スピーシーズ/種の起源
例えば日曜日に、HDDのメモリー残量を少しでも増やそうと、録画してある「ソーラー・ストライク2013」でも見てみようか~と思ったりするわけです。でも始まって5分もすると何だかおもしろくね~ってなるわけです。どうでもいいような内容だし知らない連中がぞろぞろ出てくるし。食指が動きませんの。と言って消したりしませんよ感想書くまではね。で、こっちにチェンジするわけです。三作目にロバート・ネッパーが出てるってんで録画して、ええいついでだ「1」と「2」も・・ってことですの。「3」まで作られるってことは、「1」はそれなりにいい出来なんだろう・・って勝手に思い込んでる。「スリーストライクアウト!」(違うって!)と違ってこっちは始まったとたんつかみはオッケーです。なぜか閉じ込められた少女。見守る面々・・あッ、ベン・キングズレーだ!有毒ガス注入・・あらま人殺し・・でも逃走、大捜索、舞台は何でもありのLAへ。この少女はミシェル・ウィリアムズらしい。なるほどねえ・・大器の片りんあります。このままずっと彼女でもいいんだけどそうもいかずすぐ大人になります。エイリアン並みの速さ。で、目的はもちろん繁殖!例のエイリアンタイプがウロウロニョロニョロしていたのでは目立ちますが、こちらは美少女、美女なのでオッケーです。何でもありのLAだから車掌のカッコして歩いていようがウェディングドレス(たぶん)着ていようがオッケーです。彼女シル(ナターシャ・ヘンストリッジ)を見つけるため集められたのが・・太った霊能兄ちゃんダン・・おッ、フォレスト・ウィテカーだ!ハーバードで人類学教えているアーバン・・あら?もしかしてヒゲを付ければアルフレッド・モリーナ?分子生物学者のローラ・・このカエルみたいなネエチャンは・・マージ・ヘルベンバーガー?最後の大柄な、すっぱいようなしょっぱいような顔つきのごっついアンチャンは・・殺し屋レノックス・・マイケル・マドセン?うひょ~知ってる人がぞろぞろ出てくるじゃないのよ。いや~んそれにしてもみんな若いわ~。マドセンなんか「デュカリオン」では逆の立場だったような・・背中にトゲとか。
スピーシーズ/種の起源2
不一致・・じゃない、フィッチ(キングズレー)の説明によると、SETI(地球外生命探査・・「アライバル ファイナル・コンタクト」なんかに出てきたアレね)と言うのがあって、異星人とのコンタクトがずっと続けられている。1974年に発信したメッセージ(人類のDNA構造とか)の返事が1993年に返ってきたと。そのうちの一つはメタンに関するもので、もう一つは・・こちらが今回のことに関係しているのだが・・新配列のDNA。で、あれこれの実験の末生まれたのがシル。しばらく育ててみたものの、人類の脅威になりそうなので始末しようとしたところが逃げられてしまったと。短期間に美しく成長したけどなかみは・・ってとこは「エンブリヨ」風味。テレビ番組で知識を得・・ってとこは「レプリカント」風味。で、ほとんど何もわからない状態だけど、見かけの美しさと強力な生存本能、そして学習能力のおかげで逃げ回るシルと、いちおうエキスパートだけどモタモタしている追跡チームとの追いかけっこが延々続く。シルには普通の人間が持っているような常識とか倫理はない。これはたぶんフィッチの育て方が悪かったのだろうが、まあとにかく自分がすべて、子孫を残すことがすべて。欲しいものは手に入れ、邪魔なものは始末する。彼女の歩いた後には死体がゴロゴロ。クラブで男に声をかけ、豪邸へ連れていかれる。この男性ロビーはフランク・コリソンかと思ったらアンソニー・ギデラとやら言う人。よく似てますな。しかしロビーは糖尿病だったので失格(死んでもらいました)。次の男性ジョンも豪邸持ち。LAの男性って何でこんな金持ちばっか?しかもこのジョン、シルが交通事故にあうと、見ず知らずだってのに病院の支払い申し出るほどの親切男。でもかわいそうに繁殖間際に邪魔が入ったせいで水没(死んでもらいました)。このジョン役の人はヒップだかウィップだか読み方わからん名前で、たぶんちょこっとハンサム。たぶん見ている人は繁殖に一番適しているのはレノックスだから、彼に近づくんだろうと思ったはず。でも予想ははずれ、アーデンでがまん(←?)。
スピーシーズ/種の起源3
一度シルはもう死んだと思われて、任務終了ってことになる。それはやっぱり彼女が親切な女性を身代りにして殺し、そう思わせたってことなんだけど、簡単すぎるとモヤモヤしてるのはレノックスだけ。他の者は終わりだ終わりだ酒だ女だ・・となる。で、その頃にはレノックスとローラはいいムードで。ホテルでレノックスもローラもシルとすぐそばまで接近するけど、結局は気づかない。元々はっきり顔がわかっているわけじゃない。少女から大人に変わってるし、大人になってからのはモーテルの監視カメラにうつったあまり鮮明でない画像だけ。それに彼女は金髪を黒に染めてる。だから無理もないけど、せめてレノックスくらいはねえ。五感を働かす腕利き殺し屋なんだから、エレベーターで一緒になった女性と、今押し倒した(←?)ローラが同じ香水付けてるくらいのことは気づこうね。他の批評でも書かれているけど、特別に集められたにしてはみんなボンクラなんだよなあ・・そこが残念。でも、半分あきらめていたローラがドアの覗き穴でレノックス確認して、ガッツポーズ取るところはかわいくてよかった。たぶん見てる人みんなニッコリ。彼女はみんなが応援してあげたくなるタイプだ。さてシルは妊娠に成功、もう動いていて出産間近。役目は終わりと父親アーデンの生存は却下(死んでもらいました)。この後は下水道か何かでの追いかけっこアンド対決。多くの人が書いてるけど、とたんにチープになります。追うのはフィッチ、レノックス、ローラ、ダンの四人だけ。他の一個大隊何しとるんねん。シルは出産、子供はすぐ動き回る。ローラは卵が・・とか言っていたようだけど、人のDNAが元になってるんだから生まれる時は卵じゃないでしょ。フィッチは何ということもなく殺されます。どうも最後まで彼が何を考えていたのかあいまいなんですけど。ああいうふうに未知の生物育てるってことは、絶対生物兵器とかそういうのに転用されることもありうるわけで。彼は考えてなくても(資金出してる)上の方は絶対考えてるはずで。また、シルにはある程度愛情は感じてるはずで・・最初の始末の時涙流してたし。
スピーシーズ/種の起源4
でもそれにしては育て方に工夫がない。たとえ数ヶ月のことだとしても人間に必要な教育とかしなかったのか。まあ途中から明らかにフィッチの手に負えなくなってるし、カゲは薄くなるしで、死んじゃってもそうですかって感じしかしない。でも、どう見たって生き残りそうにないダンが生き残ったのは意外でした。霊能者のわりには「彼女はここにいた」とか誰にでもわかるようなことしか言わないし。でも「血が怖かったけど慣れた」というセリフは・・一つの成長か。最初出てきた時にはセラピー受けてるところだったみたいだし。地下にもぐってからは暗いしよくわからんけどH・R・ギガーデザインのモンスターが暴れ回る。エイリアンクイーンみたいな感じ?とにかくよく見えないから何ともかんとも言えませんてば。私最後まであの子は?って思ってて、誰も捜そうとしないで帰っちゃうのが不思議だったけど、あの後あっという間に成長しちゃったってことなのかしらね。あの子供・・赤ん坊はすごく気持ち悪いけど、それでいてかわいい。ちゃんとそれらしい演技してるし。いつものことだけど、もう終わった・・ってよく確認せずに帰っちゃうから「2」ができちゃうのよ!!と言うか、地下道にガスがたまっていたら大変だと思うけどレノックスは火炎放射やってましたな。石油がたまって、それに火が付いたのにそのまま帰っちゃうのもねえ「ホスタイル・グラウンド」みたいになるぞ!!ラストのネズミにはたぶん劇場中大爆笑だったのでは?さてこのように特に目新しいものもないんだけど、それでいて新鮮さはある。こうなるだろうな・・って予測できるけど、それでもワクワクする。何度となくむごたらしいシーンは出て来るが、ギャグっぽいところもあって笑ってしまったり。ヘンストリッジのあっけらかんとした裸も魅力の一つ。セクシーとかそういうことよりも、子孫を残すためオスを引き寄せるための手段になってる。ただの邪悪な存在に見えるが、悪夢に悩まされ続けてるとか、自分が何のために存在してるのかわからない空しさとか。でもそれもこれも繁殖という使命の前ではどこかへ消えてしまう。愛するも恋するも知らないのはある意味気の毒で。ところで冒頭出てきたのはレノックスのお母さんか?猫を預けていたな。孤独な殺し屋には猫が似合う。
スピーシーズ2
続編は難しい。「1」にあった新鮮さをまた出すというのは・・。だからエロ度グロ度を増してこれでどう?って感じ。ナターシャ・ヘンストリッジがまた出ているとなれば、見る方の興味もそっちへ向く。ローラはシルのクローン、イヴ(ヘンストリッジ)を作り出す。レノックスは今では警備会社の社長らしい。いまだに・・それもローラが・・例の研究をしているなんて・・と呆れる。イヴはどうしたら殺せるかという目的のために生かされているので、ある意味気の毒だ。今回のヘンストリッジは髪が短く、体つきはウエイトトレーニングでもやったのか、ややたくましくなっている。この映画の宣伝写真として、全裸で腰掛けているのをよく見かける。肝腎な部分(←?)はベルトで見えないが、私はこれを見ると「エマニュエル夫人」の宣伝写真を連想してしまう。さて、火星から持ち帰った砂にはエイリアンのDNAが含まれていた。後で説明されるが、10億年前マゼラン星雲から来たエイリアンは火星を不毛の地に変えてしまった。凍ったまま時期を待っていたのが、宇宙船内に持ち込まれたことで解凍され、後はお定まりの流れ。宇宙飛行士のロス(ジャスティン・ラザード)はせっせと子作り。子供が皆無言で、ロスに連れられて行くのが不気味でいい。「1」の赤ん坊もそうだが、人間の形をしているから怖いのだ。怪物になってしまうと意外と怖くない。現実のものと言うより作り物として見てしまう。それにくだんのシーンも、フラッシュやら細切れカットやらで何が何だかわからない。ロスの父親役でジェームズ・クロムウェル、火星行きに反対して精神病院へ入れられてしまうクロムウェル博士はピーター・ボイルだな。最初のうちは広大な宇宙空間でもっともらしく展開し、がんばってるなと思っていると、だんだんしょぼくなる。一番しょぼいのはエイリアンをやっつける武器・・と言うか消火器もどき。強力な再生能力、耐性能力のあるエイリアンだが、意外と弱かったな。飛行士のギャンブルが無事だったのは血液の病気のキャリアだから。それを利用して武器を作るんだけど、ローラはそんなこと(DNA破壊)も気づかんかったんかい。「1」の卵宣言もそうだけど、あんたホントに生物学者?エイリアンの誕生は「産道なんか通ってられるかい!」って感じでおなかから飛び出す。ギャンブルの「地獄の産科病棟」というセリフはよかった。
スピーシーズ3 禁断の種
「3」ともなれば何も期待してない。「2」のラスト・・イヴが搬送車に乗せられると、なぜか猫がいて、隅には子供がうずくまっている。「3」で猫が出てきたり、男の子がひょっこり顔を出したりするのはちゃんと繋げているからだ。公開には数年間があくから、「2」のラスト覚えてる人なんてそんなにいないだろうに律儀な。後でこの男の子が成長し、メガネをかけた太ったオッサンとなって出てくる。エイリアンの混合種だからって美男美女とは限らないのだ。イヴから生まれた女の子をサラと名付けて育てているのが大学の教授だか講師だかのアボット(ロバート・ネッパー)。フィッチの失敗はくり返さないと言いつつ、同じことやってる。彼が主役だと思ったらディーンという学生がウロウロ。これが全然魅力なくて。成長したサラも、脱ぎっぷりはよいが魅力に乏しい。サラ役サニー・メイブリーは「スネーク・フライト」に出ていたらしい。何だかよくわからんが、メガネのオッサンのような混合種は免疫に問題があり、すぐ死んでしまうらしい。サラのような純血種は強大な力を持つが、同じ純血種が相手でないと繁殖できない。アボットがサラが町に出てもほうっておいたのは、繁殖のおそれがないからだ。そのうちサラの卵子がどうのこうのとなるが、何が何だかさっぱりわからない。アボットは殺されちゃうし、ディーンとサラだけでは間が持たない。終わり近くになって「エイリアンVS.エイリアン」に出ていたアメリア・クックがやっと登場。大人しい感じのサラとは違い、こちらのアメリアはモロ肉食系。背が高く、表情に迫力があって、細いけれどもセクシー。期待が高まるが、彼女は混合種なので死が迫っている。彼女から逃げる時、ディーンは女子学生の部屋に飛び込み、ドアを閉めてしまう。締め出された女子学生が殺されるのを見殺しにする。ウッソー、卑怯者!!しかも女子学生死なせたこと全然後悔してない!最初出てきた時から気になったのはディーンのルームメイト、ヘイスティングス。演じているJ・P・ピトックは「パリは霧にぬれて」の頃のフランク・ランジェラみたい。シャワー浴びた後の水滴拭いているシーンでは逆三角形のいい体形見せてくれる。無駄にセクシー!ここで目の保養ができたので、映画の出来はどうでもいいです。