へ。ここらあたりのハリソンは敵なのか味方なのかあいまいにしてある。何しろマーカスがウェラーなので、うさんくささぷんぷん。あっちの方がワルに見えちゃうのだ「悪霊喰」みたいに。マーカスの艦の方が強力なんだけど、スコッティがこっそり乗り込んでいて・・。このスコッティはサイモン・ペグだな。あとエンタープライズ号の方にチェコフとかいうかわいらしいのがいて、そこらじゅうちょこまか走り回ってる。これはアントン・イェルチン君かな。何だかアルバイトの高校生がまぎれ込んでいるみたいで。ピザの配達に来てそのまんまとか、マクドナルドのエンタープライズ内店で働いているとか・・いやホント、かわいい。

スター・トレック イントゥ・ダークネス5

で、ハリソンが正体あらわして・・あら?マーカスはどうなったんだっけ?まあいいや。エンタープライズ号は損害受けてボロボロで、火花やら白煙やら。でもピンチ脱すると何ともなくて、あの騒ぎはウソのよう。ここでカツラがずれる・・じゃない、コアがずれるとか何とかで、カークが放射能にさらされて死ぬ。スポックとはドア一枚へだてて・・涙のお別れ。お約束の展開だけど、バカ正直にもらい泣きする人なんていないと思う。だってハリソンには再生能力がある。彼の血液使えばいいじゃん。おらおらこのままじゃ死ぬんだから、だめもとで輸血したらどうなんだよッ!何?血液は実験に全部使ってしまっただと?そんな・・給料全部使っちゃうような、宵越しの銭は持たないみたいな、計画性のない使い方しちゃだめでしょうが。どんな時にも予備を用意しておく、これが鉄則。ハリソンがいないのなら他の72人のやつ使えばいいじゃん。そのために小分けにしてあるんだし・・って違うけど。でも、ハリソンにこだわるんだよな~。血に気づいたのはマッコイで、その時にはもうスポックがカークの仇を討つ・・と頭に血が上ってハリソンをボコボコに・・。何だ結局スポックもカークと同じじゃん。まあ私はハリソンが逃げ延びますように~って祈ってましたわ。スポックが追いつきますように~なんてこれっぽちも思いませんでしたとさ。結局カークは生き返る。またしても・・放射能による死は回避される。放射能なんか大したことじゃないよ~っていうふうに思わせる。それにしても・・足で蹴飛ばしてコアを修正・・ってこれ、笑うシーンですか?あと、ハリソンが「私はカーンだ」と高らかに宣言するシーンもなあ。明らかに映画を見ている観客に向かって言っていて。たぶんここでみんなが「おお~ッ」とか感動するんだろうけど、カークもスポックも無反応。ここも笑うシーンなんだろう。まあとにかくカンバーバッチをキャスティングしてくれてありがとうございました。出番は意外と少なかったけど、カークもスポックもかすんでしまうほどの存在感。遠くを見つめているような透き通った瞳、引き締まった体つき。カークだとどこかゆるんだ感じがあるけどそれがない。同じ論理的でもスポックとは全然違うスケールの大きさ。今作ではまだ彼の性格も背景もあいまい。次回作への期待が高まる。

スター・トレック BEYOND

三作目公開となった時、二作目に続いてベネディクト・カンバーバッチが出演しているのでは・・と期待したが、それはなし。そのとたん映画への興味も失せた。見たのはシリーズ物だからいちおう・・ってだけ。一作目から7年たってる。出演者はそれなりに・・少しふっくらしてきているとか髪型が変わったとか変化がある。一番変わったのはカークのキャラ。一作目のようなっぺらいアホ部分はカゲを潜め、責任感が彼を成長させたようだ。女の子にかたっぱしから声をかけるような浮ついたところはなし。二作目ではどうだったっけ・・もう忘れた。深宇宙を探検するUSSエンタープライズ号。途中ヨークタウン基地に寄るが、そこで救助を求められ、未知の星アルタミットへ。クラールというテナーサックス・・じゃない、ティーナックスの遺物アブロナスを狙っているのがいて、攻撃されたエンタープライズ号は墜落。よくしたもので100年ほど前に墜落したUSSフランクリン号があって何たらかんたら。途中からメモを取る手も動かず、ハデな展開を呆然と見守るばかり。だってもうホントに何が何だかわからないんですわ。もうお手上げ。ファンの人にはわかるんだろうけど、こちとら惰性で見ている(こらこら)だけなもんで。じゃあSF映画として、アクション映画としておもしろいかと言えばそれもねえ。最新の映像技術をこれでもかとばかりにぶち込んでいて、映画館で見たらさぞかし迫力があったことだろう・・とは思う。思うけどそれが感動には結びつかない。何か心に残る?いーえ、全然。何がどうなってるかわからないんじゃ感動も余韻もあるかっての。したがって私の興味は出演者に行く。レナード・ニモイとアントン・イェルチンは二人とも死んじゃった。スポックはスポック大使の死を知るけど、このスポック大使は未来の彼?スールーには娘がいるみたいだけどパートナーは・・男性?スールーだけに何の説明もなくスルーされていましたとさ。クラール役はイドリス・エルバ、カーク達に協力するジェイラがソフィア・ブテラ。ブテラのアクションはなかなかよろし。