スナイパー/狙撃

スナイパー/狙撃

近く故郷へ引越すことになった。都会から田舎へ。多くの人、ものと別れなければならないが、たいていのことはまあがまんできる。太極拳だってどこかやってるとこ見つけて続けよう。一番辛いのは映画。シネパトスとか新宿トーアに行けなくなるのが辛い。田舎にもいちおうシネコンはある(遠いけど)。でも私好みのB級C級映画を見る機会はぐっと減るだろう。もう一つ辛いのはテレビ東京の「午後のロードショー」見られなくなること。昔にくらべれば田舎もチャンネル増えたけど、平日昼間はどこもワイドショーばっか。吹き替えでもCM入ってもカットされててもいい、洋画やってよ!NHKBSとは一味違う微妙に安っぽいチョイスの!てなわけで「スナイパー/狙撃」。どこの中古ビデオ売場にも必ずありそうなドルフ・ラングレン主演映画。出演者は四人くらいしかいない。場所のほとんどはバブルがはじけたせいで建築途中でうっちゃられたビルの中。回想シーンでどこかの国出てくるけどよくわからない。主人公のスナイパー、イーグルと観測手(スポッター)。どこに雇われているのか、標的が誰なのか何も説明されないので、何が何やらさっぱりわからん。スナイパーの生き様とかそういうの見せたいのか。でも窓から銃口突き出していたり(これじゃ発見されますぜ)、向こうのビルの屋上に不審者(同業者に決まっとる)いるのに窓を背にして座っていたり(ガラスだからまる見え)。しかも!ほどよい時間(クライマックスの前)になるとスポッターとラブシーン(おいおい始めちゃったぜ~何で窓際で?)。おっそろしくいいかげんなストーリー。ビルの夜間警備員の一人は勤務中なのに麻薬漬け。ハイになってクモの幻覚見る。アニメばればれだが、こういう映画でこういうシーンは珍しい。もう一人の警備員はそのうち正体わかってくるが、正体とそれまでの言動とのつじつまが合わない。しかしこういったことは実はどうでもよくて、ハデなアクションですらかすんでしまうのがビルの外観。近未来的、巨大・・「メトロポリス」思い浮かべた。作りかけなのでシートがかけられていたり雨風が吹き込んだり。でもそれ自体が生命持ってるような異様な迫力に満ちている。「クロウ/飛翔伝説」と同じ人が(設計を)担当したそうでなるほど・・と納得した。この映画の主人公はビルです!