幸せのレシピ

幸せのレシピ

近くのシネコン、レディス・デー、朝の10時くらいでお客は35人くらいか。もう三週目って時だからかなりがんばっているのでは?大好きなアーロン・エッカート、今回はちょい長めの金髪で少年ぽさ強調。あご割れてるしもう40近いけどヘアスタイルでだいぶ感じ変わる。若々しい。こういうロマコメは初めてらしい。私は「サスペクト・ゼロ」みたいな作品での彼が好きなんだけど、「ザ・コア」とか「抱擁」でのような彼も好きで・・。うまく立ち回るのが苦手で大人になりきれず不器用。才能はあるけど成果は他の人に横取りされるとか。でも本人は無欲で・・そんなタイプ。この映画は「マーサの幸せレシピ」が元になっているそうだが私は見たことなし。映画の売りはキャサリン・ゼタ=ジョーンズ堂々の主演(貫禄ありすぎてハイドードー・・ばんえい競馬みたい)ということと、おいしそうな料理がいっぱい出てくること。でも私は料理にはほとんどそそられなかったな。おいしそうではあったけど。さて、完璧さを求めすぎて大切なものをどこかに置き忘れているようなシェフ、ケイト。姉の突然の事故死(映画に出てくるドライバーって運転中よそ見ばっかりしている)で姪のゾーイ(アビゲイル・ブレスリン)を引き取ることとなる。ショックで心を閉ざすゾーイにどう接していいかわからず悩む。最初の方はかなり「お客をウルウルさせよう作戦」が展開し、ややしらける。ケイトが店を休んでいる間にオーナーのポーラ(パトリシア・クラークソン)はニックという妙な男を雇う。まあ私はアーロン目当てなので彼が登場してからは彼ばっかり見てましたよ。陽気で気さくな二枚目半。オペラを流し楽しく仕事をする。ケイトとは正反対(彼女にとっては職場は聖域)。ケイトの作ったものは食べようとしないゾーイも、ニックの作ったものは夢中で食べる。いろんなことを教えてもらい、お手伝いし、彼を大好きになる。少しずつ以前の快活さが戻ってくる。ケイトだってニックのことは気になるが・・。まあお決まりの展開、お決まりのラストだ。男社会で自分の地位の向上・維持のためにがんばっている女性は、愛を見つけ、余計な意地は捨て、丸くなる。一流レストランではなく街角の、でも繁盛しているビストロでいきいきと楽しく働く。

幸せのレシピ2

ケイトのそばにはニックがいてゾーイがいて。何か「レミー」と同じだよなあ。ラストがあっけないのも似ている。シェフ二人がいっぺんにいなくなって、ポーラはさぞ困ったことだろう。私達が幸せなら他はどうでもいいの・・みたいな終わり方で、恩知らずと言うか無責任と言うか、私はちょっと引っかかるものを感じた。ポーラは、ニックにシェフになるよう頼む時など、ワイン片手に色っぽい。お店のことを第一に考えているから、いざとなったら色じかけでも何でもやって・・みたいな感じなのがよかった。ケイトへの女性としての対抗心もほの見える。ケイト同様ポーラの仕事も大変だと思うな。ブレスリンは「リトル・ミス・サンシャイン」とはまた違った、母をなくしてとほうにくれている少女をうまく演じていた。ダコタ・ファニングのようなくさい芝居でないのがいい。正直言ってこの映画ではゼタ=ジョーンズの演技がくさくて・・。ゾーイに気をつかいすぎな描写には呆れた。すぐあやまるし、あれじゃ子供つけ上がりますぜ。家の中にいても私ドラマチックな運命のヒロインです・・って感じ。首を傾げ、目は憂いに満ち・・見ていて不自然。よかったのは仕事さぼってゾーイとゲームに興じるところ。サイコロに息を吹きかけ、ゾーイ以上に熱くなってるのがかわいい。こんなたわいのないゲームでも負けるのは絶対いや、神経集中して全力でやる・・ってのがいかにもケイトらしい。ここの描写はよかったが、次の枕のぶつけ合いでは、詰め物の羽が飛び散って・・というわざとらしい展開。残念。全体的にいやらしいシーンもなく、安心して見ていられるのがいい。ケイトとニックが結ばれるところもうつさない。キスシーンだけ。他にセラピスト役でボブ・バラバン。「レディ・イン・ザ・ウォーター」やら「カポーティ」やら、この頃よく見かけるけど、私にとっては「2010年」のチャンドラだなやっぱ。は~それにしてもアーロンよかったですぅ・・。と言うか、ニックみたいないい人が恋人もなしで一人暮らしって・・ありえないと思うが。あッ!パンフの作り手さん、アーロンの大きな写真載せてくれてありがとうございました。普通ならゼタ=ジョーンズのだけ。他に載せるとしても天才美少女子役の方。それが・・大きな写真カラーで載せてくれて・・うわーん、ありがとう!ごちそうさまでした!