ザ・フォッグ(2005)

ザ・フォッグ(2005)

ジョン・カーペンターのオリジナルは未見。オレゴン州のアントニオ島で釣り船をやっているニック(トム・ウェリング)とスプーナー。灯台で一人でラジオ局やってるスティーヴィー(セルマ・ブレア)。ニックは彼女と寝たことがあるが、突然恋人のエリザベス(マギー・グレイス)が戻ってきたのでびっくり。半年前自分を置いて突然いなくなったくせに。夜・・船でスプーナー、ショーン、女の子二人が浮かれていると、突然(突然が多いな)霧に包まれ、スプーナー以外の三人は殺されてしまう。百何十年か前に殺された連中が、殺した連中の子孫に復讐に戻ってくるという話なんだけど・・。もたついてるし、ゆるいし・・。何で子孫に復讐?子孫以外の人も死ぬので、町全体が恐怖に突き落とされるのかと思ったら違うし。ニックのおじの顔の傷は何?スプーナーが冷凍庫に隠れていて助かったことは、何の伏線にもなっていない(「ブロブ」を見習え!)。・・と言うか、助からなくていいのにこんなやつ。エリザベスが、復讐者達のリーダー、ブレイクの妻の生まれ変わり・・みたいなラストも何じゃこりゃ。途中で結婚式の写真見せるとネタバレになるから、ラストに持ってくるのはわかる。でもせめて彼女が写真に気づき、運命を悟る・・みたいなシーンがあってもいいのでは?墓地の像とか、船首像が意味ありげだけど、それによって暗示してたとか?ニックとエリザベスのラブシーンは、長いわりには全く意味がない。何も見せないし。スティーヴィーの息子アンディは、海岸へ行くなと言われると逆に行くようなクソガキ。助かって欲しいとか、殺されて気の毒とか、そういう心に引っかかるキャラが全然いない。誰がどうなろうがどうでもいい。ウェリングはびっくりするほど甘くてきれいな顔立ち。こんなアホ映画にはもったいない。美貌が全く生かされてないんだもの。「ヤング・スーパーマン」でクラーク・ケント役やってたらしいが、見たことなし。まあとにかくこんな・・主人公のはずなのに・・何もやることがないようなキャラではなく、真相を突き止め、助け、戦い、散っていくってふうでなきゃ。比重がかかってるのは明らかにエリザベスだけど、映画を背負って立つにはグレイスでは力不足。彼女「96時間」でキムやってた人だ。この二人に比べると、ブレアはさすがに存在感がある。でも灯台にいて、動きが少ないからなあ。