スパイ大作戦2の1 地下よりの脱出
ストーナーとカーデルが妻と共に拉致されたが、この二人だけでは不十分。三人目のウェブスターがいないと、特殊武器の製造はできない。二人が殺されてしまうと我々にも武器の製造方法がわからなくなって困る・・ん?我々って誰のこと?二人を妻と共に救出してやれば、二人は感謝して我々に武器の製造方法を教えてくれるってか?今回は設定がわりとアバウト。拉致した側のスタバックがどこの国とつながってるか不明だし、どういう武器か不明だし、ウェブスターのことも不明。関係ないけどメンバーが集まった時のシナモンの白と黒のドレスはステキだったな、シンプルで。スタバック役はアルバート・ポールセン。鳥のクチバシみたいな鼻が特徴。スタバックはウェブスターの顔を知らない。ストーナー達は知ってるけど、別人がウェブスターとして現われてもうまく話を合わせてくれるだろうと、ジムは楽観的。実際協力してくれるんだけど、ああやって閉じ込められているところへ知らない女(シナモン)がウェブスターの妻として現われるのだから、いくら助けに来たとささやかれてもおいそれとは信用しないと思う。自分達から情報を引き出そうとして芝居してるのかも・・って思うはず。今回の舞台はサンフランシスコ。だから地震が起きても不思議じゃない。地震が起きて地下に閉じ込められ、しかもガス漏れしているという設定。地震は人工的にほんの一部で起こすだけ。近くにいる者はガス漏れが起きたという口実で避難させる。ローランは地震のニュースを読み上げるけど、あの文面にはジムにだけわかる暗号が含まれているのかな?たぶんそれを利用してウェブスターに扮した彼が脱出用の穴を掘る。脱出のめどがつけば、どうせスタバックは自分と手下だけで逃げ、ジム達を置き去りにする。ガスが漏れていると思い込んでいるから、わざわざ発砲して引火の危険を起こすことはない。自分達が通った後、穴をふさいで生き埋めにすりゃいい。ぐずぐずしていたくないから、特殊武器の製造方法を聞き出すのもあきらめる。実はがれきでふさがっていると思われている入口は、ウィリーやバーニーによって通れるようになっている。スタバック達はまんまとだまされたわけだ。今回はジムが大活躍でした。
スパイ大作戦2の2 トリック
今回はどこの国が舞台だろう。インカの財宝が出てくるけど・・。ほとんど毎日やってるので、録画はしていない。ちょっとポケッとしたり用事があったりすると、見逃し聞き逃し・・感想文も怪しくなるが・・まあいいや。コールという男がインカの財宝隠してる。カルドーザ大佐というのが拷問して場所を聞き出そうとするが口を割らない。ジムがキープという男になりすまし、二人に近づく。カルドーザと示し合わせ、わざとコールを脱走させ、隠し場所へ行くよう仕向ける。というのもリアス将軍というのがいて、この人はまともなので、彼に引き渡してしまうと財宝が横取りできなくなってしまうのだ。このコールってのが疑り深く、残忍。最初の方ではカルドーザってひどいやつだな・・と思うが、コールの方がもっとたちが悪い。脱走する時無駄に二人殺す。途中でシナモンも殺されそうになるのでひやりとする。それをジムがうまくとりなす。今回はジムが活躍。私自身は昔はバーニーのファンだった。あまり表舞台に立たず、裏で黙々と仕事する。そこがカッコよかった。今見ると昔ほど魅力感じないのはなぜかな。かえって表情とかわざとらしいかな・・と思ったり。目立たないように・・とは言え、そこはやっぱり意味ありげに見えなくちゃいけないから、そういう演技する。それでわざとらしく思えてしまうのかも。今回はウィリーが出てなくて、ボブというのがちょこっと。うすい色の目が印象的。目と言えばコールは拷問のせいで一時的に目が見えなくなっている。馬が動かないのでコールがいらだって腹を蹴りつけるが、それでも動かない。なぜならそこは崖だからだ。それを見てジム達は、彼の目が見えてないことに気づく。あれ本当に蹴っているのだったら馬がかわいそうだな。蹴ってる音だけ入れてるんだよね?コール役ダン・オハーリーは大昔「ジェミーの冒険旅行」でカート・ラッセル扮するジェミーの父親役やってた人。その頃はダニエル・オハイリーとか言ってたと思う。オハーリーは亡くなったけど、ボブ役ジャック・ドナーはまだ生きてる。今回一番危なかったのはシナモン。コールに撃ち殺されるところだったけど、覚悟はしていただろう。いつ命を落とすかもしれないってのは、この仕事の宿命なのさッ!えーと今日の夜が2の13で、明日の夜14話目にエリック・ブレーデンが出るんだよな。くそッ!東京へ行くから見られないぞ(涙)。
スパイ大作戦2の3 脱出口
東地区の人民銀行の支配人ベルジック(ジェームズ・デイリー)は、西側への逃亡を助けると見せかけて、彼らの所持金を奪い、ナチ再興の資金にしようとしている。逃亡者は全員行方不明。実は金庫室に抜け道があり、入ってすぐ二手に分かれている。ベルジックに言われた通りに行くと(よくわからないが)穴でもあって落ちてしまうようだ。懐中電灯用意してないのかよ・・と思うが、彼らはまさかトンネル通るなんて思ってないしな。今回いつものメンバーに加え、元銀行強盗ポールが参加。およよ、「コンバット!」でケリーやってたピエール・ジャルベールじゃん、懐かしい。まず彼が銀行で怪しいそぶりを見せ、連邦警察のザトペック(ジム)がベルジック達に注意を促す。他にバーニーが怪しいそぶりを見せ、届いたばかりの外国通貨が狙われていると思わせる。一方ローランは西側へ逃げたいカモとして現われる。金を渡し、いつも通りトンネルに案内されるが、ベルジックに言われたのとは反対の道を通る。ところでベルジックに渡した大金はどうなるのかな。回収できないし、必要経費?びっくりしたのはこの地下トンネルがちゃんと西側へ通じていること。一人くらい脱出に成功したのがいても不思議じゃないが・・。何でふさいでおかないのかしらと思うが、ラストの展開見ると、万一の場合に備え、自分達の逃げ道として確保しておきたかったのだろう。その後のバーニーやシナモンのやってることはよくわからない。ああなってこうなって・・あれ?警察に通報したのは誰だっけ?金を持ち、トンネルを使って逃げようとしたベルジック達は、レンガでふさがれているのを見てびっくり。ローランとポールがふさいだのだろうが、時間的に間に合う?警察署長の人はよく見かける。色が白くてちょっと太っていてたいてい悪役だけど、今回は違った。いつもは悪役の人がまともな人間やってるのを見るとちょっとホッとする。ジム達のことは連邦警察から来たと思い込んでいる。ポールの犯罪記録は嘘じゃないし(かなりあちこちで強盗働いた模様)。金庫室はロックされたため、明日の朝まで開かないというオチも笑える。
スパイ大作戦2の4 暗殺計画に便乗しろ
えーとどこかの国のゴマルクってやつが、ルーリッチ大統領を暗殺しようと企んでいるんだな。その計画を”記念日”と名づけているんだな。で、もしかしたら計画ばれちゃってるんじゃないかと心配してるんだな。世界的に有名な考古学者ベネット教授がスパイと間違われてとらわれてるんだけど、彼は重い心臓病で、取り調べもできない状態なんだな。字幕でやってくれるとこっちも助かるんだけどな。ロマルク?ドマルク?結局ゴマルク。国名とか人名聞き取りにくいんだよな。「犯罪心理捜査官」の時もフリードマーかと思ったらクリードマーだったし。私の場合感想書いた後もいろいろ訂正することが多い。できるだけ正確にしたいからね。ゴマルク役はマイケル・ストロング。どこと言って特徴のない人。逆にルーリッチ役はすぐわかる。「ボナンザ」のパーネル・ロバーツだ。あのもみあげ!こっちでは「ボナンザ」じゃなくて「カートライト兄弟」だったと思う。子供は早く寝ろ・・と追い立てられ、めったに見られなかったけど。ロバーツは2010年に死亡。けっこう最近まで生きてたのね。今回はあんまりおもしろくないんだよな。ルーリッチは、過去何度も命を助けてやってるんだからゴマルクが裏切るはずないと思ってる。ゴマルクはゴマルクで、ベネットなんかほっときゃいいのに、妙にこだわって計画もれたんじゃないかと心配してる。あまり大きな動きはなく、病院内でこそこそ。打ち合わせの時のシナモンは白と黒の大胆なデザインのドレス着ていて・・ぺネロープが着そう。彼女はベネットの妻と名乗って病院へ乗り込む。それに対しゴマルク側が調査した様子もなし。とにかくゴマルク側の動きが少なすぎる。どの程度まわりを味方につけているのかとかはっきりしない。ジムは記者としてルーリッチに近づき、ベネットは腕利きの情報員と吹き込む。ローランがベネットにすり替わり、ベネットとゴマルクが組んでルーリッチの暗殺企んだと見せかける。何か・・ここらへんになるとゴマルクの方が気の毒に思えてきちゃって・・。ルーリッチはゴマルクの裏切りを知って彼を撃ち殺すけど、彼はゴマルクにだまされた上、メンバーにもだまされており、こちらも気の毒。後で、死んだはずのベネットが生きてること知るだろうし、どんな気がするだろうな。ベネットだって、病気で意識がない間に死んだことにされたり情報員にされたり。ちょっと後味悪し。
スパイ大作戦2の5、6 対奴隷作戦前編、後編
このエピソードはわりと印象に残っている。あまり似ていないバーバラ・ベインと、アントワネット・バウアーがそっくりに見えてしまうメイクの不思議。もっとも、奴隷の競りにかけるにはベインもバウアーも年取り過ぎなんじゃという気もしたけど。近東の小国エルカバールではいまだに奴隷の売買が行なわれていて、隣国との緊張も高まっている。拉致してくるのがデグルート。支配者ボルガの弟ファサール王子は支持者も多いが、彼自身は王位には興味なし。ボルガにうまくだまされ、この国には奴隷制度はないと思わされている。ファサールの妻アマーラ(バウアー)はイギリス人。彼女を拉致して競りに出し、それをファサールに目撃させれば彼の目も覚めるだろう。もちろんそのままアマーラを出したのではボルガに気づかれるから、シナモンを出してくる。で、競りの最中にアマーラとすり替える。何の罪もないアマーラを誘拐して監禁し、薬でフラフラにして競りに出すのだから、今回の計画はやり過ぎという気がどうしてもする。りっぱなのは、すべてが終わった後で「奴隷廃止に協力できるのならもう一度やってもいいわ」とアマーラが言うこと。数十年前見た時に一番印象に残ったのがこの言葉。普通ならジム達に対し怒るでしょ。バウアーは色が浅黒く、シワの多い人。いろんなテレビ番組にゲスト出演していたが、印象に残るのはシワ。映画では「悪魔のワルツ」にちょこっと出ていた。ベインとそう年も変わらないのだが、ベインの方はとにかく白くてシワもない。デグルートは途中で出てこなくなる。手下のムーシャやってるのはシド・ヘイグ。ジャーラ役の人は見覚えがある。パーシー・ロドリゲス・・そうそうそんな名前だったっけ。カディという召使はピーター・ローレ・ジュニア。最初名前を見た時はびっくりしたのよ。え?ピーター・ローレの息子?って。でもローレとは無関係。顔が少し似ているので勝手にそう名乗ったらしいんだな。前編・後編に分かれているので時間はたっぷりあるから、展開はどうしてもスローに。コウモリを使うのも、びっくりはするけど、そんな必要あるのかな?って感じ。
スパイ大作戦2の7 未亡人は二度生まれる
ケーブルテレビにしたおかげで昔の懐かしい作品を見られるのはうれしいけど、「電撃」にしろ「頭上」にしろこれにしろエピソード名が出ないのは困るな。いちいち調べなきゃならん。ピーター・グレーブス初登場・・大昔見たはずだが覚えてない。たぶん彼のおかげで日本でもあんなにヒットしたのだと思う。体が大きくて銀髪でやさしそうな感じ。深みのある若山弦蔵氏の声がこれまたぴったり。吹き替えはやや聞き取りにくいが、画面はきれいだし、とり方は落ち着いている。いったいなぜ、用もないのにゆらしたり切り替えたりするとり方になってしまったのだろう。今はテレビのドキュメンタリー番組でさえサブリミナル効果狙ってるかのようなパッパッとしたうつし方するし、ホラー映画みたいにいきなり速回しとかしょーもないことやってる。この時代は出てくるものが時にスマートじゃない。今回身につけるトリック装置は不格好で、噴き出したくなるようなシロモノだ。・・と言うか、マジシャンは実際ああいうものを身につけているのか。ランニングとパンツ一丁ではマジックはできない?いやとにかくこの時代の俳優はちゃんとアップでとってもらえるし、それに耐えられる。画面をあれこれいじり回したりゆらしたりしないから、見ている方も心地いいし、集中できる。シナモンの美しい髪、バーニーの汗、遠くを見ているようなジムの色のうすい目。今回のゲストはウィリアム・ウィンダム。いろんなのに出ていて、1923年生まれでまだ生きてる。彼扮するヘロイン商人クレズニックは、某銀行支配人ウォルターと組んで大儲けしている。ウォルター役ジョー・マロスはテレビの「S.W.A.T.」のスティーヴ・フォレストに似ている。買い手の一人マハリス役はジョン・オーチャード。鼻の形とかボクサーみたい。クレズニックは金の亡者で、品質がいいからと売値を吊り上げる。マハリス達は結局は彼の言いなり。メンバーの働きかけで関係に亀裂が入る。元々お互いを信用していない。片方はいい気になってるし、片方はいつもおもしろくなく思っている。きっかけさえ与えればすぐ爆発だ。だましやがったな、はめられたんだ・・そしてお決まりのズドン。ところで「未亡人は二度生まれる」というのは007のパロディかな?
スパイ大作戦2の8 偽造紙幣マシン
このエピソードは細かい部分は覚えていなかったが、バーニーが箱の中に入って、ニセ札ができたように見せる・・ってのだけはよく覚えていた。だって・・笑えるでしょ。本物と見分けがつかないニセ札が作れる夢のような機械!・・でも中には人が(あはは)。ガレアという国のダボリーって男がニセ札作ろうと企んでいる。彼は証券会社の社長か何か?シナモンがホームズ夫人と名乗り、夫のいる鉱山が鉱脈掘り当てたが、公になって高騰する前に株を買いたいと、ダボリーに資金の融通を頼み込む。ローランはデヴィッドと名乗り、株を買いたいとダボリーに会いに来るが、持っていた金は紙以外は精巧なニセ札。財務課のギロー(彼はメンバーの協力者)はダボリーに圧力をかける。つまりダボリーには儲けるチャンス(高騰間違いなしで、誰もまだそれを知らない株)、金を作るチャンス(今まで本物の紙幣用の紙はあったが、印刷技術が今いちだった。そこへ紙は本物ではないものの精巧な技術が手に入ったのだから鬼に金棒)、それに圧力(金を用意しないと失脚するぞ)の三つがいっぺんに降りかかったわけで、これはもう前に進むしかない!悪人とは言え、四方八方から乗せられ、だまされているダボリーが滑稽でもあり気の毒でもあり・・。ダボリー達に何か聞かれても、「そこがコンピューターさ」で説明がすんでしまうのがおかしい。昔ながらの印刷ではなくてコピーってのも・・。今の時代見つかるニセ札はたいていコピーだもんね。まして40年以上前ならコンピューターならこういうことができてもおかしくない、コピーなら本物そっくりで当然って・・そりゃ信じちゃうだろうなあ。紙を入れるだけでお金が次々出てくるので、ダボリーが「ウソみたいだ」と喜ぶのも笑える。だってオートメーションに見えて、中ではバーニーがせっせと手作業。今思えば子供だましのトリックを大真面目にやってる。今回印象に残ったのは、ダボリー役ブロック・ピーターズのおっぴろがった鼻の穴。いや~空気の通りよさそう。気になったのはバーニーがダボリーの手下を撃ち殺したように見えたこと。手か足をケガしただけ・・ってはっきりわかるようにして欲しかった。あれだと死んだように見える。こちとらメンバーは基本的に殺しはやらないって思ってるもんで・・気になる。ところでダボリーは何で本物の紙持ってたのかな?
スパイ大作戦2の9 ヒスイの印璽
この回の特徴はネコを使っていること。IMFメンバーにはネコもいるのだ!ネコの手も借りるのだ!クワラルカートという小国があって、アメリカとは友好関係にあるが、皇帝のヒスイの印璽が盗まれ、アメリカ人実業家タガートの手に。彼は、買ったのだから自分のもの、そもそも来歴を調べればいろんな人の手を経てきている。今持っている者が持ち主なのだ・・と、うそぶく。これが元で友好関係が崩れ、クワラルカートが東側に近づくのはまずい。何としてでも印璽を取り戻せ。要するに政治が絡んでいるから取り返そうとするのであって、国益に関係ない国の話なら知らんぷりするんだろうなあ。で、茶色のネコ、ラスティが大活躍・・と言うか、ネコ頼み。まずシナモンがテレビの取材と称してタガートを訪問。印璽にまつわる呪い話を聞かせ、予言者だか千里眼だかに扮したローランが登場。タガートと警備主任コンウェイの気を引きつけている間に、ジムとバーニーが金庫室に通じる穴をあける。穴から印璽をおさめたケースまで板を渡し、ラスティの出番。音を立てず、細い渡し板を難なく歩く。ローランのメイクには笑ってしまう。目をつり上げるためのセロテープが見えそう。やってるマジックもばかばかしい。ローランやシナモンのうそくさい芝居はどうでもよく、目が行くのはネコ。犬と違い、ネコに何かさせるのは難しいってわかってる。タガートの会社は当時としては最先端の技術取り入れている。監視カメラ、コンピューター、防犯装置。美術品をおさめた一室は、それ自体が金庫のよう。それでいて印璽をおさめたケースにはカギもなく、ネコでも開けられる!タガート役ダーレン・マクギャヴィンは「事件記者コルチャック」が印象深い。DVDが出ているようで、欲しいのだが何となくうさんくさくて。「アンタッチャブル」とか「ガンスモーク」とかいろいろ出ているけど、よーく見ると吹き替えのみ収録・・とかさ。危なくてすぐには飛びつけない。残念だったのはタガートの声が大塚周夫氏じゃないこと。やっぱりこういうキャラは、ドスのきいた一筋縄ではいかないようなねちっこい声でないと。政府の命令さえ無視するようなやつなんだから。コンウェイ役モート・ミルズは「サイコ」に出ていたらしい。ヒロインを不安に陥れるハイウェイ・パトロールか?ラスティは途中で熱帯魚に気を取られて・・かわいいわぁ。バーニーはいろいろ指示出してたけど、動物に何かさせるならもっと単純な語句の方がいいんじゃないの?今だったらクリッカーかな。
スパイ大作戦2の10 両面陽動作戦
ヘイガー(フリッツ・ウィーヴァー)はチャリティの金を着服し、プラチナに変えてビリヤード台の下に隠している。フランスとイタリアの国境にある屋敷に富豪を招き、寄付金を集めるのだが、シナモンが車椅子の大富豪ボールドウィンとして参加。ヘイガーは病棟新設のためと称し、盲目の少女を連れてきたりして、参加者の同情心をあおる。ヘイガーのパートナーは妻のキャサリンだが、彼女は夫がボールドウィンに心を奪われるのではないかと危惧している。今まで集めた金は200万ドルほどだが、ボールドウィンの資産は5000万ドル以上だし、(キャサリンよりずっと)美しい。ジムはベストセラー作家のコーネルに扮するが、キャサリンはすぐにニセモノと見破る。で、ジムはヘイガーに雇われたのだと話す。ローランはヘイガーに、彼を殺すためキャサリンに雇われたと話す。そうやってお互いを疑心暗鬼に駆り立てる。ジムはキャサリンの心をつかむが、まあローランじゃ女性を虜にするのは無理だしな・・と、おかしくなった。バーニーはビリヤード台の下からプラチナの延べ棒を盗み出し、ウィリーと二人でヘイガーの車の部品に作り替える。バーニーいわく、「世界一高価なクルマだ」。夫に命を狙われていると思い込んだキャサリンはプラチナを持ってジムと逃げることに決め、車に積んで国境へ。こちらのプラチナは空気でふくらませたニセモノ。追いかけるヘイガーの車に、バーニーがトラックをぶつけ、国境警備員の注意を引く。警備員は部品がプラチナと気づき、密輸の疑いでヘイガーを逮捕。遠くからそれを見、また自分の車のトランクに積んであったはずのプラチナの正体に気づいたキャサリンは、ようやくジムにだまされていたことに気づく。でも彼女だってヘイガーと組んで金持ちや病気の子供達をだましていたわけで。ヘイガーはつかまったけど、キャサリンはどうなったのかな。共犯ということで突き出すの?今回のシナモンは車椅子に座ってセリフは「いくらいくら出します」ばかり。気前がよすぎて逆にうさんくさいけど、向こうの金持ちってそういう感じなのかもしれないな。我々とはケタ違いの財産持ってるのだからな。
スパイ大作戦2の11、12 黒の壊滅命令前編・後編
これは以前感想書こうとして見たんだけど、結局書かなかった。あんまりおもしろくないのだ。その上、前編・後編と長い。長いとおもしろさも二倍かというとそんなことはなくて、かえって内容薄まっておもしろくなくなる。シンジケートのボス、ウェインは賭博や売春の他に正当な事業・・銀行とか・・にまで手を伸ばそうとしている。そのため大金がスイスに流出。これを食い止め、組織を壊滅させるのが今回のミッション。いつものメンバーの他に形成外科医のリース博士も加わる。まず上院調査委員長のジムと連邦捜査官のバーニーがウェイン達に揺さぶりをかける。スイスへ金を運ぶ役のジョニーは、金に困って30万ドルを着服。ウェインの手下ジョニーに生き埋めにされる。それを救出し、ウェインの癖などを教えてもらう。ジョニーはウェインの幼なじみだから何でも知ってる。ジムとバーニーがウェインを連行し、ウェインに化けたローランとすり替わる。救出されたウェイン(ローラン)に、仲間のアルやビトーは船に乗って逃げるよう言うが、ウェインは整形手術をして別人になればいいと形成外科医コーラ(シナモン)に連絡。シナモンは手術をするふりをしてローランの顔を元に戻す。手術をずっと注視していたので、アルやビトーはローランがウェインだと信じ込んでいる。この後ローランは金庫に隠された組織の資料(帳簿?)をカメラでうつす。ジョニーに命じてジムを殺させたため、アルやビトーはウェインの行動は行き過ぎと危惧し、幹部会にかける。そうやってウェインが組織にとって危険な存在であるように持って行く。もちろん始末される直前、ローランは本物のウェイン(顔はローラン)と入れ替わる。ウェイン役はポール・スティーヴンス。メガネをかけたビトーがヴィンセント・ガーディニア、意外とハンサムなアルがポール・ランバート、殺し屋ジョニーがロバート・フィリップス、小柄で髪が真っ白な弁護士シーヴァーがヴィック・ペリン。
スパイ大作戦2の13 イメージをダブらせろ
スパイ大作戦2の14 雲上のマイクロフィルム
いつものことだが、最初のテープでの指令は何を言ってるのかさっぱりわからない。次にジムのナレーションが入るが、そこでもはっきりわかるというわけではない。また、メンバーを選ぶシーンでは、いつも同じメンバーなのになぜわざわざ?と、不思議に思ったものだ。今回のミッションはべスカという国の政府にマイクロフィルムが渡らないようにすることと、カルゾンという男を救出すること。フィルムは政府打倒運動支持者のリストらしい。すり替えは飛行機の中でということで、ローランとバーニーが貨物室に乗り込んであれこれやる。シナモンは有名な占星術師メラニーに扮し、副首相グリゴフに近づく。彼の地位をおびやかす者がいると吹き込み、不安にさせる。途中で飛行機は着陸し、スタール大佐と薬で眠らされているカルゾンを乗せる。スタールはシナモンが乗っているのが気に食わないが、こういう・・すきあらば相手の足を引っ張ってやれなんて思っている連中を操るのはたやすい。二人とも用心深い性格で、占星術など信じていないが、はっきりした証拠を見せられると簡単にだまされてしまう。「スパイ大作戦」や「刑事コロンボ」はこういう心理学的なものをうまく利用して作られている。貨物室の空気が薄くなるとか、首相との電話でのつじつま合わせとかハプニングはあるが、難なくクリアー。首尾よくフィルムをすり替え、カルゾンも救出する。ファイルにグリゴフの名前を見つけたスタールは喜び、彼を監禁する。しかし、ニセのリストに記載された名前と運悪く一致しちゃった人はどうなるの?スタール役スティーヴ・イーナットは「欺瞞作戦」にも出ていた。私、彼はすごいハンサムだと思うんだけど。バーニーはどの回でもあっちの線にこれを繋ぎ、こっちの線にあれを繋ぎ・・ってやってるけど、あれって専門家の目から見て正しい配線なのかしら。それらしく見せているだけで、実はメチャクチャとか?ミッション完了で、空港からどこか倉庫みたいなところへ行ってフィルムを燃やすけど、飛行機を降りたらすぐ、待機している別の機に乗って国を離れた方がいいんじゃないの?ウィリーとジムは出発地のパリのオルリー空港から直接ここへ飛んだから、その飛行機が空港にあるはずだ。
スパイ大作戦2の15 焼土作戦
カメラマンのレディングは某国諜報機関の手先でもある。敵はアメリカの人口を半減させるような肺ペスト菌をばらまこうと、150人ものスパイを送り込んだ。今回の任務はその所在を突き止めるため、暗号解読の鍵を見つけること。シナモンが、「エリート」誌の元カバーガールで、今は生化学者という触れ込みで、レディングに写真をとってもらう。途中背景に使う化学式を書くが、極秘なのについうっかり書いてしまったと動揺し、フィルムを破棄するようレディングに頼む。もちろん彼は別のフィルムを破棄する。本部に送信すると、ペスト菌に関係があるらしい。で、レディングと相棒のアレックスはシナモンからもっと情報を引き出そうとする。集中して見ていても、途中でわからなくなってしまうが、まあこういう流れだろう。銃弾を入れ替えているのは、メンバーが撃たれても大丈夫だということだが、ナイフで刺されたらどうするのかね。外で何やらやっているのは、地下室にいて外が見えない・・潜望鏡を通してしか見ることができない・・のを利用して、核攻撃が起きたと思い込ませるってことだ。ちょっと変わっているのはレディングの過去。彼の父親は核物理学者だったが、スパイとして処刑されてしまった。無実なのに・・と、彼はアメリカ政府を恨んでいる。見ている者には、父親をはめたのはアレックスだってのは見え見え。父親の友人ヅラをして、さぞレディングに国にそむくよう吹き込んだことだろう。さて、彼らはニューヨークに核爆弾が落ちたと信じ込まされる。潜望鏡で外を覗くと、焦土になってる。熱波も来たので、地下室も暑くなる。もちろん外から熱い空気送り込んだからだが・・(爆心地から)数十キロ離れてるとは言え、空気と一緒に放射能も入るんじゃないの?レディング役アンソニー・ザーブは「地球最後の男 オメガマン」に出ていた人。アレックス役ジョン・ランドルフもよく見かける。暗号は日付と電話帳を組み合わせたもの。カレンダーを見ると1967年だ。50年前?ひぇ~!シナモン役バーバラ・べインは「ヴォーグ」などでファッションモデルもやってたから、ポーズの取り方や表情はお手の物だったろう。
スパイ大作戦2の16 第二の防衛配置図
NATOのミサイル配置図は安全のため二枚に分けられ、会議が行なわれる国へ運ばれる。ところがそのうちの一枚が敵側スパイ、バーバラの手に。残りの一枚は会議開催国の国防省の金庫にあるが、バーバラはチアノー大尉と取引して手に入れようとしている。ちなみに今回のミッションのことは、国防長官だけが知っている。金庫から取り出し、カメラで写真にとるのはジムで、その後わざとつかまる。自白剤を打たれてもしゃべらないよう、前もってローランに催眠術をかけてもらってある。カメラはローランが受け取り、その後シナモンの手に。でもバーバラはローランが持っていると思っている?シナモンがフィルムを現像するシーンを見て、「あッ、その照明はまずい!」と思ったのは私だけ?明らかに老けて見えるし、よく見りゃシワも・・オオ、ノー、こういうのはバーニーにやらせなさい。シナモンはちゃんとした照明のもとにいなくちゃいけません!それにしても何だあの配置図は・・。子供の絵みたい。シナモンはデタラメの配置図書いて・・結局どうなったんだっけ。カメラでうつした方は金庫にあるからオーケーだとして、バーバラが手に入れた残りの半分は?今回バーニーもウィリーもあんまり仕事してない。ジムは寝てるし。ローランは珍しくバーバラと行動共にしてキスなんかしちゃって。バーバラの仲間二人を撃ち殺すのも珍しい。死体の始末はたぶんしてない。バーバラとチアノーの取引現場を国防長官に目撃させ、チアノーを撃ち殺したバーバラを彼が撃ち殺す。何か後味の悪い結末。普通はバーバラをその場で逮捕して残りの一枚を出させるでしょ。バーバラ役はケイト・ウッドヴィル。きれいな人だ。シナモンもそうだが、この頃の女性はワンピースタイプのドレスが多い。ベルトはしてない。おなかがポッコリ出ているような人には着られませんな。臨月ですか?って言われちゃう。チアノーは・・ジョセフ・キャンパネラかな?こんなに目が小さかったっけ?テレビの「マニックス」に出ていた人。背広や軍服の似合う、渋い二枚目。
スパイ大作戦2の17 王手!
今回のゲストはドン・フランクス。「ジェリコ」のシェパード大尉ですな。このシリーズ早くDVD化してくれないかな。フランクスは去年(2016年)4月に84歳で亡くなったらしい。どこかの国の民主化運動やってる地下組織に渡るはずの100万ドルの金の延べ棒が奪われる。鉄のカーテン内に移される前にそれを奪おうとしているのがチェスの名人グロート(フランクス)。それらを阻止し、組織に金を渡すというのがミッション・・だと思う。いつものことだがよくわからん。金はホテルの金庫に。ホテルはチェスの試合会場でもある。ローランは勝ち進んで決勝に進み、グロートと対戦し一回戦も勝つ。いきなり登場して自分を負かすなんておかしいと、グロートは不審に思い、インチキに気づく。と言うか、そうなるよう仕組まれているんだけど。コンピューターを使ってチェスに勝つというのはよくあるが、60年代だからそれなりの手順がいる。客席にいるシナモンがブローチに仕込んだカメラでチェス盤(観客用の大きいやつ)をうつす。その映像を見てジムがバーニーに手を知らせる。で、バーニーは入力し、次の手を弾き出す。それをジムがローランに補聴器に似せたレシーバーを通して伝える。グロートの仲間ミュラーが金庫のダイヤル番号を知るのも手間がかかる。後ろから覗き込むわけにいかないから、離れたところにいて、トランクに仕込んだカメラで支配人の手元を撮影。ビデオテープかと思ったらフィルムで、したがって現像しなければならない。ところが金庫にはタイムロックの機械が取りつけられ、一度閉めると12時間開かない。さあどうする。で、コンピューター・・ここでは電算機と言っている・・の影響で時計が狂うのを利用してタイムロック用の時計も進ませてやれ・・となる。金の警備にあたる兵士やホテルの客には、腸チフスが発生したと思わせ、予防注射を受けさせ、眠らせる。ここらへんは帝銀事件みたいでいやな気分にさせられる。グロート側が二人しかおらず、ローラン側が五人に増えた時点で、ある程度危機感をいだくはずだが。人数が多ければそれだけ取り分も減るわけだし。でも何の用心もしておらず、金は奪われ、金庫に閉じ込められ・・。空気は大丈夫なのかね。もっと気の毒なのは金の保管の責任者ステビア大尉(クルト・ローヴェンス)。責任取らされてひどい目にあわなきゃいいけど。いい人そうだし、心配。
スパイ大作戦2の18 ストレートフラッシュ
今回は大型客船の中・・と言っても全部セットだけど。45カラットのエメラルドの底に貼りつけられたマイクロフィルム。この頃はマイクロフィルムが多いな。今ならチップ、USB。エメラルドは兵器商トーマーが持っているが、マイクロフィルムのことは知らない。敵国情報員のぺトロージャンは、部下のウィリアムと共に乗り込んでいる。冒頭ジムがミッションを受け取るところは「暗殺計画に便乗しろ」とほとんど同じ。車のシーン、インスタント写真の撮影用ボックス、コインを入れるところ。ペトロージャン役マイケル・ストロングも「暗殺」に出ていたし。シナモンの襟元には「禧」の字が・・。さて、タンジール行きの客船のサロンに入り込んで、ルーレットやカードテーブルにイカサマ用の道具を取りつけるウィリー達。テーブルの下とか見ればすぐわかっちゃうような位置につけているのがご愛敬。ペトロージャンはトーマーにエメラルドを売るよう交渉するが、断られてしまう。次の計画として、たぶん金庫から盗むつもりだったのだろうが、バーニーが24時間武装警備員をつけさせるようにしたため、打つ手がなくなる。で、ローランがすご腕のカード師として近づく。シナモンは大勝ちの後、大負けして自殺を図るなどしてトーマーの気を引き、彼がローラン、ペトロージャン達とのポーカーに参加するよう持っていく。女性にいいところを見せたいという心理をうまく利用する。そのうちトーマーはエメラルドも担保にせざるをえなくなる。あれこれあるのだが、フィルムは無事手に入れ、エメラルドは模造品とすり替える。ペトロージャンを気絶させ、ローランのマスクをかぶせておく。ペトロージャンは船から落ちたと思わされているウィリアムは、当のペトロージャンだとは夢にも思わずローランを撃ち殺し、死体は船から投げ落とす。模造品とも知らず、エメラルドを持って船から降りる。ペトロージャンを殺させるように持っていくのは後味が悪い。ローランが手に入れた金はどうなるんだ?トーマー役ウィリアム・スミサーズは、クルト・ローヴェンスに似ていて、いつも間違えてしまう。スミサーズは鼻の形にちょっと特徴があるけど。トーマーは金もエメラルドも失った上に、シナモンにもあっさりふられる。感情に動かされないおかげで成功したと自慢していたけど、思いっきり動かされてるじゃん!これに懲りてギャンブル好きの女には関わらないことですな。
スパイ大作戦2の19 殺人者の罠
今回はジムの幼なじみウェブスターの救出作戦。彼はコーレイという男を殺した罪で死刑になりそう。あと24時間しかない。ウェブスターは面会に行ったジムに、行った時にはコーレイは死んでいた、恋人のルイザやコンスタンチン博士にはめられたと話す。次にローランとウィリーが神父だか牧師だかに化けて独房を訪ねる。独房の壁の作りを利用し、板ですき間を作って、ウェブスターはそこへ入る。刑務所では彼が脱獄したと思い込む。狭いすき間でじっと待つというのは「インサイド・マン」を思い出す。窮屈だが死刑になるよりはマシ。ローランがウェブスターに化けてルイザを脅すが、何も吐かない。しかし怖くなった彼女はタクシーである場所へ。そこにいたのは死んだはずのコーレイ。彼の身代わりを用意したのはルイザらしい。コーレイはもう用ずみとばかりにルイザを撃ち殺すが、彼自身も墜落死してしまう。今回の事件にはギリシャの博物館から盗まれた王冠が関係しているらしい。コンスタンチンがコーレイに盗ませたのだが、コーレイが裏切る。自分はウェブスターの手にかかって死んだと思わせる。王冠は隠してあったが、簡単に見つかる。事実を警察署長に申し出ても、死刑は中止してくれないだろう。で、次の作戦。ローランがコーレイに化けて、コンスタンチンらと話しているところを署長達に見せつける。次に自動運転の車にコーレイの死体を乗せて走らせ、署長達に追跡させる。適当な場所で車は崖から落ち、炎上する。署長達はコーレイが前から死んでるとは知らないから、何も疑わない。おまけに王冠が無傷で見つかった。ウェブスターの死刑も中止だ。で、ウェブスターはやっとすき間から抜け出す。看守は彼の出現に驚く。ウェブスター役ケヴィン・ハーゲンは西部劇とかでよく見かけた人。鼻の形に特徴があり、ローランにもマスクを作る時「この鼻には苦労した」とわざわざ言わせる。ルイザ役マリアンナ・ヒルは「ハワイアン・パラダイス」などに出ている。ブロンドで、この時代らしく化粧が濃い。どこと言って特徴のないタイプ。車をリモコンで動かすところはかなり長い。張り切っていろいろ見せるが、長すぎる。今なら小型カメラを仕かけ、その映像を見ながらできるけど、バーニーには道全体は見えないはず。ここで曲がってここで加速してなんていう細かい操作できるかね。
スパイ大作戦2の20 毒には毒をもて!
今回のゲストはエドモンド・オブライエン。たぶん映画で何度か見てるはず・・「ミクロの決死圏」とか・・だが、思い出せない。IMDbで見たら一時ナンシー・ケリーと結婚してたようで。「悪い種子」のクリスティーン。ホールダー(オブライエン)は卒中の特効薬ディラトリンなど、いろんな薬の模造品を作っている。毒にも薬にもならないならともかく、中にはそのせいで死に至るケースも。ただ、現行の法律では薬の偽造だけでは軽い刑にしかならないので、最終的には脱税の方から攻めると・・。後でわかるが、薬は粉ミルクが原料らしい。そのせいか指で押すとボロボロ崩れてしまう。それにしても人命に関わる犯罪より、脱税の方がずっと重罪とはねえ・・アメリカって不思議。それと冒頭のいつものシーンでキスシーンが出てくるけど、本編にはなかったぞ。今回の作戦ではホールダーに、自分が卒中起こしたと思い込ませる。医者の心得がある彼に、めまい、頭痛、高血圧、毛細血管が切れる・・と段階的に症状を出させる。合わないメガネでめまいや頭痛というのは「ABC殺人事件」みたいだな。血圧測るシーンでは、そんな姿勢で測るかよ・・と思ってしまう。やたらタバコ吸うのもバツ。こめかみの血管が切れるところは、そこらの血みどろホラーよりよっぽど怖い。すっかり信じ込んだホールダーは病院へ。その前に製薬会社の社員になりすましたシナモンを始末するよう手下に言い残す。悪人とは言え、病人にされて気の毒に・・と思って見ていたこっちも、用がすめば殺すのかよ・・と、芽生えかけた同情心吹っ飛ぶ。とどめは卒中の特効薬。これで助かります、もう安心です・・とマコーネル医師(ノア・キーン)、バーニーがディラトリンを出す。押してみるとボロボロ崩れる。こんなの効かない、だって自分が作ったニセモノだから・・思わず白状しちゃいましたとさ。そこまではいいけど、この後目を疑うシーンが・・。みんなして出てきて顔見せちゃって、ジムは「バーニー」って名前まで呼んでるし、こんな正体さらけ出すようなこと彼らがするわけないんだけど。自白を録音したテープ持ってささーっとスマートに引き上げるはずなんだけど。模造薬じゃあ軽微な刑・・とたかをくくっているホールダーに、脱税で20年はくらうぞ・・と。ぎゃふんと言わせたかったのかな。
スパイ大作戦2の21 第三の町
今回はちょっと変わっている。ミッションではなく、休暇中のジムがトラブルに巻き込まれる。車である町を通りかかったジム。この先の山荘でローランと落ち合う予定。喉をうるおそうと立ち寄った薬局、カップルが何やら紙袋を受け取るが、落としてしまい、中から銃が転がり出る。しかもガスが噴射。たぶんこういうのを目にしても、ジムは何も見なかったことにすると思う。彼らは警官じゃない。仕事以外ではできるだけトラブルを避けるはずだ。ただ、今回はまずいところを見られた・・と、向こうから近づいてくる。保安官までぐるなのだから抵抗しても無駄。耳をすませ、会話から事情を探る。そのうちローランが心配してやってくる。医者に卒中で倒れたと聞かされびっくりするが、様子がおかしいのに気づく。今のジムにできるのはまばたきだけ。まばたきとくればモールス信号、気の長い話で・・。ピーター・グレーブスはさぞまぶたが疲れたことだろう。ローランはシナモンをジムの妻ということにして呼び寄せる。電話を受けたシナモンは、話の内容が妙でも余計なことは絶対言わない。盗聴されてるとわかっているからだ。この用心深さ・・トムクルの映画では標的の前で名前で呼び合うなど、それでもプロかよッ!って感じで、緊張感なさすぎ。医者連中もジムの前でペラペラしゃべる。まあジムの素性知らないから無理もないが。ほとんどが病院内での出来事で動きがないが、カップルの車がハイウェイをひた走るシーンを入れ、バランスを取る。標識が知らない地名から始まって最終的にロスが出てくるのもうまい作り。連中のことはよくわからない。町民はほとんどぐるなのか。洗脳されているのか。リーダーの医者は、ロシアから亡命したロケット学の権威を見せしめのために殺すとか言っていて、共産主義者ってこと?カップルはホテルに泊まり、フロでの事故を装って暗殺・・でもそうするとあの銃は?撃つんじゃなくてガスを使うんなら銃に仕込むかな。銃だからジムの目にとまったんだし。ローランは医者に化け、ジムが死んだことにして霊柩車を呼び、さっさとずらかる。他の町の警察呼んで、連中の始末はお任せ。カップルも逮捕されたようで、何か拍子抜けするけど、今回のメインはジムの救出だからね。ガソリンスタンドのウィリアムは盗聴の他、よそ者の出入りにも目を光らせる。声が愛川欽也氏なのが何とも・・時代を感じますな。
スパイ大作戦2の22 スリラー作戦
今回のはあまりおもしろくない。ばかばかしいって言うか。登場人物は少なく、場所も限られている。舞台劇みたいな感じ。暗殺組織があって、バート(ジェラルド・オローリン)というのが中心人物。ただし、彼は手はくださず、アシスタントのカーニーにやらせる。犠牲者はすべて行方不明で、死体が残らない。それというのも焼却炉で焼いてしまうからだ。今回のミッションはバートが殺人者であることを立証するのと、以後の殺人を封じること。シナモンとジムがハーパー夫妻に、ローランがジムの兄に扮して、バートを夕食に招く。ジムは飲んだくれで、シナモンとの仲は冷えてる。途中で怪奇現象・・ポルターガイストが起きるが、ローランは7歳で死んだ自分達の弟の霊のせいと説明する。シナモンは二人きりになるとバートを誘惑、夫を殺せば財産が入ると持ちかける。バートははねつけるが、メンバーは彼を追いつめ、カーニーがジムを殺すよう持っていく。いつも通り死体は焼却炉で始末するが、その晩バートの家では怪奇現象が起きる。もちろんバーニーとウィリーがあれこれお膳立て。シナモンとローランも来て、怪奇ムードをあおる。見ていておもしろくないのは、バートやカーニーがだまされているのが爽快と言うより気の毒に思えてしまうからだ。怪奇現象そのものもモタモタした感じ。バートのようなタイプは、怪奇現象に驚きはしても、大の大人達が子供の霊を本気で信じているのを見た時点で、こんなやつらと関わり合うのは危険と、さっさとおさらばするはずだ。もちろんそれだと話にならないけど。バートの家だけ大風や雷というのは、隣家とはよほど離れているのだろう。カーニーはジムの車を乗り捨てるにしては手袋もせず運転していて、指紋はどうするのか。と言うか、このシリーズではバーニー達もいつも素手で細工していて、指紋のことは気にしてない。結局バートはカーニーをジム(の亡霊)だと思わされ、撃ち殺してしまう。あとは警察を呼んでミッション完了。いくら悪人でもこんな殺され方、陥れられ方は後味が悪いよな。CMで「原子力潜水艦シービュー号」や「タイム・トンネル」のDVDの宣伝していた。「インベーダー」のこともあったな。「タイム」はよく見ていたけど、今見るとどうなのかな。おもしろいのかな。「インベーダー」の方は田舎ではやってくれず、見たことなし。小説版は持ってる。
スパイ大作戦2の23 不死鳥を葬れ
某国の文化大臣で人民美術館の館長プロホシュは、西側から盗み出したある特殊な合金のサンプルを東側の大国へ渡すことで復権を企んでいる。サンプルはパイプを組み合わせた造形作品のどこかに隠されている。委員長の来館まで数時間という時に、プロホシュ暗殺未遂事件が起きる。向かいのビルから撃ったのがローラン扮するニコラスで、館内から手引きをしたのがシナモン扮する妹のスティルカ。以前国家保安庁長官だったプロホシュに両親を殺され、その復讐という筋書き。プロホシュはかなりあくどいことをやってきたらしい。降格されたのはそのせいだろう。今まで八回命を狙われたが、その度に生き延び、自分は不死身だと自信持ってる。もちろん自信だけでなく用心深い。私最初あのパイプ作品の題が不死鳥なんだと思ってた。でも不死鳥はプロホシュのことなのね。ちょっと考えれば撃った後でニコラスが逃げずにグズグズしていたのはおかしいし、スティルカが靴やらハンカチやらを落として警備兵を誘導するのもわざとらしい。でも兄妹はプロの殺し屋ではなくそこらの一般人だから、あっさりつかまっても誰も不思議には思わなかったのだろう。暗殺捜査のために国家保安庁から乗り込んできたのがジムやバーニー、ウィリー。そのうちバーニーとウィリーが例の作品からサンプルを取り出すため溶接作業。見回りに来た警備兵には溶接による熱気とか臭いとかで変化を気づかれるはずだがスルーされる。途中で警備兵二人が作品を見るため近寄ってきて、ウィリーが重いパイプを必死に支えるというお約束のピンチも。ただ、結局二人が何をやっていたのかはよくわからず、そこは見ていて残念だった。入り組んだパイプの中の一本をはずすには、他の部分もはずさないとだめだってことだったのかな。二人とも黒子スタイルで、見回りが来る度に急いで暗闇に退き、闇にまぎれてやり過ごすというのには笑ってしまった。サンプルがなくなっていて、プロホシュが青くなって終わりかと思ったら、爆発が起き、その場を離れていたプロホシュが委員長暗殺犯人と疑われてつかまるという筋書きだった。あ、そうなんですか。今回シナモンは最初出てきた時変な髪型で、カツラでもかぶってるみたいだったな。スティルカ役の時は髪型も化粧も地味め。それでいて手がうつるときれいに伸ばして手入れされた爪が目立つのがちぐはぐな感じだった。
スパイ大作戦2の24 鉄条網とリンチ
こういう中南米あたりの刑務所、収容所を舞台にしたものって時々ある。汗とホコリと砂や泥で暑苦しくてむさくるしくて・・ま、たまにだからいいんですけどさ。某独裁国の獄中にいるのがデルガド。わざと投獄され、今では模範囚としてデルガドの監視役をしているのがカルドーザ。彼は外部との連絡係のようなことをしているのか。ところが彼は他の囚人達からは密告者だと疑われ、命が危ない。バーニーは二人とも脱出させればいいじゃんと正論を述べるが、デルガドには脱獄する気はない。獄中にいる方が殉教者って感じで言葉にも重みが出るからだ。そりゃアンタはそれでいいだろうけどさあ・・。今回ウィリーはお休み。ジムとバーニーが新入りとして刑務所へ。ローランは護送係。早速一騒ぎ起こし、おまけにバーニーはすぐ脱走すると吹聴する。翌朝脱走を試みたリベロが射殺され、囚人達はカルドーザが所長にチクったせいだと怒りをつのらせる。囚人で目立つのは三人。黒人のクラウスは目が離れていて、どこかで見たことのある人。ポール・ウィンフィールド・・「ターミネーター」に出ていたらしい。ヒゲ面がスペリーゼで、演じているシド・ヘイグは「デビルズ・リジェクト~マーダー・ライド・ショー2」に出ていたらしい。銀紙細工が趣味なのがデューク。シナモンとベラスケスが赤十字として視察に来る。シナモンは看護師姿で慰問品を配ったり質問をしたりする。慰問品のうち、ジムとバーニーに渡す箱には印がつけてある。武器が隠してあるからだが、慰問品のなかみはチェックしないのね。囚人達はカルドーザをつかまえ、リンチにかける。殺せとなった時、カルドーザは自殺用の遺書を書くと言い出す。それがあれば囚人達が殺人の罪に問われなくてすむ。ここが印象に残った。彼はデルガドを尊敬し、苦難の日々を耐えている。密告なんて全く覚えがないのに、みんなの恨みを一身に受ける。と言って自分とデルガドの関係は漏らすわけにはいかない。彼の方がよっぽど殉教者に見える。カルドーザ役はマイケル・トーラン。やさしそうな顔立ちで、こういう善良なキャラを演じることが多い。
スパイ大作戦2の25 恐怖のリモートコントロール
バツィアという国だか地名だかのところでB52が墜落。エエッ、あの巨大なやつが?フェイル・セーフ装置とかいうのが作動して爆発するはずだったけど、なぜか働かず、押収されてしまった。バツィアにはアメリカから亡命したシパード(ブラッドフォード・ディルマン)というキレ者がいて、こいつが装置分解に成功すると、構造のヒミツが漏れてしまう。バーニーは爆発させれば簡単じゃん・・と言うが、当局としてはなぜ爆発しなかったのかその理由が知りたい。だから取り戻せ。ついでに亡命しやがったシパードも連れ戻せ。裏切り者は許せん・・てか?ローランとシナモンがランウェイ夫妻としてシパードの前に現われる。ローランが装置の製造に関わったと思わせることに成功。シパードは早速シナモンを人質に取り、ローランに分解を強要。手っ取り早い方法があるとすぐそっちの方へ行くので、シパードはちっとも優秀に見えない。操作するのにマジックハンドみたいなものを使うけど、当時はこれがリモートコントロール・・遠隔操作だったんだよな。そう言えば昔のビデオのリモコンは本体とコードで繋がっていたな。今の人はコードレスしか知らないんだろうけど。シナモンは装置のそばにいるから、もしローランが操作を間違ったら・・と、ハラハラして当然だけど、その爆発の程度ってどれくらいなんだろう。別の部屋から遠隔操作するくらいだから危険なんだろうけど、ローランがニセの発作起こした時、シナモンはすぐそばに駆けつけていて・・あれ~境の扉なしかよ~とびっくり。ここらへんはよくわからないな。第一フェイル・セーフ装置って何?日本語でお願いします。医務室でローランとシパードが入れ替わり、装置は車椅子に隠して研究所から脱出。シパードを眠らせてローランのマスクかぶせ・・ここはいい。でもローランがシパードのマスクかぶるって・・いつ用意したの?この場で作ってるヒマないし、あらかじめ・・写真だけで精巧なマスク作れるの?今回のディルマンはあんまりよくなかったな。動きが少ないせいもあるけど・・メガネに手をやるくらい。キレ者っていう設定だけど、頭が切れるんじゃなくて、気が短くてすぐキレてたな。
オマケ↓すでに感想書いたのに間違ってまた書いてしまった。ボツにするのも何だから載せておく。
恐怖のリモートコントロール
リモートコントロールとあるけど、出てくるのはロボットアーム。戦略爆撃機が敵国で墜落し、フェイルセーフ装置が無傷で回収されてしまった。って、フェイルセーフ装置って何だ?アメリカから亡命した物理学者シパードが分解に成功する前に装置を取り戻すことと、シパード自身も連れ戻せというのが今回のミッション。敵に知られたくないのなら爆発させればいいのだが、当局は今回自爆装置が働かなかった原因を知りたいらしい。それにしても墜落が昨日で翌日にはジムが呼び出されるってずいぶん早いね。シパードは・・マリノ・マッセかな?いや違った、ブラッドフォード・ディルマンだ。まだ生きてるかな?調べたら2018年に87歳で死亡、あら残念。ローランがラングリー教授、シナモンが妻で主治医のジャネットに扮してシパードに近づく。ジムが墜落機のパイロットに扮して、ラングリーが装置に関係しているとにおわせる。それに引っかかったシパードはジャネットを人質に取り、ラングリーに装置の分解を迫る。頃合いを見てラングリーは心臓発作を起こし、一同が診療室に移動したスキに、シュレッダーの修理人としてウィリーと共に入り込んでいたジムが装置を分解。ダストシュートを通じて大使館員役バーニーの手に渡す。バーニーはラングリーの車椅子に装置を隠す。ラングリーが死亡したと見せかけ、スキを突いてシパードを倒し、ローランとシパードは入れ替わる。ラングリー達を送り届けるという口実でシパードに変装したローランも研究所を脱出。今回はわかりやすい流れでした。シパードはかけているメガネにしきりに手をやる神経質っぽいキャラ。何度もくり返されるので演技がへたに見えるのが残念。シパードは送還されたら今度は敵国の状況を吐けということになるんだろうな。せっかくこの国で資金の心配せず、のびのび研究できて満足してたのに。ロボットアームのシーンではローランは口をパカッと開けていて・・。さぞテレビの前の視聴者も釣られて口をパカッと開けていたことだろう。今回ジムはパイロットになったりダストシュートの中を動き回るなど忙しかったな。それに比べウィリーはほとんど何にもしてなくて楽でした。看護婦役の人が妙に印象的。若くて顔が小さくてまるで人形みたいな顔立ち。突然夫をなくしたジャネットを気の毒に思っていて・・。ジュディ・レヴィットと言って、「スタートレック」で知られているウォルター・ケーニッヒの奧さんだった人らしい(ファンじゃないので何も知らん)。