ジュラシック・パークシリーズ

ジュラシック・パーク

前に民放で見た時はジェフ・ゴールドブラムが思ったほど活躍しないなあ・・と。なぜそう思ったかと言うとその前に「ロスト・ワールド」見ていたから。てっきり一作目でも主役として活躍するんだとばかり・・。古本屋で原作を見つけたのを機会に映画の方もノーカットで見てみようと。でもうつりの悪いビデオ、しかも日本語版しかなかった。「ロスト」は置いてすらいない。品揃えの悪いレンタル店だぜ!映画はだいぶ省略・整理されてる。登場人物・恐竜・施設・事件・・ま、仕方ないけど。遺伝子操作、環境汚染・・「計算通りには~愛は行かないわ~♪」という歌があったけど、予想がつかないのは愛だけじゃない。恐竜を創り出したのは自分、自分は造物主、したがって恐竜は自分の思い通りになるはずという思い上がり。恐竜やパーク建設には莫大なお金がかかるけど、子供達(自分の孫達)が喜ぶのなら。お金が儲かるのなら・・。その一方でかけるべきお金をけちる。セキュリティ、人員、待遇。けちった結果は・・人類の危機。小説は薀蓄満載だが映画は難しいこと抜き。恐竜はなかなか見せずじらし(ジラシック・パーク)、T-レックスの登場には地面をゆらし(ユラシック・パーク)、現われてからは人間どもは追われて逃げろや逃げろ(♪おいてにほかけてシュラシュシュシュ・パーク)。まあ恐竜はよくできてますよ。見どころは獰猛なT-レックスなんだろうけど、私は草食獣の方が好み。とてつもない大きさ、ゆったりとした動き、おだやかな性格。主演はサム・ニール。どの映画でも印象に乏しい彼だけど、グラント博士役はぴったり。優秀だけどどこか抜けていて、子供が苦手だけど一緒にいるうちに情が移るとか微笑ましい。エリー役はローラ・ダーン。美人だがのっぽで(178センチ)色気に乏しい。グラントとのロマンスもなし。この映画でセクシーなのは、重傷を負い、意味もなく胸をはだけた時のマルコム(ゴールドブラム)だけ。他にリチャード・アッテンボロー、サミュエル・L・ジャクソン。ラスト、救出されたグラント達、ふと外を見ると海上を鳥が飛んでいる。原作では恐竜が時々奇妙な行動を取るが、それは渡りをしたいからではないか・・とグラントが推理する。恐竜は鳥に近い。渡り鳥ならぬ渡り恐竜だ。でも映画はそういう説明抜きで鳥の群れだけうつす。ラストシーンの解釈は映画を見る人がお好きにどうぞというわけ?

ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク

前作から四年・・さらに技術は進歩し、規模は大きくなり・・でもこれは表向きのこと。見ていて感じるのは人間の愚かさ。NHKBSで解説の三田村邦彦氏が「人間はあやまちをくり返すもの」と言ってたけど、その通り。T-レックスはやっぱすげエとか、私にはどうしても思えなくて、すべて自分の思い通りになると勘違いしているアホ連中に呆れっぱなし。すべての原因作ったハモンド(リチャード・アッテンボロー)自身何もわかってない。地球のこと、人間のこと思えば、こんなことになる前に恐竜は抹殺すべきでしょ。人間にはそれができる武力がある。恐竜達が自然に暮らせるようにとか何とか、前作での計画(孫達を喜ばせ、金儲けも)がだめになった今も、相変わらず夢を見ている。こういうのが存在するせいで、次の連中がまたぞろ顔を出す。ハモンドの代わりに会社の実権握ったのは、甥のラドロー。サンディエゴにテーマパーク作れば、島でやるより経費が少なくてすむ。彼がプロのハンター集団送り込む前に、ハモンドはマルコム(ジェフ・ゴールドブラム)達を送り込む。調査という名目だが、小規模なチームがラドローの大部隊に太刀打ちできるわけもない。めまぐるしい展開に目を奪われがちだが、ストーリーそのものはかなり底が浅い。キャラも深みがない。今回はマルコムが主役。彼の恋人で古生物学者のサラ(ジュリアン・ムーア)もありがちなキャラ。人の言うことは聞かず突っ走り、猛獣の相手は慣れてると自信たっぷり。映像作家ニック(ヴィンス・ヴォーン)を動かすのは、崇高な理念ではなく、女か金。要するに俗物。なぜかマルコムにはケリーという娘がいる。母親は彼を捨てたようだ。ただ、ケリーは黒人で、マルコムの実の娘には思えない。たぶん「1」同様「2」も子供出してくると思ってた。冒頭かわいらしい少女が出てくるが、何とカミーラ・ベルである。この子が・・と思っていたらそれっきり。次に「1」の姉弟が出てきたので、てっきり・・と思っていたらそれっきり。予想を裏切り続け、結局ケリーに落ち着くんだけど、演技はともかくこういうのに(子供代表で)出してくるにはちょっとブサイクなわけ。それをマルコムがきれいだのお利口だのパパの女王様だのと持ち上げる。アホか!

ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク2

おもしろいのはこの子が体操やってて、レギュラーからはずされるわけ。得意の体操で恐竜をやっつける見せ場もちゃんと用意されていて、これで何でレギュラーになれないのかとマルコムは不思議がる。その答かどうかは知らないけど、ラストでテレビを見ている彼女は、山盛りのポップコーンか何かのボウルを抱えていて。それで私思ったのよ彼女がレギュラーになれないのはこのせいなんだ・・って。自己管理ができない、他のメンバーに悪影響を及ぼす。こんなことストーリーには全然関係ないけど、見ている間中ずっとそんなことばっかり思ってた。わーわーしゃべるとか、ヘリでどどーんと乗りつけるとか、車ぶっ飛ばしてハンティング三昧とか、とにかく島へ乗り込んだ連中は人間の優位疑っていない。普段から持つべきもの・・自然への畏敬の念とか謙虚さとか警戒心・・そういうのゼロ。何もかも勢いでやっつけ、要するにお祭り騒ぎ。サラやニックは、自分達以上に突っ走っている連中を見て、我に返る。後半の二人は少し理性的になる。ニックは舞台がサンディエゴに移ってからは出てこない。何で?ベテランハンター、ローランド(ピート・ポスルスウェイト)も出てこない。何で?テンポのいい展開に乗せられつつも、しばしば感じられるバランスの悪さ。観客はもっとニックやローランドの活躍見たいはずだが。他に気になったのはラドローとディーター(ピーター・ストーメア)の区別がつかないこと。そりゃストーメアの方が大柄だし、ラドローはメガネかけてるけど、この二人似ている。ラドロー役アーリス・ハワードは何と「ミディアム」のプッシュ警部だ。デブラ・ウィンガーのダンナでもある。こんな役もやってたのね!マルコムチームの一人エディ(リチャード・シフ)は、見るからに犠牲者タイプ。たぶんこの映画の一番の見せ場は(T-レックスではなく)中盤のエディの奮闘。崖に宙釣りになっているマルコム達を助けようと、一人で格闘する。そもそも何で崖のそばに車を置いとくのか、私には理解できないのだが・・。夜で暗いし、雨は降ってるし、助けはない。しかも恐竜まで出てくる。彼は胴体まっぷたつという無残な最期を遂げる。人助けという世にも尊い行為の最中なのに・・。神はいないのか。ま、考えてみりゃ恐竜達の時代には人間はいないから、神という概念もないんだけどさ。

ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク3

他にも残酷なシーンは多い。あたしゃてっきり年齢制限なしの万人向けだと思ってたんですけどね。さて、ラドローのチームはほぼ全滅。サンディエゴに移ってからは、一般人の犠牲も出始める。T-レックスを運んだ船の乗組員も全滅。大型船の暴走は「スピード2」風味。でも私は乗組員全滅というのが「ドラキュラ」っぽくて、密かににんまり。ラドローは会社の傾きを挽回しようとT-レックスを連れてくるのだが、それはあやまちを重ねることでしかない。前半未開の地、後半都会というのは「キング・コング」以来のお約束。ラストはテレビにうつるハモンドと、島へT-レックスを移送する船の映像。これを見てどう思います?皆さん。今になっても恐竜の保護だのそっとしておいてくれだの、たわ言を並べてるよこのクソジジイ。島近くの漁民の被害や、ラドローのチーム、船の乗組員、サンディエゴの市民・・多くの犠牲者のことは知らんぷりですよこのイカレジジイ。作り手のエセ動物愛護精神が何ともいやらしく現われている。今回の出来事の多くはラドローの仕業とは言え、ハモンドが自分のするべきことをせず放置しておいたのが、事態を悪化させた。悪化・・って島で恐竜が繁栄してること。ここまで来ると、爆弾落として島を消失させれば、今度はこっちが悪者になる。すべての命は尊いとか何とか。でもやらなきゃならなかったのよこうなる前に。たくさんの犠牲者は殺され損。悲劇の一言でかたづけられてるよ、おい!かくして島は存続し、次のあやまちが起き・・。制御できると思っていたものが、実は意外に厄介で、手に負えないものだったというのは恐竜以外にもあるな。福島とかさ。私の住んでる近くにもあるぞ日本・・いや、世界最大級のが・・。たぶん作り手は人間の愚かさをうつし出そうとしているんじゃないと思う。単純に観客を楽しませようとしているんだと思う。だからそれに乗っかって楽しめばいいんだと思う。でも・・乗り切れないんです私。別の見方をしてしまう自分がそこにいる。ラストの翼竜は「ロスト・ワールド」へのオマージュだとか書いてる人がいて。私は旧作は見てないので、こういうふうに翼のあるのがいるってのに、隔離もへったくれもあるかよ・・と思っていましたな。

ジュラシック・パーク3

最初はグラント(サム・ニール)がエリー(ローラ・ダーン)とめでたくゴールインし、子供もできて幸せに・・なのかと思った。でも違うのね。エリーはマークという男性と結婚していて。でも心のどこかでは今でもグラントのこと思ってる。グラントだってわかってる。でもお互い口には出さない。一番の親友、協力者、理解者であった方がいい。グラントは研究一筋で、生き方変えるつもりはない。一徹と言うか不器用。御多分にもれず資金不足。そりゃ今までの経験切り売りすればいくらでも稼げるけど、彼はそんな男じゃない。あのことは公にするべきじゃない。とは言え、ある場所で実物が動き回っているのに、彼が化石捜しや推論組み立てているのは変な気も・・。途中でエリックにマルコムの著作の感想聞くシーンがあるけど、ライバル心みたいなのがほの見えておかしかった。たぶんマルコムの方は自分の経験を神の啓示と結びつけ、せっせと著作に励み、儲けているのだろう。前は子供嫌いだったグラントも、自分と似ている・・と、エリックのことが気に入ったようだ。マルコムのより自分の著作の方がエリックは気に入ってるというのが、彼のうぬぼれ心をくすぐる。コスタリカ(たぶん)のソルナ島は立入禁止のはずだが、近づき放題。出入りし放題。パラセーリングか何かやってたベンとエリックが行方不明に。エリックの両親ポール(ウィリアム・H・メイシー)とアマンダ(ティア・レオーニ)はすでに離婚している。ベンはアマンダの友人・・と言うか、たぶん新しい恋人だろう。二人はベンとエリックの捜索を願い出るが、立入禁止を理由にどこからも断られてしまう。それで自分達で人を雇って捜そうとするわけだが、普通に頼んだのでは相手にされないから、離婚を隠し、大金持ちのフリをする。グラントには研究資金の寄付を申し出る。渋っていた彼も承知する。今も発掘中だが、資金が底を尽きかけている。助手のビリー(アレッサンドロ・ニヴォラ)はどことなく軽い性格だが、グラントを尊敬し、彼の役に立ちたいと思っている。ポールらにだまされ、一行は島へ。そのうちどうも(金持ちの道楽にしては)様子がおかしいぞ・・となる。たぶんこの映画で一番印象に残るのは、(恐竜ではなくて)アマンダだろう。とにかくとんでもない女で、まわりの迷惑おかまいなし。

ジュラシック・パーク3 2

自分勝手で騒々しくて、早く恐竜に踏み潰されてくれないかしら・・と誰もが心待ちにするバカ女。着陸してすぐメガホンで声を限りに「エリック~ッ!」。そりゃ自分の子供がいなくなったんだから気が狂ったように捜しまくって当然。ただ彼女の場合他の人を危険に巻き込む。それにしてもポールとアマンダはなぜマスコミに働きかけなかったんだろう。アマンダなら恥も外聞もなく騒ぎ立てるはずだが。それとグラントが金で動くタイプだと思っている。だからウソをつく。たぶん正直に助けを求めれば、グラントは承知したはず。最初は断るだろうが、彼は本来やさしい性格なのだ。話を戻して、こういう映画の感想を書くとしたら、普通は特撮がすごい!・・とか、恐竜大迫力!・・とかなるのだろうが、そうはならない。アマンダは凶暴な恐竜以上に恐ろしい。彼女が歩いた後には屍が累々と横たわる。彼女の運転する車の後には事故車の山、泳いだ後には魚が死んで浮かぶ。大声を出す、勝手に飛び出す、危険を引きつける、グラントの忠告聞かない。救助に狩り出された連中は次々に死ぬ。でも二人は何とも思っちゃいない。ベンもそのうちどうでもよくなる。エリックさえ無事なら!ベンの死体が見つかり、取り乱すアマンダ・・と思ったら違った。ベンの死がショックだったのではない、エリックが一人なのが心配なのだ。ウゲッ、サイテ~!これじゃベンは浮かばれない。途中でエリックが見つかるけど、この子はなかなかしっかりしていて、もう八週間も生き延びている。エリック役トレヴァー・モーガンは「シックス・センス」に出ていたらしい。さて、ビリーは出来心でラプトルの卵を盗んでしまう。これで研究資金が手に入る・・ポールの資金援助は出まかせってわかったからね。グラントのこと心配しての行動だけど、グラントにとっては許しがたいことで。うんと軽蔑され、カゲが薄くなっちゃって、ビリーかわいそうに。そのうちエリックを救おうとして犠牲になっちゃったみたいだし、そのまま終わると後味わり~となるところだけど、ラストなぜか軍隊に救出されていて。何と言うか大ピンチだったとしても、一人だったから生き延びられた・・みたいな。誰かと一緒だとその人のせいで落とさなくてもいい命落としちゃう・・みたいな。普通は誰かと一緒だったおかげで助かるんだけど、アマンダみたいなのが一緒だと命いくつあっても足りない。

ジュラシック・パーク3 3

で、呆れたことに、こういうピンチしのいでいるうちにポールとアマンダの間には、よりを戻してもいいかな~という、調子がいいにもほどがある感情が芽生えるわけ。もちろんポールの方はず~っとアマンダのこと思ってる(たぶんマゾ)。離婚だってアマンダが言い出したに決まってる。で、エリックも(子供としては当然のことだが)、両親には一緒になって欲しい。だからうれしい。でもちょっと待ってくださいよ。突然軍隊がじゃ~んと出現して、一家とグラントは命拾い。ビリーも無事でめでたしめでたしハッピーエンド・・ってアナタ、どこがめでたいんですか。ここへ来たのは彼らだけではありませんよ。クーパーとかユデスギー・・じゃない、ユデスキーとか。全員の死を確認したわけじゃないでしょ?もし死んだとしても、日本人の感覚だとせめて遺体を・・とか、それが無理なら遺髪、遺品、お骨となるけど、そういうのが全然ない。ユデスキー達のことなんか覚えてないのよ。軍隊もここはコスタリカだしぃ~とか理由くっつけてさっさと撤退するつもりよ。彼らを見てお客はどう思うわけ?頼もしい助っ人、正義の味方、偉大な軍隊、アメリカばんざい・・となるわけ?恐竜全滅させるほどの規模で出動して、ほとんど何もしないで・・デモンストレーションだけして帰る・・ってアナタ。たぶんグラントの電話で異変悟ったエリーが、マークを通じて軍隊出動させたんだと思う(それにしては間に合いすぎだけど)。でもそれならなぜベンとエリックの捜索は断られたの?コスタリカとの交渉はどうなってるの?ラスト、救助機の窓から翼竜か何かが飛んでるのを見てたけど、彼らが島から離れることをなぜ心配しないの?絶海の孤島だからって安心じゃない。翼があれば飛んで行けるし、泳いで離れるものもいるだろう。ああやって軍隊がすぐ現われたってことは、近くで常に監視しているんじゃないの?監視していればベン達は近づけなかったはずだが。それとラプトルは卵が二つなくなってることがすぐわかったのね?勘定ができるのね?ニールは時々ダミアンに見えた。ニヴォラは時々ルーファスに見えた。ビリーがいなくなった時、悼んでいたのはエリックだけだったな。ホントこの子はまとも。エリックを見ていると、何が正常かわかる。アマンダを見ていると、何が異常かわかる。恐竜のことがほとんど印象に残らない、誠に珍しい映画。

ジュラシック・ワールド

これは妹がDVDを貸してくれたので見ることができた。主演はクリス・プラット・・知らないなあ。「ウォンテッド」に出ていたらしいが、覚えてるわけないも~ん。イーサン・ホークとクリス・オドネルをミックスしたような・・。奥さんはアンナ・ファリスらしい。地味な感じだけど、私ははまり役だと思うな。飾り気がなく、芯のしっかりしたタイプ。子供達が憧れてしまうカッコよさ。ハモンドから島を譲り受けたのがマスラニで、パパイヤ鈴木氏風。実際に切り回しているのがクレアで、ブライス・ダラス・ハワード。出てきた時はいやな女だが、そのうちよくなるというありがちなキャラ。パークを訪れたのがザックとグレイの兄弟。母親カレンがジュディ・グリアで、彼女とハワードは「ヴィレッジ」でも姉妹やってた。「レディ・イン・ザ・ウォーター」のところでも書いたが、ハワードは体つきが重い。足も太い。この映画では走り回っていたが、かなり高いヒールでちょっと不自然。ストーリーとか映像に目新しいものはない。これを見ると一作目がいかにすばらしかったかがわかる・・そんな批評が多いが、作り手もつらいところだ。技術は進歩したはずなのに・・。次々に新種の恐竜を作り出さないと客に飽きられてしまう・・というあせりは、異常な気がする。また、軍人出のホスキンス(ヴィンセント・ドノフリオ)は、恐竜を手なずけて兵器にできないものかと思っている。今までの武器はいらなくなり、人間の死傷者も出ない。この考え方も異常。この映画に出てくる人のほとんどが異常。インドミナス・レックスという最強・最悪なのが脱走して暴れ回る。クライマックスではT-レックスと戦うが、私はどちらもインドミナス・レックスだと・・だってどっちも同じに見えるんだもん。それに二匹同時に生まれたって言ってたし。共食いしたことになってるけど、実はもう一匹も生きていたのだ・・って思っていたのよ。後でネットで調べたらT-レックスで。まあ恐竜対恐竜だと、見ているこっちもどうでもよくて。例によって殺された人は殺され損。ザラなんかものすごく悲惨な殺され方したけど、完全に忘れ去られている。翼竜はどうなった?ウー博士の脱出は、次回作への伏線かね。

ジュラシック・ワールド/炎の王国

ジュラシック・ワールドが閉園されてから三年。火山の噴火活動が活発になり、このままでは恐竜達が死んでしまう。って言うか、そういうおそれのあるところへテーマパーク作ったわけ?恐竜達にだって生きる権利はあると、元運営管理者クレアが動き出す。今は恐竜保護団体やってるのか。亡きハモンドと一緒に研究していたこともあるロックウッド(ジェームズ・クロムウェル)の協力で、少しでも多く恐竜を島から移動させることに。と言ってもロックウッドは病身で、ハモンド財団のミルズ(レイフ・スポール)が指揮をとる。あの騒動の後、くっついたものの、別れてしまったクレアとオーウェン。そのオーウェンも引っ張り出され、他にジアとフランクリンを加え、チームは四人。島へ行くとウィートリー(テッド・レヴィン)率いる一団がいて、これが何とも荒っぽいし、うさんくさい。前半は恐竜の捕獲に火山の噴火でハラハラする。記憶のいい人は、廃墟の中に前作の面影見つけて楽しむんだろう。あの時の、この時の・・って。オーウェンが苦労して調教したブルーが成長して出てくる。しかし本性をあらわしたウィートリーは、金になりそうな恐竜を捕獲すると、島を離れる。噴火に巻き込まれ、逃げる場所もなく、死んでいく恐竜達が哀れ。島は全部沈んだのかしら。後半はロックウッドの屋敷の中で展開される。ミルズは世界中から買い手を集め、恐竜達をオークションにかける。気づいたロックウッドを殺してしまう。オークションで試作品として出されたのが、兵器として最適なインドラプトル。もちろんそのうち会場は大混乱になる。屋敷の中、しかも夜なので、前半ほどおもしろくはない。建物の中を恐竜が走り回るのは、「ナイト ミュージアム」みたい。小道具として何度か小型エレベーターが使われる。エレベーターと言うよりリフトと言った方がしっくりきそうな。食事の運搬に使われそうな。それにしても人間の愚かさには限りがない。勝手に恐竜を作り出す。勝手に移動させる。兵器や新薬、果てはペットとして利用しようとする。また、禁じられているにもかかわらずロックウッドは亡き娘のクローン、メイジーを作った。ガスのため屋敷内で死ぬはずだった恐竜達を解放したのはメイジー。そのためまた新しい問題が生じた。しかしきっちり決着つけるわけでもなく、映画は終わってしまう。卵も持ち出されていたし、六作目も作る気満々。他にジェラルディン・チャップリン、トビー・ジョーンズが出ていた。

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者

作目にして完結編らしい。人類は恐竜と共存しているが、その一方密猟されたり、闇で取引されたり。オーウェンとクレアはメイジーをかくまって四年になる。後でウー博士によって事情が説明されるが、メイジーのことって前作から続いているのかしら。何しろ前作の内容全然覚えていないもんで。オーウェンもクレアも気をつかうばかりで、メイジーにちゃんと向き合ってない感じ。彼女は思春期で反抗期だから隠れて住むのはいや・・と思っている。案の定拉致され、バイオシン社へ連れていかれる。巷ではイナゴが大発生しているが、これはバイオシン社の仕業。エリーとグラントはイナゴの件で、オーウェンとクレアはメイジーを取り戻すためバイオシン社へ。行ってみるとマルコムもいて、ファンにとってはうれしい再集合となる。一作目から30年たって、当然のことながら皆老けた。エリーは子供達が成長し、夫とは別れ、仕事に復帰。グラントは相変わらず発掘に明け暮れ、もちろん最後には(やっと)エリーとくっつく。マルコムの娘も大きくなったはずだが・・。どうせなら元海軍のパイロット、ケイラが実は・・となればおもしろかったのに。オーウェンは渋くて頼りがいがあり、クレアは赤毛でむっちり、なぜか胸の谷間見せる。バイオシン社のCEOルイス役はキャンベル・スコット、他にオマール・シー。ウー博士のB・D・ウォンは「MR.ROBOT/ミスター・ロボット」で見たばかり。ははぁお化粧していないとこういう顔なのね。シャーロットという天才的な科学者がいて、ブルーが単体で子供産んだように、彼女もメイジーを産んだ。メイジーはシャーロットのコピー。あたしゃてっきりメイジーに恐竜のDNAでもまじってるのかと思ったら違った。シャーロットは遺伝子疾患のせいで亡くなったが、メイジーはDNAをいじくられているから病気にはならない。これを応用すれば病気の治療に役立つ。ウーの思いは純粋だけど、ルイスは金儲けに利用したい。うん、だからそういうことをオーウェンやクレアがメイジーにきちんと話してあげるべきだったんじゃないの?それとも知らなかったのかね。さてと・・恐竜のこと何にも書いてないけど・・興味ないもんで。めまぐるしい展開で、しかも長いので、ただただ疲れましたとさ。