ザ・ライト エクソシストの真実

ザ・ライト エクソシストの真実

お客は二人。この映画はアンソニー・ホプキンスが出ていて、はっきり言ってそれがすべて。パンフの表紙なんてどう見たってレクター・・笑っちゃう。私は他のエクソシスト映画・・「エクソシスト」とか「エミリー・ローズ」・・は見てないので、内容等の比較はしない。するとしたら若きエクソシストのハンサム度。例えば「エクソシスト・ビギニング」のジェームズ・ダーシー、「悪魔の棲む家完結編」のフレデリック・レーン、あるいはちょっと毛色の変わったところで「コンスタンティン」のキアヌ。今回のコヴァック役コリン・オドノヒューも合格!他の人の感想だと「いてもいなくてもどっちでもいい」とか「存在感がない」とかあまりな書かれ方だけど、そんなこたぁありませんッ!おなかが出た、あぶらぎった、いっちゃった目をした、大声でうるさいじいさん(ホプキンスのルーカス神父のことね)なんかどーでもよろし。かってにやっちくりという感じ?できるだけ真実に近いエクソシストを描こうというのなら、オドノヒュー君で十分。ごく普通の、どこにでもいる、でもたいていの青年よりは真面目で大人しいコ。自信はないし迷ってるし頼りないんだけど、見る人が見れば才能がある。本人が気づかないだけ。オドノヒュー君はこれが映画デビューらしい。知られていない、手垢がついていない、新鮮さがある。耳の形が変わってるな彼。父親役でルトガー・ハウアー(彼にルーカスやって欲しかった気も・・)、記者アンジェリーナ役で「プレデターズ」等のアリシー・ブラガ。女性なのにあごが割れていて、目とかマーク・ダカスコスに似ている。低い声もいい。今回見に行く気になったのは、彼女が出ているせいもある。ロザリア役マルタ・ガスティーニも難しい役をよくこなしている。16歳には見えんけど。真面目で地味なせいか・・つまり、見に来る人の多くが求めていたのとは違ったせいか、あまりヒットもしなかったようだが、私はこういうのはわりと好きだ。確かに物足りなさはあるが、がっかりはしない。ホプキンスの熱演、怪演には少々うんざり。・・と言うか、楽しそうだったな。独演会やってた。印象に残ったのは、取りついている悪魔の名前を聞き出すのがとても重要だということ。ただ「出ていけ」と言うより、「○○よ、おまえに命令する、出ていけ」の方がより効果的なのね。言葉、対話。対話と言うより命令だけど、言葉の力が重要で、言葉がないとたぶん悪魔ばらいって成立しないのね。