スパイ大作戦 シーズン1

スパイ大作戦1の1 核弾頭を奪え

記念すべき一回目。まだ形が定まっていない印象。作戦の立て方、進め方は決まってるけど、メンバーのキャラはまだ流動的。特にローランとシナモン。ローランはハデ好きで、スキあらばシナモン口説きかねない。シナモンは多くのスパイ物がそうであるように、期待されてるのはお色気。髪の色やヘアスタイル、化粧の感じが少し違う。いつもは真っ白けという感じ。最初メンバーが集まってカードをしているが、ミッションの準備の一つ・・と思ったら違った。ダンが来るまでの時間潰し。と言ってもスキあらば・・の連中ばかりなので、なごやかムードはなし。ウィリーだけは何もズルしない・・と言うか、できないようで(かわいい!)。ダンが来て、カードをやめて集まる時のウィリーは、やけに胸のふくらみが目立ち、笑ってしまう。今回のミッションはサンタコスタとか言う国の将軍が持ってる核弾頭を奪うこと。将軍はホテルに司令部を置いているので、メンバーは客として泊まる。バーニーだけは衛生局の職員としてあちこち潜り込み、仕かけをする。将軍は核弾頭を金庫室に入れている。宿泊客も貴重品を預けたり出したりするので、日に何度も開け閉めがあり、あまりいい置き場所とは思えない。核弾頭の入れ物を開けるはずだったメンバーのテリー(ウォーリー・コックス)が指を負傷したため、ダンが代わりに入る。将軍も一緒で、金庫室の中で開け方を教えろと迫る。失敗すれば核爆発が起き、一般人も巻き込む恐れのあるこんなやり方は、今だったらありえないね。ウィリーは、テリーの入ったトランクを運んだり、片手にダン、片手に将軍が入ってるの運んだり、ホント今回は大変でした。時計の商品見本が入ってることになってるから、あんまり重そうに持つわけにいかないし。縛り上げた将軍の護衛二人がメンバーの行動ずっと見てるとか、スパイ物にしては?の部分が多い。ローランは将軍だけでなく、ダンにも化ける忙しさ。ラスト・・ミッションに成功し、追っ手を振り切って飛行機で飛び立った後に落ちてるダンのゴムマスク。こんなの残していくなんてありえない・・と思いつつも、効果的。1時間物だが、一本の映画見終わったような妙な充実感。作り手の力の入れようが伝わってくる。

スパイ大作戦1の2、3 刑務所突破作戦

スパイ大作戦1の4 売国奴を粛正せよ

スパイ大作戦1の5 大量殺戮者

スパイ大作戦1の6 武器弾薬を渡すな

スパイ大作戦1の7 録音ワイヤーは何処だ

新兵器の情報持ち出そうとした諜報員が命を落とす。秘密警察が録音ワイヤーを見つけ出そうと捜し回っているが、どうしても見つからない。場所は湖の近くの観光地で、ほんの1分ほどの間に隠したらしい。他の国のスパイも狙っている。で、ローランがボート番、シナモンがカメラウーマンとして乗り込む。ダンの指示は、追いつめられた諜報員の身になって考えろ・・だ。不思議なことに、ダンは打ち合わせの後は出てこない。バーニーもウィリーも出てこない。何となく人手不足ムードが漂う。ローランとシナモンは偶然再会した元恋人どうしを装う。ローランがワイヤーを捜しに行ってる間、シナモンはホテルの部屋にずっといて、あらかじめ吹き込んだ会話の録音テープを流す。盗聴されてるとわかっているので、逆にアリバイ作りに利用する。テープの内容はカップルの甘い会話。盗聴する方はこんなの聞かされてうんざりだろう。テープが終わってもローランが戻らないので、シナモンは枕を相手に一人芝居をするはめに。会話が途絶えると怪しまれるからだが、私から見ると延々としゃべってる方がかえって不自然だと思うが。ローランはあっという間にワイヤーを見つける。目の前にあるからみんな気づかないのだ。だったら自分もみんなの目の前で堂々と手に入れてやる・・と、自信満々。もちろん手違いでワイヤーは釣り好きな少年の手に渡ってしまう。釣り糸にちょうどいいということなのか。と言うか私には最初から最後まで何でワイヤーに録音できるのか・・そこんとこが理解できないんだけど。シナモンは少年の家に行き、写真をとらせてくれと頼むが、母親は疑り深い性格で、絶対にだめだと言い張る。父親の方は警官で、ていねいにおじぎをするのが珍しく感じた。礼儀正しく真面目そう。少年は明るく元気だが、いじめっ子に目を付けられているらしい。アンド異常に警戒心の強い母親。普通はここまで描写しない。秘密警察の長官役はリチャード・デヴォン。西郷隆盛、あるいは絵に描かれたペリー提督に似てないか?大尉役クルト・ローヴェンスはよくナチの将校とかやってた人。まだ生きていて「天使と悪魔」では枢機卿やってたらしい。まあ今回は当時夫婦だったマーティン・ランドーとバーバラ・べインが、恋人どうしを演じるという、はたから見ると勝手にやってろ的内容でした。

スパイ大作戦1の8 越境作戦

スパイ大作戦1の9 選挙戦にアタック!

スパイ大作戦1の10 誘拐に挑戦しろ

スパイ大作戦1の11 生贄

スパイ大作戦1の12 幽霊を呼べ!!

今回はずいぶん変わっている。方向性が定まっていないシーズン1ならではというところか。科学者のマーサは、夫カートの死後もオーストリアにとどまって研究を続けているが、最近アメリカへの報告がない。どうやら霊媒師を装ったボルジャックが、カートの意向だからと鉄のカーテン内に連れて行こうとしているらしい。それを阻止せよ。今回ダンはマーサと顔見知りなのでパス。シナモン、ウィリーも出てこない。アリアナという霊媒師が加わるが、ローランとバーニーは信じていない。ローランは芝居だと思ってるし、バーニーは非科学的なことは信じない。同じ信じないにしても、少し違っているのが印象的。ちなみにダンは中立。ボルジャックの降霊はインチキだが、マーサの家には確かに何か霊がいるようだ。カートの霊ではなく、彼の身代りで殺された男の恨みの念。蜜蜂が何度か出てくるのが不気味だ。いつものミッションとは勝手が違うのか、もたもたした感じ。用意した細工は停電のため使えない。怪奇現象にはローランもバーニーもどう反応したらいいのか迷ってる感じ。どうせならアリアナではなくシナモンにして、いつも通りだましまくるか、さもなくば本当に霊はいるのだとはっきりさせるか。ボルジャックや助手のクロガーの死は人為的なものではないから、殺された男の念は存在するんだと思う。もっとも、じゃあ何で一年もたってから復讐したのかという疑念はわくが。カートがどこかで生きていて、ボルジャックが情報引き出し、それでマーサを信用させていたというのはいいとして、なぜかカートが死んでしまった、その理由がはっきりしない。もたもたの上にあやふやかよ・・とじれったい。マーサの家から帰る車中、アリアナがカートの降霊は自分の芝居だったことを明かし、見ている者(私)をがっかりさせる。真実とイカサマの境界線上にいるアリアナ。いつも信じてもらえなくて不満を持ってるはず。ここは一つローランかバーニーに「君の芝居にはすっかりだまされたよ」と言わせ、「あら、芝居なんかしてないわよ」と返して欲しかった。アリアナ役はマーティン・バートレット。どこかで見たような顔だが思い出せない。まあ・・「電撃スパイ作戦」ならこういうのもありだけど、「スパイ大作戦」には向かない内容でした。ボルジャックやっつけても、また次の勧誘者が来るだけで、問題の解決になってないし。

スパイ大作戦1の13 冷戦のダイナマイト

今回、前半は何をやっているのかよくわからない。後半はずっと裁判で、前半何のために動き回っていたのかわかる仕組み。この年になればある程度理解できるけど、子供の頃見たって何が何やらだろう。まあ見た覚えもないんだけど。東欧の国が舞台か。秘密警察の長官ヴァーシュ(キャロル・オコナー)は、アメリカ人の犠牲者を物色中。公開裁判やって有罪にして、アメリカにケンカ売ろうという魂胆か。副総理クドノフ(デヴィッド・オパトシュ)はまともで、ヴァーシュのことはよく思っていない。ちなみに総理は全然出てこない。リサ(ゲイル・コーベ)の夫は、アメリカのスパイとして裁判で有罪になったらしい。彼女は今はヴァーシュの愛人。ダン(に化けたローラン・・ただし声はなぜかローランのまま)はリサに夫の友人と称して近づく。いい獲物が現われた・・と調べてみると、ダンは集団農場を視察して回っていて、それがいずれもダムの近く。しかも車からは大量の爆薬が見つかった。アメリカ人だし有罪間違いなしだし、裁判を中継していいとこ見せてやれ!!ところがローランのダンがリサの前に現われたちょうどその頃、ダン本人はクドノフを訪ね、歓談。裁判をテレビで見たクドノフは、ヴァーシュにダンは自分と一緒だったと断言。副総理が証人となると、いくらヴァーシュでも形勢は不利。で、クドノフ暗殺を謀るがローランが阻止。前半あっちにもこっちにもダンが出てくるので混乱するが、要するにヴァーシュ側にもクドノフ側にもしっかりダンを見せておくのが狙い。途中で弁護士に扮したローランが、リサとヴァーシュの仲を暴く。ヴァーシュは保身のため、リサをスパイ扱い。何とか言い繕うが、リサがショックを受けて目に涙がわいてくるシーンが印象的だった。さて、ヴァーシュの悪事を暴くにはクドノフが証言するしかないが、法廷に出ようとすれば必ず妨害される。そこで彼はローランに化けて出廷する。証人席についたところで仮面をはぐわけだ。でも、こんなことをすれば・・ローランが二人いるってことから、ダンも二人いたのかも・・片方変装してたのかも・・ってわかってしまうと思うが。ヴァーシュの部下役でマイケル・ストロング。バーニーとシナモンは今回はお休み。

スパイ大作戦1の14 戦慄のスパイ養成所

スパイ大作戦1の15 暗殺者”レディ・キラー”

スパイ大作戦1の16 ヒトラーの遺産を奪取せよ

スパイ大作戦1の17 第三の壁

スパイ大作戦1の18 シンジケートをばらせ

スパイ大作戦1の19 ダイヤモンド作戦

スパイ大作戦1の20 第四帝国を阻止せよ

今はほとんどないだろうが、昔はこういうナチの残党絡みのエピソードはよくあった。今回のはやや説明不足な感じ。20年の刑を終えたレイノール博士が、匿名のスポンサーから南米のポルタウベラへ招かれる。相手の正体は不明だが、ジャングルの中にはりっぱな建物。で、要するにナチの亡霊どもの野望を粉砕せよというのがミッション。ダンがレイノールに、シナモンがその娘に化けるが、本物のレイノール父娘はどうなってるんだ?あたしゃ途中で本物が現われてダン達がピンチになるのかと。レオナルド・ダ・ヴィンチならぬレイノール・ダン・ピンチ・・なんちゃって。娘は28歳だが、シナモンもそのつもりかね。今回ウィリーはお休み。出迎えたのはルッド。司令官ボールマンは事故で療養中とかで、彼が全部取り仕切っている。他にも四人ほど集められていて、みんな帝国の再興を夢見ている。壁に掛かっている写真だか肖像画だかは、はっきりうつらないがローランに似ているので、彼がボールマンにすり替わるのだというのは予想がつく。ただ、冒頭で正体不明と言っているから、ボールマンのことは知らないはずで、マスクもいらないほど似ているのは都合がよすぎる。ボールマンに近づいたダンは、人形なのに驚く。ダンはボールマンを殺すか気絶させて運び出し、ローランとすり替わってもらうつもりだっただろう。結果的には人形だったのは都合がよかったかも。運び出すにしても忍び込むにしても窓には防犯装置がついているはずなのに、無視されている。ルッドはドイツの主要都市に五人を送り込んで本部を設置し、500人集めて教育し、暴動を起こさせる計画。その後、機を見て自分が総統に就任するつもりなのだ。だからローランがボールマンとして現われると驚愕する。他の連中は全く疑っていないし、実は人形だなんて今更言えないし。一人で何もかもやっていたせいで、いざとなると味方が誰もいない。とうとうローランを撃ち殺すが、もちろん空砲。死体を運び出すという口実でダン達は撤退。帝国再興の夢は消え、だまされたと知った四人は・・ルッドの悲鳴が響く。それにしてもナチの残党ならドイツ語しゃべるはずだが・・それを言っちゃあおしまいか。ルッド役グンナー・ヘルストロムは、コリン・ファースに似てるかな。ダン役スティーヴン・ヒルは去年(2016年)8月に94歳で亡くなったようだ。

スパイ大作戦1の21 テレビ中継車

上院議員タウンゼントが暗殺され、ソロウィックという男が逮捕される。証拠は揃っているし、大金も持っていたから、彼が犯人なのは間違いない。ただ、彼が本国に命令されてやった政治犯なのか、単なる殺し屋なのか、そこがはっきりしない。タウンゼントの友人で、後継者でもあるマクミランが黒幕か。ソロウィックのいる拘置所へローランも入る。そのうち脱走。ソロウィックも一緒になるよう仕向ける。いろいろあってローランはマクミランが雇い主だと白状させることに成功。一方シナモンは記者を装ってマクミランに近づく。記事のため肖像画を描くよう持っていき、ダンが画家に扮する。絵の具で普通に描くのではなく、前もって描いてあるのを消し、筆でこすると下のが出てくるというややこしい方法を取る。こういうこと実際にできるの?と言うか、さすがダン、絵の心得もばっちり・・それでいいじゃん。そんなことしたのは、画材にまぎれてテレビ中継用のカメラ持ち込むため。で、カメラを据えておいて、ローランとソロウィックがマクミランの前に登場。金を要求するが、マクミランはしらを切り続けるので、このまま中継を続けてよいものかどうか。ローランはソロウィックに白状させたけど、他のメンバーはまだそのことを知らない。確信が持てないままやってるというのは珍しい。あのままマクミランが粘れば、そのうち警察が駆けつけ、ミッションは失敗したかも。もちろんソロウィックが隠し金庫の位置を示し、マクミランも仕方なく態度を変える。こうやってごちゃごちゃやってる時に、突然現われたのが死んだはずのタウンゼント。今回のエピソードはちっともおもしろくなくて、仕方なしに見てたんだけど、このどんでん返しはよかった。最初後ろ向きなので誰だかわからず、メンバー達がびっくりし、あわてているのが珍しかった。暗殺はタウンゼントとマクミランが仕組んだ芝居。ソロウィックは利用されただけ。解剖用の死体を吹っ飛ばしたのだそうで、それなら罪もだいぶ軽く?ソロウィックは小心者で、とても殺し屋には見えないし、つかまった後どうなるはずだったのか・・マクミランが手を回して助け出すつもりだったのか、それとも消すつもりだったのか、はっきりしないのはバツ。マクミラン役パット・ヒングルは「バットマン」シリーズに出ていたようだ。ソロウィック役デヴィッド・シェイナーは「スパイ大作戦」の常連ゲスト。

スパイ大作戦1の22 セシューム138

今回ラストの爆発であれッ!?と思う。セシウムを爆発させて大丈夫なの?セフラを殺しちゃったの?もう一度冒頭部分を再生して確かめる。だってなぜセフラがセシウムを持っているのか、なぜ閉鎖された刑務所に当時の看守ともども居座っているのかわからない。もう一度見ても結局はわからないまま。指令でセフラとセシウム両方を始末しろと言ってるのはわかった。あと、彼がセシウムをどこかへ高く売りつけようとしていることも。セフラも始末するのは、彼が化学式を記憶しているから。五年前に閉鎖されたボラドール刑務所に雑誌の取材で訪れたのがローランとバーニー。最初不機嫌だったセフラも、当時の制服を着て説明するうちに機嫌がよくなる。バーニーの背中に鞭のあとがあるのを見つけると、何のために来たのかと目の色が変わる。閉鎖の少し前に脱獄したジャクソンというのがいて、バーニーは彼のフリをする。ジャクソンが昔掘ったトンネルも利用する。ダンとウィリーは刑務所の発電機を故障させる。セシウムは摂氏20度以上になると爆発するので、冷房がきかなくなったとセフラ達はあわてる。病院なら冷却倉庫がある・・と持ち込むが、そこにはローランが待ちかまえていて・・。最初ローランが変な格好をしていて何でかなと思ったが、防寒着だったのね。故障が直り、セシウムを刑務所に戻してやれやれとなるセフラ達だが、なかみがなくなっている!で、バーニーからトンネルの中にあると聞いたセフラは、セシウムが入っているらしい冷却装置を見つけて喜ぶがドカン。何でドカン?・・ともう一度再生したら装置のダイヤルをクールからホットに変えてたな。とにかく一度見ただけじゃ気がつかないことばかり。今は録画して何度でも確かめられるけど・・。ここがどこかは不明だが、気温は40度あるということで、出てくる人みんな汗をかいてる。セシウムがどこに隠してあるかは不明だが、この暑さを利用して、セフラがセシウムを持ち出さざるをえなくするわけだ。今回は珍しくバーニーが表に出る。拷問されるなど見せ場も多い。セフラ役はリカルド・モンタルバン。鞭をふるうサディスト。ごはんどきにこういうシーンは困るね。雑誌等でよく見かける「スパイ大作戦」メンバーの写真は、この回の時のものだろう。五人がジープみたいなのに乗っていて、シナモンは看護婦姿。ダンの顔が少し汚れているのは、地下での作業のせいなのだ。

スパイ大作戦1の23 偽造フィルムを暴露せよ

今回ミッションを受け取るのはシナモン。ダンはなぜか出てこない。鉄のカーテンの向こう側の撮影所所長クラーは、アメリカのニュースフィルムと、自分のところでうつしたものをくっつけ、内容を別のものに。アメリカ兵の残虐行為に作り変え、公開しようと企んでいる。その計画を潰し、クラー自身も二度とそんなことができないようにせよ・・というのがミッション。シナモンはエキストラ、ウィリーは雑用係みたいな仕事、他に撮影の仕事に詳しいデヴィッドが加わる。バーニーはウィリーの運ぶ荷物に隠れて潜入。水道管をいじくってフィルム保管室を水びたしにする。シナモンや情報部の大尉に化けたローランは、試写用のフィルムをだめにし、とり直しせざるをえなくする。で、その撮影をデヴィッドが上からとる。彼は死体用の人形にまじって現場へ入り込むのだが、人形のふりをしている時の顔がどう見たってウィリー。あたしゃウィリーの顔に似せた人形運び込むのだとばかり・・。クラーが見とがめたのは、人形の顔と運搬しているウィリーの顔が同じせいだと・・。でも違ってた。人形はデヴィッドだったのね!クラー役はJ・D・キャノン。私この人大好きで。粋でいなせで・・「ガンスモーク」の「刑期20年」とかホントステキだった。今回は悪役だけど、みんなにだまされてるのが気の毒で。暴露フィルムの方は、デヴィッドからローランへ、ローランからバーニーへと渡る。バーニーは現像したものの、つかまってしまう。バーニーを見たローランは驚くが、驚きすぎだ。誰も見ていなかったからいいようなものの。ローランはスパイかも知れないとバーニーを連れて行こうとするが、クラーが行かせてくれない。そのせいでフィルムを受け取ることができず、記者を集めての試写が始まってしまう。連行されるバーニーにウィリー達も気づくが、どうやって救出したのかは不明。映写室のデヴィッドも、ローランもイライラ・・ミッション失敗かと思われたその時・・。ずいぶん時間がかかったね。今回も撮影所が舞台ということで裏側見せる。撮影用クレーン、フィルムを見る機械・・リールに巻かず、そのままだ。セットもそのまま利用したのだろう。バーニー救出シーン省略と言い、ダン行方不明と言い、何か変な感じ。よかったのはウィリーと受付の女性とのやり取り。あいその悪いいかついオバサンが、ウィリーの一言に顔をゆるめるのが何だかいい。

スパイ大作戦1の24 列車偽装作戦

スバデアという国があって、総理のラリアは心臓疾患でもう長くない。彼は副総理のハベルを信頼し、あとを任せる気でいる。しかしハベルは自分が総理になったら独裁政治をやるつもり。反対分子は徹底的に排除だ。今回の使命はハベルの本性をラリアにわからせ、民主主義を続けさせること。まず心臓病の権威セルビーに診察させ、手術を受けさせるためスイスのベルンへ列車で運ぶ。ハベルも将軍も付き添う。で、この列車を、特殊な装置を使って、本当に走行しているように見せかけるわけ。揺れや車窓からの風景、効果音・・実際は倉庫の中にいるのだが、ハベル達は気づかない。列車から一両だけ切り離し、倉庫へ入れるまでにかなり手間がかかる。前進したりバックしたり、止まったり動いたり。駅のホームからではなく、操車場から乗ったから、そういう動きをしても怪しまれないのか。窓を開ければ一発でわかっちゃうし、いくら何でも本物の風景とフィルムでは違って見えるはずだが。装置や効果音は舞台裏・・種明かしのようなもの。こうやっているのかと興味深く見るか、興ざめだと思うか。ハベル役ウィリアム・ウィンダムは「スパイ大作戦」の常連ゲストだ。将軍役ノア・キーンは「最後の猿の惑星」で見たばかり。今回はあまりおもしろいわけではないが、セルビー役ウィリアム・シャラートのおかげで何とか見ていられる。ウィリアム・ゴーントに目のあたりが似ていて、それは別としても顔つきとかたたずまいとかとてもいい。列車が転覆し、総理は死んだと思い込まされたハベルは、総理達が見ているとも知らず、本性をあらわす。総理もやっと自分の間違いに気づく。それはいいとして、今までのことが全部芝居だとして、自分の病気は?手術すれば治る可能性があるという話だったが・・残念ながらそれはなし。気の毒に。で、シャラートだが、どこかで見たような。「パティ・デューク・ショー」のパパ役の人らしい。ずいぶん古い話だ!わりと最近だと、「ミディアム」の「アリソン・ローレンの結婚」に出ていたらしいが、気がつかなかった。1922年生まれだから、変わりすぎて面影なしとか?今回はダンが最初の打ち合わせの後出てこないという、妙な回だった。

スパイ大作戦1の25 二重替え玉作戦

前にも書いたけど昔「スパイ大作戦」は月曜の夜9時からやっていて、「月曜ロードショー」と重なるのが悩みの種だった。ビデオなんてない時代だから、仕方なく9時から「スパイ」を見て、終わると急いで「ロードショー」に切り替えた。つまりその頃「ロードショー」で見た映画は、いつも後半部分だけというわけ。もちろんストーリーはちんぷんかんぷん。「スパイ」は日本では第2シーズンのピーター・グレーブスのから始まったから、スティーヴン・ヒルが出てきた時には不評だった。暖かみのあるグレーブスにくらべ、ヒルは冷たい感じ。放映開始は1967年だから、もう40年以上たつ。おしどり夫婦だったマーティン・ランドーとバーバラ・べインはいつの間にか離婚し、グレッグ・モリスは早くに亡くなり、グレーブスも去年亡くなった。後から参加したレナード・ニモイは監督もやった(「ホーリー・ウェディング」とか)。サム・エリオットはキャサリン・ロスと結婚。ピーター・ルーパスやレスリー・アン・ウォーレンはどうなった?リンダ・デイ・ジョージもレギュラーだったっけ?覚えがないな。今回ゲストのジェームズ・デイリーはいろんなのに出てる。これを見たすぐ後「頭上の敵機(爆撃命令)」でも見た。「外科医ギャノン」というのも見たことがある。当時は「インターン」「ドクター刑事クインシー」「ドクター・ウェルビー」「警察医サイモン・ロック」など医者物がはやった。たいていは中年医師と若手の組み合わせ。「外科医」だとデイリーとチャド・エヴェレット。今も「ER」とか盛んにやってるけど見る気しない。で、今回のエピソードだが、アメリカの公使ウィルソンの替え玉がゴートというスパイで、パーティで誰か殺してウィルソンに罪なすりつけようとする。で、そのゴートにダン(ヒル)がなりすますと。替え玉の替え玉・・何だかおなかいっぱいになりそう・・ってラーメンかよッ!閉じ込められたゴートがなぜウィルソンの変装取らないのかとか、侵入した子供達へのウィリー(ルーパス)の対応とか、今見るとほじくりどころいっぱい。デイリーはショーン・コネリーに雰囲気が似ている。59歳で亡くなったらしいが早すぎるな。娘のタイン・デイリーは「ダーティハリー3」に出ている。一方ヒルは1922年生まれでまだ生きてる。「ぼくの美しい人だから」に出ていたっけ。

スパイ大作戦1の26 甘きマイクロ回路

ディーンというスパイが鉄のカーテン内でつかまってしまう。彼が口を割る前に救出することと、マイクロ回路を取り戻すのがミッション。マイクロフィルムとも言っているが、磁石にくっつくということは・・?まずダンがアメリカ大使館員か何かに扮して訪ね、近くの檻に七つ道具を隠す。シナモンはディーンの妻に扮し、特別警察のブロービンに、夫が何かを渡すことになっていたのはあの男・・と、ローランをつかまえさせる。ローランは薬を打たれ、拘束衣を着せられるが、薬にはあらかじめ免疫、拘束衣も脱ぐ。ここらへんちょっと都合のいい展開。ダンが七つ道具を隠した檻に、ローランが入れられるとは限らない。檻が二つしかなく、片方にディーンが入ってるというなら別だが、他にもいくつかあったぞ。ブロービンは女泣かせというにはちょっとくたびれすぎ。さすがに今回はシナモンの色じかけはなし。ブロービンのデスクには、麻薬をしみ込ませた角砂糖が乗ってる。ディーンの所持品の一つで、ブロービンは中に何かあるかもと砕いてみたものの、まだ発見していない。その理由は後でわかる。ディーンがあらかじめ白く塗っておいたのだ。見ている人全員(ブロービンも含めて)黒いものを捜していたはず。ここらへんはうまい。バーニーとウィリーは地下に潜り込んで地道な作業。壁に穴をあけるのに、配線用の太いパイプが邪魔。そこでバイパスを作ってから邪魔な部分を切断。ここらへんは見せ方が細かい。なぜこんなことをやっているのか、ここがどこなのかわからないまま見ているわけだが、そのうち火葬場だとわかる。ローランがディーン用の薬をすり替え、死んだと思わせる。ダンが原因究明のため解剖すると強く抗議するが、それだとディーンを薬漬けにしたのがばれてしまうので、ブロービンはすぐ火葬にしろと指示。で、カマに入れられたディーンを、バーニー達が救い出す。バーニー達が掘っていたのは、カマに通じる道だったのだ。でも・・火葬場にカマが一つってことはないでしょ。いくつかあるはずでしょ。他のに入れられたらどうするつもりだったのかね。ローランはあらかじめ作っておいたブロービンのマスクをかぶって外へ。たぶんブロービンにはローランのをかぶせたのだろうがうつらない。カットされたのか?

スパイ大作戦1の27 極秘情報を奪回せよ

スパイ大作戦1の28 裏の裏