スリー・リバーズ

スリー・リバーズ

この映画の評価は今いち。カーチェイス、ボートチェイス、美女連続殺人・・と、おもしろくなりそうな要素盛り込んでいるのに。ピッツバーグの警官トミー(ブルース・ウィリス)は、相棒ジミー(ロバート・パストレッリ)の行き過ぎた行動(暴行)を証言。そのせいでまわりからは裏切り者と白い目で見られる。一方町では”ヒルの絞殺魔”が次々と女性を殺害。トミーは手口から見て犯人は警官と確信しているが、そのせいでますます反感を買う。父ヴィンス(ジョン・マホーニー)は、絞殺魔追跡中に殺され、ジミーは橋から飛び降り自殺。何だかよくわからないままにいろいろ起きる。トミーはイタリア系で、一族のほとんどが警官。父も自分も、叔父のニック(デニス・ファリナ)と息子ジミー、ダニー(トム・サイズモア)も。もう一人の叔父フレッドとその息子も。一族の結束、警官の結束・・二重の結束の中であえて行動を起こしたトミー。でも犯人は逃げ、父とジミーは死に・・そのまま2年たつ。殺人課から水上警察へ移り、ハウスボートで猫と暮らす。酒浸りだし、仕事では勝手な行動取るし。ある日新しい相棒としてジョー(サラ・ジェシカ・ハーパー)が現われる。そして早速手柄を立てる。警官をやめ、カリフォルニアへ行っていたダニーがひょっこり戻る。また殺人事件が起き始める。トミーは同じ犯人だと思っているが、ニック達は手口が違う、別人の仕業と相手にしない。実は今回の被害者はトミーの知り合いばかり。死体を川に捨て、自分が発見するよう仕組んでいるようだ。トミーはジョーと恋に落ちるが、今度は彼女が狙われるのではないか。そのうち、ジョーがニックによって送り込まれた内務調査の刑事だったことがわかり、トミーは大ショック。ウィリスはまだ若く、体も動く。髪もまだ何とか・・へばりついている。あんなじめじめしたキャラでなく、もっとカラッとしたキャラの方がよかったのに。逆境の中でも自分なりにコツコツ捜査を続ける・・みたいな。ハーパーは何でこうも魅力がないのか・・不思議なくらいだ。鼻もあごも尖りすぎ。トミーが、手がかりとなるチケイニスという男をつかまえたのを邪魔した時点で、見ている者のジョー株は大暴落。彼女の方からトミーを誘うのもおかしい。彼女の任務を考えればありえない行動だ。調査対象と寝たことがわかれば、彼女の証言は・・。

スリー・リバーズ2

彼女はトミーに、実は弁護士と結婚し、4歳の娘がいると告白する。別れた理由は不明だが、途中で出てくる弁護士(アンドレ・ブラウアー)がその夫か?ラストに出てくる娘は混血には見えんが。まあとにかくあっちもこっちも呆れるくらい説明せずほったらかし。推理の妙もない。犯人はばればれ。ジミーは見るからにろくでなしで、性格破綻者。自殺するけど、死体が上がらないので、生きていてトミーに復讐してるんだって見え見え。注意をそらすためサイズモア出してきて、いかにも怪しく見せるが効果なし。第一トミーがダニーをちっとも疑わない。ジミーの恨みという動機はあるし、警官だったし、こっちへ戻ったとたん犯行が再開するし、普通なら疑うでしょ。ダニー以上に怪しいのがニック。チケイニスの証言でケッサーという男が逮捕され、死刑判決受ける。ニックが、あれはもう解決した、今度の犯人は別の人間だと言えば言うほど怪しい。そのケッサー・・もう処刑されたの?結局ジミーは生きていた。あの時ニックは絞殺魔が自分の息子だと知り、逃がしてしまった。それを止めようとしたヴィンスを殺してしまった。そうまでして助けたジミーだが、また犯行を始めた。しかも捜査を担当するのは自分。そんなややこしい状況で、どう解決するつもりだったのかな。まわりの刑事達の描かれ方もひどい。裏切り者めとか、カッとなったり悪口言い合ったり。こんな意地の張り合い、もたれ合いの中で、正しい捜査ができるのか。と言って、そういう警察内部の腐敗描くのが目的の映画でもない。せめてトミーの捜査が地道で緻密であったら・・もうちょっと何とかなったと思うが、ご都合主義と言うか。トミーと被害者との関係も説明不足だし。と言うわけで、評価が低いのも仕方ない作品。でもまあ取り柄はある。トミーの飼ってる猫ボブがマジでかわいい!!起きろ~エサくれ~と、朝トミーの顔をペロペロなめて起こす。食べた後で、もっとくれ~とでも言うようにトミーを見る。うう・・かわいい!!あとラストシーン。ヴィンスの墓参りに来たトミー・・後ろにはジョーと小さな娘。墓に向かって「孫だよ」・・と。死ぬ少し前、ヴィンスは「孫の顔が見たい」と言っていて・・。血は繋がってないけど、そんなこと関係ないよね!かわいい孫ができたのを喜んでくれるよね!