ジョニー・イングリッシュシリーズ

ジョニー・イングリッシュ

世の中「マトリックス」だけど、こちとら無関係。一般公開は終わっているから見逃した・・とあきらめていたんだけれど、よかった、やっていて。一回目は誰もいなくて、貸し切りかな・・と思っていたらぎりぎりになって二人来て、全部で三人。二回目は私を入れて八人。おにぎり持参でのんびり見てきたわ。でもここ椅子の背が高くて、私みたいなチビにはちょっと辛いわ・・。映画版の「ビーン」はWOWOWで見たけど、けっこうおもしろかった。特に切っただけの玉ねぎのオードブル(?)を出すところや、トリの丸焼きを作るのにレンジに無理やり押し込むところがすごく好き。中のお皿が回らなくなるってわかってて何で押し込むの?・・って涙が出るほど笑っちゃった。今回はビーンと違って普通にしゃべる。ものすごく笑えるシーンてのはなくて、ニヤニヤとかクスクスとかそんな感じ。イングリッシュと相棒のボフが、宝玉を盗んだ男達を追いかけるところがよかった。追おうとしたら自分達の車は駐車違反でレッカー車に持っていかれるところ。・・でレッカー車で追いかけるんだけど、イングリッシュが車に乗り移って、ボフに上げろとか下げろとか指示する。車は吊られているからカーブのところなんて大きく外に振られる。道路に落とされるところでは見ていて「あっ、2号から海に落とされた時の4号はきっとこんな感じなのだろうな」って思った。4号はもっと上から落とされているし、ゴードンはシートベルトもしていない。落とされた衝撃で天井に頭をぶつけるはずだ。かわいそうなゴードン、いくら首が太くたって・・。他にはイングリッシュが、交通違反車を撮影するカメラに写真をとられちゃったので、車についているミサイル(?)でカメラを破壊しちゃうのがよかった。ここのカーチェイスシーンはうまくできている。「トランスポーター」よりよかったぞ。回転寿司の回る機械にネクタイをはさまれるシーンとか、笑えるシーンのほとんどは予告ですでに見ているものばかり。映画を見ても目新しいシーンはほとんどない。さほど笑えるわけでもないコメディーから、ギャグをかき集めて何とか客を呼ぼうと作ったのがあの予告。そう考えると宣伝する方も大変だね・・とねぎらいの言葉の一つもかけたくなる。ホンネを言うと1800円払って見るには内容は少々物足りない。でも私は貪欲に笑いを求めて見に行ったわけではないので満足して帰ってきた。

ジョニー・イングリッシュ2

この映画でよかったのはまず音楽。歌が2曲あったけど、どちらも軽くて明るくて単純。最近はラップとかヘビメタとか、わけのわかんないものや、うるさくわめくものが多いから、こういうのを聞くとウキウキして楽しくなっちゃう。この時ばかりは背の高い椅子で誰にも見られる心配がないので、曲に合わせて踊ったわよ。もっともお客さんは前にも書いたけどほとんどいないんだけどさ。サントラを売っていたけどかろうじてガマンしたわ。「シモーヌ」と「インソムニア」のを買ったばかりだから。あとイングリッシュの相棒ボフを演じたベン・ミラーがよかったな。最初見た時、どこかで見たような・・って思ったので、調べてみたら「バースデイ・ガール」に出ていた。こういう映画ってたいてい男と女のコンビになるんだけど(「タキシード」とかね)、この映画は男どうし。もちろん女スパイも出てくるけど前半は男二人。ボフはハンサムすぎず(ローワン・アトキンソンにくらべればたいていの男性はハンサムだ)、有能すぎず(イングリッシュにくらべればたいていの男性は有能だ)、存在がうるさくない。アトキンソンのギャグの邪魔にならないのがいい。・・と言って引き立て役をやっていますというわざとらしさもないしね。ドジで間抜けなのに何でもうまく切り抜けるイングリッシュと、ちゃんとやっているのにむくわれないボフという図式がうまくできている。女スパイのキャンベルもよかったが、出番を少なめにしたのは正解だった。イングリッシュとキャンベルのコンビだともっとうるさい感じになっただろうから。ジョン・マルコヴィッチは「マルコヴィッチの穴」で見た時にはどこかなよっとしていて妙な感じだったけど、今回のパスカル役はそれを強調したようなキザなおフランス野郎なので、よく合っていたと思う。最初に会った時イングリッシュはパスカルをボーイと間違えるのだが、ちゃんとその前に髪型の似たボーイに飲み物を頼んでいて、彼が間違えるのも無理はないってふうにしてある。あとパスカルのビルに忍び込んだ時、指輪に仕込んだ筋肉弛緩剤と自白剤を間違って打ってしまい、守衛が脱出路をペラペラしゃべったりとか・・文章にするとちっともおもしろさが伝わらないがそこそこ笑える。クライマックスはモタモタしているけどまあ大司教のお尻に免じて・・。エンドロールの歌でウキウキして気分よく帰りましたわ。

ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲

ロンドンのMI7がサイバー攻撃を受け、全エージェントの情報が漏洩。で、(データのない)引退したエージェントを・・となる。ここで出てくる元エージェント三人は、チャールズ・ダンス、マイケル・ガンボン、エドワード・フォックスと超豪華な顔ぶれ。しかし選ばれたのはジョニー・イングリッシュ。彼は小学校で地理の教師をやっていて、ここの描写がいい。結局彼が、以前コンビを組んでいたボフと共に攻撃元を探る。車とかスパイグッズあれこれは、アナログもあればハイテクもある。よく考えられた細かいギャグがあちこちに散りばめられ、爆笑とまではいかないがクスクスくらいはできる。ちょっと残念だったのはVRゴーグルのエピソードで、やや暴力的な描写があったこと。フランスパンくらいならいいけど、硬いお盆はねえ・・。あれこれあってドット・カーム号に忍び込み、そこで出会ったのがオフィーリア。演じているオルガ・キュリレンコはローワン・アトキンソンを前にして笑いをこらえるのがさぞ大変だったことだろう。船内には大規模なコンピューター。これが攻撃元に違いない。その頃サイバー攻撃を受けて英国内は大混乱。困った首相(エマ・トンプソン)はIT長者ヴォルタ(ジェイク・レイシー)の開発したシステム、Xanderによってこの危機を乗り越えようとする。ただそのためには英国の全データをXanderに移す必要があった。もちろんサイバー攻撃はヴォルタの仕業。ドット・カーム号の持ち主も彼。イングリッシュとボフはヴォルタ邸に潜入するが、そこでオフィーリアにばったり。彼女はロシアのスパイらしい。一度イングリッシュはクビになり、ショボンとするが、ボフが元気づける。彼の妻は潜水艦の艦長。オンボロなので、近くでケータイを操作するとその影響でミサイルが発射しちゃう。まあ文章ではあんまり伝わらないけど、とにかく楽しめた。アトキンソンもいいけど、ボフ役ベン・ミラーがこれまた絶妙の受けの演技。男まさりの奥さんリディア(ヴィッキー・ペッパーダイン)もよかった。P役マシュー・ビアードは「Vienna Blood」に出ている。他にヨットのクルー役で「ラスト・ソルジャー森に潜む兵士」のトリスタム・サマーズが出ていたらしい。